2019/06/28 08:25
久しぶりに「淑女に捧げる古典文学」シリーズです。

2回目から、だいぶ間が空いてしまいました。
https://39.benesse.ne.jp/blog/2259/archive/571

今回は、少し複雑怪奇な文学作品を扱うため、前編後編に分けることにいたします。


【とりかへばや物語 〜ジェンダーとセックスの狭間で揺れ動く男装の麗人〜 (前編)】

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この物語は、容姿がそっくりな異母きょうだいが互いの性を逆にして生きるという一風変わった趣向の物語。

女性でありながら男性として生きる女中納言と、男性でありながら女性として生きる男尚侍を取り巻く人間関係が主題です。

全四巻にわたるので、一巻ずつ内容をまとめて紹介していきます。

1.第一巻
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(略系図)
・左大臣家に腹違いの男女の子が生まれるが、男子は羞恥心強く女子は活発だったため周囲が性別を取り違えて認識
・女中納言に宮中から参内の要請
・女中納言元服、男尚侍裳着
・女中納言参内し侍従となる。男尚侍に入内の要請
・宰相中将、男尚侍と四の君を恋慕おと
・帝譲位して朱雀院となり、その娘の女一宮が女東宮となる
・女中納言、四の君と結婚
・男尚侍、女東宮の世話役として出仕
・男尚侍、女東宮と契る
・宰相中将、四の君を垣間見し密通
・四の君懐妊
・女中納言、厭世観強め吉野に赴き吉野の宮と対面
・女中納言、吉野の姉妹の部屋で一夜を過ごす


事の発端は、左大臣家のきょうだい2人のジェンダーとセックスが食い違っていることにあります。

ジェンダーというのは社会的な性、セックスというのは生物学的な性を指す言葉です。

平安時代であれば、男子は外に出て素顔をさらし女子は部屋の奥に引きこもってごく身近な人間にしか顔を見せないというのがスタンダードな性役割。

にもかかわらず、男の子(男尚侍)の方は恥ずかしがって顔を見られるのを避け、女の子(女中納言)はいつも外に出て周囲の人達と遊んでばかりという状態でした。

この2人は容貌がそっくりなのに性質は対照的なのです。

2人の様子を書いた場面では、男尚侍を見て涙を流していた左大臣が、女中納言の元に行った時には「嫌なことを忘れて微笑んでしまう」とあるのが印象的。

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(少女時代の女中納言の様子はこんな感じだったようです。男性用の衣装を着ていますが、未成年のため髪は切られていません)

同じようなものでありながら、陰陽を分かつ存在と言えばいいでしょうか。

人々は男尚侍を女子、女中納言を男子と認識するようになり、左大臣は周囲の誤解を解くことができず性別を逆にして成人の儀式をさせます。

そして女中納言は従姉にあたる四の君と実のない結婚をし、男尚侍は女東宮(帝に男皇子がいないため、朱雀院の皇女が皇太子となっている)の元に出仕して契る仲に。

女中納言の仕事仲間である宰相中将は好色な性格で、四の君と男尚侍を恋慕し、男尚侍に関する恋愛相談をたびたび女中納言に持ちかけます。

その時の女中納言の心情には、女性としての視点もあるよう。

女中納言と男尚侍を性同一性障害と捉える説もありますが、心の性別が体の性別と違っているのではなく、彼らの性質が当時の社会的性役割から逸脱しているだけと考えるべきでしょう。

その証拠に、男尚侍は女東宮の元に出仕し寝起きを共にするようになると女東宮と契ります。

宰相中将は女中納言不在の隙に四の君と契り、四の君は懐妊。

懐妊を知らされた女中納言は、「四の君が処女だったことを奇妙に思っている男がどこかにいるのだ」という不安から、都から離れた吉野に心の平安を求め旅立ちます。

そこで登場するのが、世を捨てた先帝の第三皇子である吉野の宮です。

優れた才能を持ち唐に渡り、現地の女性と結婚して2人の娘をもうけたものの、妻と義父が死んだ上に殺されそうになり慌てて日本に帰って来たといいます。

身の危険を案じて出家し吉野にこもった大海人皇子のような造形ですね。

吉野の宮には予知能力があり、女中納言と出会って彼女の本性や将来を見抜き「今の苦境は一時的なもの」と慰めます。

さらに女中納言に2人の娘を紹介、生真面目な女中納言としては珍しく姉妹の部屋に入り込み懸想めいた言動を見せます。

これは、姉妹の母親が中国人であるという物珍しさ、普段は気にしている世間の目から逃れられた開放感などが影響した行動だったようです。

表向きは男性として恋情があるように見せかけるものの、実際には心を許せる女の親友を見つけたという気持ちだったのでしょう。


2.第二巻

・四の君、女児出産
・宰相中将と四の君の密会現場を女中納言が目撃
・宰相中将、男尚侍のもとに忍ぶが想いを果たせず
・宰相中将、女中納言の本性に気付き契る
・女中納言、四の君ともに懐妊
・女中納言、宰相中将に身の上を相談
・女中納言、大将に昇進、宰相中将、権中納言に昇進

四の君が女児を出産し盛大に祝われるものの、女中納言は宰相中将に似た赤子の顔に心乱れます。

さらに出産七日目の夜、宰相中将と四の君の密会現場を目撃し、四の君の相手が宰相中将であることの確証を得るのです。

普通の男なら相手の男に憤りを覚えるはずですが、女中納言の目は四の君の不用意さに向けられます。

「思い通りになる女には、多少なりとも幻滅を感じることだろう、一方では奥ゆかしい女性の方に心惹かれるのではなかろうか」という女中納言の想像は的中。

宰相中将は、新たな刺激を求め男尚侍のもとに忍びこみます。

しかしながら気丈に肌を許そうとしない男尚侍に宰相中将は困り果て、なだめすかされてその場を去ることに。

寂しさを紛らわすため、男尚侍に似ていると噂される女中納言のもとに出かけた宰相中将は、猛暑のため薄着でくつろぐ彼女の姿に惑乱し、強引に契りを結びます。

もちろん宰相中将は最初から女中納言の本性を見抜いていたわけではなく、乱れ寄るうちにだんだんと気付いていったよう。

平安時代は同性愛をタブー視する傾向がなく、気になる女性の兄弟に想いを重ねることも多かったですし、何より女中納言が魅惑的だったのでしょう。

女中納言は、その後宮中ではできるだけ宰相中将を近付けないようにしたものの、どうしても逃れられない逢瀬の時は従順になびきます。

これは、変に嫌われて秘密を言いふらされるのを恐れたためのようです。

そのうち女中納言は懐妊、ほぼ同時期に四の君も二度目の懐妊。

身の処し方を悩んだ女中納言は宰相中将に事実を打ち明け、「女姿になり身を隠しましょう」という宰相中将の誘いをやむなく受け入れます。

妊娠五か月ごろに催された観桜の宴で、女中納言は素晴らしい姿を見せ帝の意向により大将に昇進、合わせて宰相中将も権中納言に昇進。

その頃宰相中将に届いた四の君からの手紙をうっかり見た女中納言は、衝撃を受けます。

上に着る 小夜の衣の 袖よりも 人知れぬをば ただにやは聞く

表面上の夫である女中納言の昇進より、人知れぬ仲の宰相中将の昇進の知らせの方が嬉しく感じられたという内容の歌。

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(きまりが悪くなった女中納言は、「薄墨で読めない」と言って宰相中将に手紙を返そうとします。調子に乗った宰相中将は女中納言をからかうそぶり)

女中納言は、深窓の姫君であり世間的には大切にしていた妻の思いがけない心変わりに、「男はもちろん、女の心もあてにはならない」と幻滅を覚えるのです。


異装の身として本来の性とは異なるジェンダーを担いながら、異性愛を通して自らの肉体的な性(セックス)に目覚め始めたきょうだい達。

女中納言、四の君、宰相中将の奇妙な三角関係はどうなっていくのでしょうか。

次回に続きます。
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2019/06/25 06:00
6月の生協料金の発表です。

利用額 10,902円
基本手数料 864円
積立増資金 800円
合計 11,856円

今月は思った以上に少なかったです。

まあ、それだけ別の場所で買い物したということですけどね。

あと、余計なお菓子を買わなかったのは我ながら偉かったと思います。

しかしながら、7月になったら確実に消費がアップするでしょう。

なぜなら、夏休みが始まるからです。

その分給食費がかからなくなるから結局はトントンになるはずですが、やはり今から気がかりなのです。

かかるお金より、かかる手間がもったいないと思う私、主婦としてどうなのでしょうね。
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2019/06/23 12:06
昨日、無印良品でブリ材のカゴを買いました。

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幅35センチ、奥行37センチ、高さ24センチの大きさ。

税込1,990円でしたが、無印良品週間だったため1,791円で購入できました。

さてこちら、何に使うかと申しますと。

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夫の部屋に置いていた3coinsの布バッグ、脱いですぐ洗濯しない服の一時置き場として利用していてもらっていたのですが。

ご覧の通り、夫が雑に服を投げ込むものだから高確率でつぶれてしまいます。

脱いでそのまま肩の高さからバサッと落としているらしくて、はみ出て入っていることもしばしば。

少ししゃがんで入れるとか、軽くクルクルと丸めてから入れるとかすればこうはならないでしょうに。

文句を言っても仕方がないので、私が気付いた時直してあげるようにしていたのですが面倒くさくなり。

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買って来たカゴに入れ替えたというわけです。

こちら、一応軽く畳んで入れておきました。

が、夫は多分引き続き高いところから投げ入れることでしょう。

でもしっかりとしたカゴなら前のように服の重みでつぶれることもないはず。

横着した夫が少し離れたところから投げ入れても、大丈夫そうなサイズ感が良し。

同じ体積でも幅が狭く深さのあるカゴの方が省ペースになるのですが、あえて浅くて広いタイプにしたのはこういうわけです。

カゴも交友関係も、広く浅くがストレスフリー。

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3coinsのバッグの方も個人的には気に入っていたので、脱衣所の棚の中に設置してみました。

私が脱いだ服を入れるのに使おうと思います。

今後夫の服が、あのカゴで問題ないか気になるところですが。

本日朝そっと確認してみたところ、相変わらず畳まれていないパジャマが投げ入れられておりましたが、丈夫なカゴのおかげで中に納まってはおりました。

それにしても、夫は外出中に部屋の収納が変わっていたことに気付いているはずなのに、ノーコメントなのが少し引っかかるところです。




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