Stay homeで需要倍増!?の3カテゴリーからみるおうち時間の過ごし方
こんにちは。ハーブ&フードアドバイザーのあおきゆみこです。
私は街の小さな自然食品店で販売員をしています。自然食品店といっても、健康食品だけでなく、無農薬・減農薬野菜などの生鮮食品や日用品なども取り扱っている小さなスーパーのようなお店なので、緊急事態宣言後も営業を続けています。
そんな自然食品店でこれまでは、新鮮な野菜や果物、原料や製法にこだわった調味料やお菓子が売れ筋商品だったのですが、3月以降に需要が倍増し品薄になっている商品カテゴリーが3つあります。今回はこの需要倍増商品からみる、おうち時間の過ごし方や動向について考えてみました。
その1 製菓・製パン材料
私の勤務先は宅配も行っている会社で、生鮮食品、自然食品、調味料、飲料、日用品などいろいろな商品を取り扱っています。そんな勤務先で3月中旬頃からじわじわと需要が増加し、4月は今年2月までに比べ需要が3倍近くになっているのが、強力粉、製パン用酵母、ホットケーキミックス、ベーキングパウダーです。全粒粉や米粉、スキムミルク、コーンスターチといった商品も以前より1.5~2倍増になっています。
臨時休校が続くなか親子クッキングが話題になっていますが、子育て世代だけでなく年配の方も以前より購入回数が増えているように思えます。仕事や習い事、趣味など外での活動が減りおうち時間が増えたことで、お菓子作りやパン作りを楽しむ家庭が多くなっているようです。
その2 米麹やぬか床などの発酵食品材料
毎年2~3月は味噌づくりに適した季節ということもあり米麹の需要がアップするのですが、今年は4月も米麹の需要増が続いており、麹の在庫が切れている時は、甘酒や塩麴など目的とする発酵食品(完成品)を購入されるお客様も増えています。
そして昨年のこの時期以上に需要が増えているのが、ぬか床や煎りぬかです。定期購入されている方とは別にこれから始める方、久しぶりに再開する方など様々です。ぬか漬けをされる方が増えていることもあってか、キュウリやカブもよく売れています。
今は「免疫力アップ」を心掛けなければならない時なので、納豆などの発酵食品も需要急増していますが、おうち時間が増えたことで比較的手間や時間のかかる発酵食品を自分で作る方が増えているようです。発酵のメカニズムや日本古来の発酵食を知るのは、健康維持にとても良いことだと思います。健康維持と免疫力アップを意識した時、日本人が必要と感じるものは、日本古来から伝わる伝統的な食品なのかもしれません。
その3 植物の種と苗
そして4月に入り暖かくなってから需要倍増しているのが、野菜やハーブの種や苗です。こちらも子育て世代から年配の方までいろいろな方が購入しています。購入の際、「子供と一緒に育ててみようかな」「万が一に備えて食べられるものを育てておかないと」といった声を聴くことが多いです。食料品販売がメインということもあり、昨年までは種蒔きの時期でもあまり売れていなかったので、今回の需要増には驚きました。
植物を育てることで、太陽の光を浴びたり、土に触れたり、植物の香りを感じたり、花の色や形を見て癒されたり、できた植物を食べて楽しんだりとさまざまな感覚に刺激が与えられるので、おうち時間をより充実したものにできるように思います。
今回ご紹介したStay homeの広がりとともに需要が急増した商品カテゴリー3つ、実際にご家庭で取り入れている方も多いと思います。おうち時間を有効に使いつつ、健康維持についても心がける商品選びをしている方が増えているのだなと感じています。
家族が食べるものを手作りすることや、日本古来の発酵食品を食卓に取り入れること、植物を大切に育てることは、私たちにとってとても有益なことだと思います。今だけ、今年だけで終わらせることなく、これを機に生活の一部として取り入れてもらえればよいと思います。
記事を書いたのは…あおきゆみこ
ハーブ、アロマ、食育関連のアドバイザー資格を持つ自然食品店スタッフ。健康維持や子供の成長をサポートする食事、家事などで役立つ情報を発信しています。