「男性育休の壁」は本当だった!実際に取得して分かったこと、そして妻が思うこと

2021/08/30
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こんにちは。サンキュ!STYLEライターのあやをです。

先日「厚生労働省が昨年度行った調査で、男性の育休取得率が12.65%(過去最高)であったことが分かった」というニュースを目にしました。

これだけ見ると、男性の育休取得は進んでいるようですが、実際はどうなのでしょうか。

私は、2020年の秋に出産し、それに伴い夫が育休を取得したのですが、そこにはちまたでよく聞く「育休の壁」がありました。

そこで今回は、我が家が体験した男性の育休取得の実態について綴りたいと思います。

夫が取得できた育休はたった5日間だった

夫が「育休」として取得したのは5日間。それに土日や有給休暇を足して、計10連休でした。

これを聞いて皆さんはどう思いますか?

「育休を取得してくれるなんて、素敵!」でしょうか。
それとも「育休短くない?」でしょうか。

最初に夫から5日間の育休を取ると聞いた時、私の感想は後者でした。何故なら、妊娠当初、夫はもう少し長く取得する意向を口にしていたからです。

しかし、そんな私の思いとは裏腹に、夫はたった5日間の育休ですら、若干の取りにくさを感じているようでした。

「育休は権利なんだから、堂々と取ればいいんじゃないの?」そう言う私に対し、夫は重い口を開いたのです。

育休取得で見えた「雰囲気の壁」

夫の当時の職場では、上司や同僚のほとんどが夫より歳上でした。しかも既にそれなりの年齢の子どもがいる、言わば父としては先輩。年代的に、もちろん育休を取ったことはないでしょう。

そんな彼らに育休を取ろうと考えている旨を伝えたところ、以下のようなコメントをされたと言うのです。

「育休取って何するの?することある?」
「俺たちのときは休んだりしていなかったなあ」

職場の人たちも、今はそういうことを言ってはいけないご時世ということは分かっているので、冗談めかして言われたそうなのですが、まあ、きっと本心だろうと。

そこはかとなく漂う「今は休めていいですね」感。彼らの中ではもしかしたら、育休 =「赤ちゃんが生まれたから家族と団欒する休暇」というようなイメージなのかもしれません。

これに対し、夫は「悔しい」という言葉を口にしました。夫としては「育児をするために一時的に休業する」つもりなのであって、当然遊ぶためではありません。

でも、周囲にはそう思われてしまうのかもしれない。口には出さなくとも、腹の中でそう思われることに悔しさを感じる、と。

簡単には変えられない、男性の「意識」

この話を聞いて、なかなか根深い問題だなあ、と思いました。と同時に、正直意外でもありました。ニュースを見ていても、男性の育休取得は年々増えてきているので、男性の価値観も、もっとアップデートされていると思っていたからです。

育休という制度はあります。そしてそれを推し進める風潮もまた、あります。これから子育てをする世代の理解は徐々に深まってきているし、実際に20〜30代では取得したい男性も多いと聞きます。

しかし、既に子育てを経験している世代の理解を得るのは簡単なことではないようです。

でも一方で、育休を経験していない人が、育休を取得した男性が何をするのかイメージできないというのももっともだな、とも思うのです。

夫の育休、我が家の場合

ここで、「男が育休とって何するの?」について、我が家の経験談を書きたいと思います。

まず我が家では、今回の育休の目的を「夫が育児を身につける期間」としました。これがもし長期の育休であれば、家事育児を分担し、互いに負荷を軽減しながら進めていくのだと思いますが、何しろ10日間しかないので、期間限定でそんなことをやっていても意味がありません。であれば、この期間は集中して夫に育児をしてもらい、一通りのことをマスターしてもらおうと考えたのです。

だからこの期間は主に「育児→夫」「家事→私」としました。授乳だけは私が行いますが、それ以外は、オムツ替え、入浴、着替え、寝かしつけといった基本的なことをはじめ、お風呂の前には体温を計るとか、入浴後にはローションを塗るといった細々したことまで、全てを夫に任せました。

夜中も、私ではなく夫が一緒に寝るなどし、徹底して育児と向き合ってもらったのです。

育休を取得して良かったこと

短期集中型の育児で、夫はすっかり基本的な日々のルーティーンを習得しました。それだけでも大いに意味があったと思いますが、それ以上に良かったのは、夫と私の育児に対する感覚が対等になったことです。

一般的に育児は母親に偏りがちですが、「丸一日育児をする」という日々を一定期間送ったことによって、夫が育児に対してすごく主体的になったように感じます。

夫の育休後は、平日の育児はもちろん私が中心ですが、それでも「今夜は何回くらい起きた?」「今夜は何時と何時に起きてね」なんていう会話が自然とできるようになりました。

また、こちらから頼まなくても、始業前や昼休みなど限られた範囲でできる育児を自然とやってくれるようになったことも、育休を取得したからこそだと思います。

男性が育児休業を取得する意味とは?

もし今「男性が育休を取る意味とは?」と聞かれたら、私なら「父と母が対等に育児ができるようになるため」と答えます。

女性が生まれながらにして母親の能力が備わっているというわけではありませんし、私も実際に日々育児をしながら、本当に少しずつ少しずつ母親になっていったように思います。

だから、その時間が父親にもあれば、父親だって母親と同じだけ育児ができるようになるはず。

たまに「夫に任せるのは不安だから育休はとらなくても…」と言う妻の声を聞くこともありますが、そう言って男性を育児から遠ざけてしまうのはもったいないと感じます。私は、男性がそうならないための育休だと思うのです。

男性の育児休業がもっと取りやすくなりますように

法律の改正もあり、2022年以降、さらに男性の育休は取得しやすくなる見込みですが、早く「意識」の部分も変わっていくことを願います。

ハラスメントになるから言わないけれど、心の中では「男性が育休なんて」思っている、というのが現状だとするなら、そこが「男性も取得して当然」と誰もが思う社会になったら良いなと思います。

私には、多くの人の価値観を変えるような影響力はありませんが、でもこの記事を読んで、周りの1人、2人、頑張れば10人、20人…?だけでも、「へ〜男性の育休ってそんな感じなんだ」と思ってもらえたら嬉しいです。

◆記事を書いたのは・・・あやを
インテリアも節約も収納も料理もそこそこな肩書き迷子。強いて言うなら暮らしにまつわるあれこれを幅広く執筆する「暮らし」のオールラウンダー。お金好きが高じてFP2級を取得。暇さえあれば本を読んでいる読書家。Instagramでも定期的に読んだ本を紹介しています。

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