意外?心の専門家がカウンセリングしてはいけない人たち
こんにちは!公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士・保育士国家資格を保有している桃田くり子です。
筆者は出産前までは医療機関で医療ソーシャルワーカーとして相談業務に携わっていました。
出産後、専業主婦として2児を育てる傍らスキマ時間を利用して心理学を勉強。
心理系唯一の国家資格である公認心理師に合格しました。
今回は公認心理師の勉強をした際に「カウンセリングしてはいけない人がいるんだ!」と驚いたことついてお伝えします。
【多重関係】知り合いにカウンセリングはNG!
カウンセリングにおいて「多重関係」は禁止されています。
「そもそも多重関係って何?」
と思う方もいると思うので簡単にご説明します。
多重関係とは、同じ人と色々な社会的関係を結ぶことです。
例えば「カウンセラー」と「相談者」の関係とは別に、友人や同僚といった人間関係にあることを「多重関係」と言います。
つまり「多重関係が禁止されている」ということは、「カウンセラーは知り合いをカウンセリングすることを禁じられている」ということになるのです。
なぜ【多重関係】は禁止されているか?
いくつか理由はありますが、一つはカウンセリングの関係の深まりと個人的な感情などが混同される危険があるからだと言われています。
カウンセラー側から見ると、相談者の秘密や心理的葛藤を知っている故に、相談者を一層弱い立場に陥れる可能性があります。
またカウンセラーやその関係者への利益誘導、商取引及び物々交換も多重関係に含まれ、いずれも避けるべきであります。
相談者側から見ても、多重関係になると「こんなことを言ったら悪く思われるかもしれないから言わないでおこう」と言った気持ちがカウンセリング中に浮かんできたりして本音が言えません。
またカウンセリング以外の場面であった時など「秘密をばらされるんじゃないか」など疑念が浮かぶなど、悪影響を及ぼします。
相談者がカウンセリングに専念するために
多重関係でのカウンセリングは「カウンセラー」と「相談者」の関係に必要な中立性や客観性が侵され、利害の対立や個人的な意見が絡む恐れがあります。
相談者が安心してカウンセリングを受けることが出来るよう、私たち公認心理師やカウンセラーは自分の知り合いをカウンセリングすることはしません。
逆に「自称カウンセラー」と名乗る知り合いに「私があなたをカウンセリングしてあげる」など言われたら気を付けた方が良いでしょう。
ちゃんとした心の専門家であればそのようなことは絶対に言わないはずですから。
◆記事を書いたのは・・・桃田くり子
公認心理師、精神保健福祉士、社会福祉士、保育士の国家資格を持っているママ。
以前は医療ソーシャルワーカーとして働き、現在は夫・子ども・義母と二世帯住宅で暮らすパート主婦。
趣味は節約、投資、サンキュ!を読むこと。サンキュ!STYLEライター、サンキュ!専属読者モデル。
お金やこころ穏やかに過ごすコツなど発信中。