祖母80歳、ひ孫を見るためにスマホを買う。

2021/08/01
  • 暮らしにまつわるあれこれを幅広く執筆するオールラウンダー。とりわけ北欧インテリア・家計・読書が好き。もっと見る>>

こんにちは。幅広い観点から暮らしを楽しむアイデアを発信するサンキュ!STYLEライターのあやをです。

長引くコロナ禍で、遠くに住む家族や親戚に長らく会えていない人は多いと思います。

私は2020年10月に出産したのですが、ひ孫の顔を見るのを楽しみにしていた祖父母には、結局まだ一度も会えていません。

時々電話をかけては「いつ会えるかな、早く会いたいね」と言い合う日々。

そんな中、祖母から急に「スマートフォンを買った」と連絡が。今回は、齢80にしてスマートフォンデビューした祖母のお話です。

80歳、はじめてのスマートフォン

祖母がついにスマートフォンを買った。田舎で2人きりで暮らしている祖父母は、この一年、誰にも会えず寂しい思いをしていたようだ。スマートフォンがあれば顔を見て話ができるし、写真や動画をいつでも見られるからということで、購入を決意したらしい。

買ったはいいが、祖母にとってはじめてのスマートフォンは、予想をはるかに超えて難しいものだった。

まず「タップ」や「スワイプ」、「スクロール」といった動作がうまくできない。

LINEの友達登録だけは購入時にしてもらったようなのだが、早速電話をかけても出ず、しばらくすると固定電話から「出かたが分からん」と電話がかかってくる始末。

送られてきた写真をどこから見るかが分からないと言ってモバイルショップに聞きに行ったのに、何故か数千円もするSDカードを買って帰ってきて、結局どこから見るのかは分からないままだったりと前途多難な様子で、話だけ聞いているこっちは心配で仕方がなかった。

ついにビデオ通話ができるように

「大変なものを買ってしまった。」「もう、分からん。触りたない。」とパニック状態になっている祖母を一生懸命励ましながら、連日電話での遠隔レクチャーを続けた結果、どうにかこうにかビデオ通話までできるようになった。

娘の顔を映すと祖母は大喜び。顔をよく見たいからと虫眼鏡を持ってきた。

虫眼鏡でひ孫の顔を見る祖母。異様な光景である。

しばらく話していると、間違えて液晶に触れ、画面が突然2分割されてしまったらしい。「どうすれば戻るのか」と言うので、画面のここを触って、などと説明するのだが「そんなマークはない」「押しても何も変わらない」と言ってどうしてもできず、結局諦めた。


その後、祖父が登場し、庭で育てている花を私たちに見せたいと言い出した。「じゃあアウトカメラにして」と言ってはみたものの、やはりやり方が分からない。

あれやこれややっているうちに「あ!」と言うので、「できた?」と聞くと「2分割が直った。」とのこと。

それはよかった。
で、アウトカメラはと言うと、やっぱりできない。

これか?いやこれか?などと画面越しで色々言っているのだが、画面に近づきすぎていて、こちらからは祖父母の鼻しか見えていない。また「あ!」と叫び声が聞こえたと思ったら、今度はなんと、祖父がいちごをかぶっていた。

いちごになった祖父と爆笑する祖母

エフェクトをかけてしまったようだ。しかも外し方が分からず、祖父は最後までこの状態だった。そして結局アウトカメラにはできぬままその日はビデオ通話を終えた。

つ、疲れた...。でも、久々にお腹を抱えて笑った気がする。

長引くコロナ禍でも笑顔を

今まで頑なに「スマホなんていらん。」と言っていた祖父母が、今では送られてくる写真や動画を見るのを毎日楽しみにしていると言う。「スマホを買って良かった!」と嬉しそうにする祖父母を見ていると、私まで嬉しくなった。

何でもかんでもデジタル化してしまい、アナログの良さが失われていってしまうなと感じることもあったが、デジタルだからこそ届く幸せもある。そんなことを実感した出来事だった。

会いたくても会えない日々に寂しくもなるし、連日の感染拡大のニュースに暗い気持ちになってしまうこともあるけれど、0歳の娘と、30代の私と、80代の祖父母が画面越しに笑い合える、そんな素敵な時代を生きていることに感謝したい。

◆記事を書いたのは・・・あやを
インテリアも節約も収納も料理もそこそこな肩書き迷子。強いて言うなら暮らしにまつわるあれこれを幅広く執筆する「暮らし」のオールラウンダー。お金好きが高じてFP2級を取得。暇さえあれば本を読んでいる読書家。Instagramでも定期的に読んだ本を紹介しています。

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