共感の嵐!モヤモヤを抱えてしまう人にこそオススメしたい育児マンガ
小2と年長、2人の子どもを育てているサンキュ!STYLEライターのさださあやです。
性格が違うふたりをどうやって育てるか、常に悩んでいます。親になって7年経つので少しは慣れてきましたが、特に息子が小さい頃は「接し方はこれでいいのだろうか」「母親として間違ってないだろうか」など、初めての育児に戸惑い、自分を追い詰めていたところがありました。
そういうときに気軽に周りの人に悩みを聞いてもらえたらいいのですが、内容によっては「もしかして母親失格と思われるのでは」「こんな風に考えてるなんて知られたくない」と自分でブレーキをかけていたことも。
実は、そんな人って多いんじゃないかと思うんです。
直接言えなくても救われることがある
そういう時期をどう乗り切ってきたかというと、SNSなどインターネットに助けられた部分が大きいと思います。「こんなことを考えるなんて私だけかも」と不安に思っていたこともどこかで誰かが吐き出してくれていて、自分だけじゃないと感じるだけで心が楽になったという経験は一度や二度ではありません。
そういうときって、実は答えを知りたいのではなく、誰かにやさしくしてもらいたかったり、共感してもらいたかったり……そういうことを求めているのかもしれません。現実世界でも、ネットの中でも、自分が安心する瞬間があれば、前を向いて頑張れる。
もし今、ちょっと口に出して言いにくいことで悩んでいる人がいたら、ぜひオススメしたいマンガがあります。
胸に来る「あるある」が満載
そのマンガは「元女神のブログ」(本間実)。先日3巻が発売され、完結となりました。
主人公は女児を持つ母・森野泉。実は人間と結婚する前は元・泉の女神。その他の登場人物も人間の他に元・人魚や吸血鬼、サキュバスなど、設定はものすごくファンタジー。そんな日常からはあり得ない登場人物たちによる「あるある」が詰まったとても身近な漫画です。
あまりにも「あるある」で、育児系のSNSを見ている気持ちになります。設定はどう考えてもファンタジーなのに、ノンフィクションだと思ってしまうくらいのリアルさです。
迷っても前を向かなきゃいけないから
登場人物はそれぞれの日常を生きています。夫も子どももいて幸せな生活を送っているはずなのに、自分らしさを失ってしまったのでは?と悩んだり、独身の友人に複雑な感情を抱いてしまったり、当事者意識を持って子育てをしない夫に悩んだりと、物語の中で出てくるのは育児をしていく中で誰もがどこかで抱えたであろう悩み。
誰かが悪いとかじゃなくて、考え方の違いですれ違っていく様子がものすごくリアルで刺さります。登場人物たちは葛藤を抱えながらも、理想と現実の中でバランスを取っていく……それって私たちの現実そのもの。
大変な現実の中でもどこかに一筋の光を見つけ、気持ちをリセットしながら日々を過ごしていく。この物語の題材があまりにも身近で、読んでいるうちに登場人物たちがまるで友人のように思えてきます。感情移入できるからこそ、なんとなく自分の悩みも誰かに打ち明けたような気持ちになり、不思議と読後はスッキリとした気分になるのです。
もっと自由に子育てしていい
「元女神のブログ」、1・2巻は共感の嵐でした。そして3巻はさらに登場人物に共感して安心するだけでなく、これまで以上に心が軽くなるヒントがたくさん詰まっている気がします。
3巻の帯にはこう書いてあります。
「産み方も育て方も……生き方だって―わたしたちの未来はもっと自由だ」
1話、もしくは2話で話がまとまっているので、育児の合間に読みやすいのも嬉しいポイント。でも全体を通して繋がっている部分もあって、何気ないシーンに伏線が隠れていたりして、何度も楽しめるマンガです。
ただし、自分がモヤモヤを抱えている時に読むと、内容の優しさに泣いてしまうことがあるのでティッシュかハンカチを備えて読んでみてくださいね。
◆記事を書いたのは…さださあや
コスパ重視のやりくりマニア。お金のことを中心に、小さな工夫で暮らしが快適になるヒントを日々研究中。少し前まで「妻とは、母とは『こうあるべき』」にとらわれていました。今はちょっとずつそれを手放す練習中です。