冬の静電気は避けられない理由があった!着替時の「バチッ」を減らすコツとは

2023/01/22
  • 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>

冬の着替えは「バチッ!」と来る静電気が怖いし、そもそも冬は歩いているだけでスカートが静電気で脚にくっついて歩きにくい……。
私が乾燥肌なのが悪いのかな?と思いきや、実は冬には静電気を避けられない理由があるのです。
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くライター・植松愛実が、できるだけ静電気を避けるためのコツをご紹介します!

外にも内にも逃げ場がない!

水は電気を通す性質があるので、何かしら水分があれば電気はそこから徐々に逃げる、つまり少しずつ放電することができます。
しかし、冬は空気が乾燥する上に、私たちの肌も汗をかきにくく乾いた状態。
そのため、衣服に溜まった電気は外にも内にも逃げ場がなく、私たちが服を脱ぐときなどにバチッと一気に放電するしかなくなってしまうのです。

服を着る子供
Eik Scott/gettyimages

どうしても電気が溜まりやすい!冬の服装

衣服に使われる素材の中には、静電気が発生しやすい組み合わせと、そうでない組み合わせが存在します。
下の図で言うと、左右に離れたもの同士の組み合わせほど静電気は発生しやすく、隣同士など近い組み合わせほど発生しにくい性質があります。

素材の種類と、電気の帯びやすさの関係(作画:植松愛実)

ただ、タイツやストッキングはナイロン製が多いですし、スカートの裏地はほとんどのものがポリエステル製です。
上の図で言うと、思いっきり左右に離れた組み合わせ。
つまり、裏地のあるスカートの下にタイツやストッキングを履くというのは、わざわざ静電気を生産しているような状態なのです。
とは言っても冬に素足は寒すぎるし、裏地のないスカートも寒いので、どうしようもなく静電気は発生してしまうことになります。

素材の使い分けがおすすめ!

スカートの裏地がポリエステルでないものは珍しいですが、タイツやストッキングはナイロン製の他にポリエステル製も売っています。
ナイロン・ポリエステルの2種類を持っておいて、裏地のあるスカートを履くときはポリエステル製に。
そして、ニットワンピースなど裏地のないウールのものを着る場合はナイロン製のものを使うのがおすすめです。
(タグに素材が書いていない場合、ユニクロやイオンなど大手の商品ならHPで確認できます。)

また、パンツスタイルが中心だという方も、ズボンの下にレギンスなどを履く場合は同様に素材に注目して選んでみてください。

重ね着は「重ね方」に注意!

重ね着をすればするほど、衣服同士がこすれ合って電気が溜まりやすくなります。
できるだけ電気を溜めないようにするためには、さきほどの図(下に再掲)で少しでも左右に離れた素材同士で組み合わせましょう。

素材の種類と、電気の帯びやすさの関係(再掲)

部屋の加湿・肌の保湿も忘れずに!

冒頭でもご紹介したように、冬に静電気に悩まされる根本的な原因は、外にも内にも水分が少ないこと。
そのため、部屋の加湿をしたり、肌の保湿をしたりすることで、根本原因をできるだけ軽減していくことが大切です。

また洗濯時に柔軟剤を使うことで、衣類に含まれる水分を増やすという方法や、着替えるときに壁などに手をついて電気を逃がすという方法もあります。
それでもどうしても静電気がつらい!という方は、あわせて静電気除去スプレーや、静電気を防ぐ機能を持ったタイツなど、便利なアイテムの力も借りていきましょう。

■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を中心に発信。

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