よそと比べてへこまないで!食費の地域格差は是正できます

2020/09/15
  • 二児の母。塾講師、学校教師の経験あり。甘いものと日本の古いものをこよなく愛しております。もっと見る>>

こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
節約特集などでよく見かける、「5人家族で1か月の食費が2万円台」といった記事。
「我が家、家族が少ないのに倍近くかかっているわ」などと落ち込んでいませんか?
もしかしたら、原因は物価にあるかも。地域による物価の違いを均等にならす方法をお伝えします。

「全国物価地域差指数」って知っていますか?

首都圏より地域の方が物価が安い、ということは周知の事実かもしれません。
でも、地域の物価がどのくらいの割合で異なるのか、正確な数字を知る人はほとんどいないのでは。
結局、「地方の人はいいよね」と思うだけになりがち。
実は物価の地域格差を数値化したデータがあり、簡単に調べることが可能です。

それが「全国物価地域差指数」というもの。
全国の物価の平均を100とし、それ以上物価が高ければ100以上、低ければ100未満となるこの数値。
ネット検索すれば簡単にPDF資料にたどりつけます。
例えば、東京都の場合は「総合」で「108.5」、沖縄県は同項目で「91.9」。
単純に考えると、全国平均なら1,000円の商品が、東京だと1,085円、沖縄県なら919円となる計算に。

「5人家族で食費2万円台」の数字のマジック

ネットの節約系ニュースや主婦雑誌の節約記事でたびたび目にする「5人家族で食費2万円台」という数字。
この数字だけ見て「私は全然ダメだ。節約なんて無理だ」とあきらめてしまわないで。
まずは、「5人家族」という数字を具体的に見てみましょう。

大人5人ということはまずなくて、未就学児や小学生の子どもが3人プラス親2人、といった構成のことが多いです。
未就学児の場合、子どもにもよりますがあまりたくさん食べません。
小学生なら、平日の昼食は給食を食べるケースがほとんど。
この給食費は普通「教育費」に組み込まれるので、食費としては計算されませんよね。
また、夫は小遣いや自分のお金から昼食代を出すというパターンが。我が家もそうです。

次に、「2万円台」の数字。考えてみると、かなり幅があります。
29,999円でも20,000円でも、「2万円台」ということができますからね。

そして、最後に地域差。かなり違います。
物価の総合で見ると、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、兵庫県あたりは高め。
沖縄県、群馬県、宮崎県、熊本県、愛媛県、秋田県、鹿児島県などは低いです。

実際に計算してみよう

主要都市別、費目別の指数も調べられるので、正確に計算できるよう我が家の食費は横浜市の食料の指数をもとに直してみます。
数値は平均を100としているので、全国物価地域差指数をまず100で割っておきます。
食費をその数値で割ればOKのはず。
我が家の食費は少なくて3万5千、普段は3万7千円ほど。
仮に、秋田市在住で食費が29,500円の家庭があったことにして比べてみましょう。
横浜市の指数は104.9、秋田市の指数は94.0です。

我が家の普段の食費で計算すると、
37,000円÷1.049≒35,271.7円 となります。
少なかった時の食費で計算すると、
35,000円÷1.049≒33,365.1円 です。
仮に挙げた秋田の例では、
29,500円÷0.94≒31,383円 になるのです。

頑張って食費を抑えられた月と比べた場合、物価是正後の食費は2千円弱しか違わないことがわかりますね。
秋田県という土地柄から考えると、親戚から米や野菜をもらう可能性も考えられる……となると、もはや差はあってないようなものです。
「2万円台」と聞くと、「1万7千円も違うのか!」と無意識的に思っていた私でしたが、物価の地域格差を考慮するという視点が生まれてからは少し気が楽になりました。

・食品ロスを出さない
・たくさん買い過ぎない
・見映えだけの食品は買わない

今では、この3つさえクリアすればよしと考えることに。
生鮮食品の価格は天候などにも左右されますしね。
他の人と食費を比べて落ち込みそうになった時、私は家族と一緒にご飯を食べて「ご飯おいしい?」と聞くことにしています。
「おいしい」という答えが返ってきてほっとして、「節約も大事だけれど、おいしく食べることも大事」とメンタルリセットできますよ。

◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。

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