捨てるの待った!実は"水"は賞味期限切れでも飲める!明日誰かに話したくなる"水"の賞味期限の本当の意味【防災月間】
サンキュ!STYLEライターのあいりです!9月は防災月間ということで、自宅に備蓄している防災グッズを見直す方も多いと思います。特にペットボトルの水(=ミネラルウォーター)は備えておきたい防災グッズのひとつですよね!現在では備蓄用として5年間保存可能な水も発売されていますが、そもそも水の賞味期限って何を示しているかご存知ですか?飲料容器メーカーに勤めている者として、今回は水の賞味期限の本当の意味について触れていきたいと思います。
※以下、この記事内での"水"とは製造過程で加熱やろ過によって雑菌が取り除かれている水を指します
そもそも賞味期限とは?
賞味期限とは、袋や容器を開けないままで保存していた場合に、「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のこと。
消費期限とは、袋や容器を開けないままで保存していた場合に、「安全に食べられる期限」のことです。
きっと賞味期限の期限が少し切れていても気にしないけど、消費期限の場合期限が切れていたら食べるのをためらう人も多いのではないでしょうか。
ペットボトルの水については、比較的長期にわたって保存ができるので、賞味期限が設定されています。製品によって違いはありますが、1.5~2Lのサイズで2年間、500mLのサイズで1年間程度で設定されていることが多いようです。では、この賞味期限がもし切れていたらみなさんはどうしますか?飲むことは諦めて、食器洗いなどの生活用水として使ったりするという方もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!もし未開封ならまだその水、飲めるんです!
【驚きの事実】"水"は賞味期限が切れていても"品質劣化"しているわけではない!
日本のペットボトルの水は、製造過程で加熱やろ過によって雑菌が取り除かれており、未開封で適切に保存されていれば、賞味期限をある程度過ぎたとしても健康上問題なく飲むことができるんです。
実際に消費者庁のホームページ上でも、食品ロス削減のために以下のように記載されています。
ペットボトルの水の賞味期限はある法律に基づいていた!
それではなぜ、ペットボトルの水に賞味期限が記載されているのか気になりますよね!
実は、ペットボトルの水の賞味期限は、経済産業省が所管する「計量法」に基づいて決められています。例えば、500mlのペットボトルの場合なら、もし販売する時点で内容量の2%にあたる10ml以上が蒸発していたら、内容量が表記量より誤差の範囲を超えて少なくなってしまっているので、計量法違反となってしまうのです。
ちょっとびっくりですが、ペットボトルは通気性のある容器で、時間が経つにつれてペットボトルの中の水の容量が少しずつ蒸発しています。そのためパッケージの表記量より水が減ってしまうからという理由で賞味期限が設定されています。
つまり、水の"質"ではなく"量"に対して賞味期限が設定されているんです!
そのため、賞味期限が切れていても未開封であれば、(水の量は多少減っているかもしれないけど)飲むことができるといえます。賞味期限が切れそう!と慌てて処分する必要もなく、賞味期限が切れたからといって飲み水として使えないというわけではないのです。でも、賞味期限が切れているのがなんとなく気になるという方は、定期的な入れ替えをおすすめします。
水の賞味期限はあってないようなもの!備蓄にはもってこいだった!
長々と水の賞味期限に関して触れましたが、簡単に言うと水の賞味期限は質ではなくて量に対してのものだということ。時間が経っても品質が変わらないといっても過言ではない水ってスゴイですよね。
また、直射日光の当たる場所でなければ常温保存でOKなので、防災備蓄には最適なものだといえるんではないでしょうか!今回ご紹介した水の賞味期限に関する事実、いざというときのために覚えておいて損はないはず!
飲料水は、賞味期限を超過しても一律に飲めなくなるものではありません。品質の変化が極めて少ないことから、一部のものについては期限表示(消費期限・賞味期限)の省略も可能としています。