早起きは三文以上の徳 時間を意識する気象予報士の明け方ライフ

2023/11/15
  • 天気によって、私たちの生活は大きく左右されます。サンキュでは、皆さんに身近な天気という切り口で身近な生活に役立つ情報をお伝えできたらと思い、応募いたしました。よろしくお願いします。もっと見る>>

こんにちは。
突然ですが、皆さんは一日の中でどの時間帯が一番好きですか?

好きな食べ物や好きな芸能人について聞かれることはあっても、好きな時間帯を聞かれることは、なかなかないかもしれません。
“時間に好きも嫌いもないでしょ?”と言うのが本音でしょうか。


気象予報士という職業は、常に時間とセットで考える仕事です。
たとえば、雨が1時間に何ミリ降ったとか、台風が24時間でどれだけ発達したとか、雨雲が抜けるのは何時間後かとか。。。。
また、キャスターとしてテレビで解説する際も、時間が来たら、どんなに準備が間に合わなくても出番が来ますし、どんなにオンエアが盛り上がったとしても、尺がなくなれば話を終わらせなくてはなりません。

だからなのか、私は普段から時間をとても意識する生活をしています。
仕事以外でも、家事のタスクや雑用すらも時間軸を細かく線引きして考えるのが癖になっているようです。

気象予報士は常に時間とセット

夜でも朝でもない時間

そんな私が一番好きな時間帯は、夜でも朝でもない時間帯。
一般的な表現だと「明け方」になりますが、その中でも「東雲」という時間帯が最も好きです。

明け方には厳密にいうと何種類かあるのですが、その中に入っているのが東雲という時間帯で、広辞苑には「夜明けの薄明かり」と書かれています。

他にも「春はあけぼの」や「春眠暁を覚えず」で有名な「あけぼの」や「暁」も明け方の括りになっていて、あかつきよりも曙の方が明るく、その間の時間帯が東雲です。

自分と向き合う東雲時間

私はお仕事が休みの日でも東雲に起きて、そこから朝までの時間をとても大切にしています。
時間としては1、2時間くらいで多くはありませんが、家族も街もまだ起きていない時間帯は、唯一、一人になれる時間だからです。

この時間帯に私は好きなカフェオレや紅茶を入れ、好きな本や動画をみたり、自分の思いをノートに書き出すことも。
静かな時間と環境で自分と向き合えることで、前向きになれたり、新しいアイディアが浮かぶことも多く、早起きは三文以上の徳だと実感しています。

早起きが苦手な人にとっては辛いかもしれませんが、起きてしまえば、こっちのもの。
いいことばかりなので、オススメです。

日の出・日の入りの定義知ってますか?

東雲は日の出が近づくにつれてどんどん明るくなってくるのも好きな所です。
空は天気や湿度によって色や表情を変えますが、
日の出時刻の前後には、涙が出るほど美しい空に出会えることも少なくありません。
日の出を楽しむのが元旦だけだなんて、とてももったいないです。

ちなみに、日の出時刻の正式な定義をご存知でしょうか?
日の出・日の入り時刻というのは、「太陽の上辺が地平線(または水平線)に一致する時刻」です。
つまり、日の出は太陽が地平線から顔を出し始めた瞬間、日の入りは太陽が地平線に沈みきって見えなくなった瞬間となります。

日の出・日の入りの提示(画像は筆者作成)

おしまいに

私にとってエネルギーチャージの時間である東雲ですが、唯一の難点は冬の冷え込みです。
一日の最低気温が観測されるのが大体このくらいの時間なので、日によってはお布団からでる瞬間が辛い時も。
これから冬本番に向けて、どんどん冷え込みが強まりますので、暖かグッズを整えて楽しみたいと思います。

お気に入りの暖かグッズについては、また今度。



この記事を書いたのは・・・多胡安那
テレビなどに出演している気象予報士で、防災士、夜景観光士、熱中症予防指導員(管理者)などの資格も保有。
プライベートでは2歳の男の子のママで、日々仕事と子育ての両立にがんばっています。
天気となにかを掛け合わせた小話や、暮らしの役に立つ情報を発信中。

計算中