高熱が脳にダメージを与えるってホントなの?

2022/11/09
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高熱が出ると、脳にダメージがかかる。
皆さん一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
その答えと理由、対応策について述べていきます。

高熱は脳にダメージを与えるのか。

その答えは
「ある」「ない」どちらも正解!です。
どういうことかというと、高熱の原因が何の病気であるかによって、脳へのダメージの「ある」「なし」が変わってくるのです。

では、どんな原因だと脳へダメージを及ぼす可能性が考えられるのでしょうか。
それは、脳炎・脳症・髄膜炎など、細菌やウイルスが原因で脳に障害を及ぼす時です。
何の病気で高熱が出ているかが重要であり、それ以外の病気であれば脳へのダメージはありません。

ただ、一つだけ注意点があります。
それは、インフルエンザや細菌性の感染症など、普段罹ってしまう病気の病原体が脳や髄膜に侵入してしまう場合があるという点になります。
病原体が脳や髄膜に侵入してしまうと、脳にダメージを及ぼす可能性がある脳炎・髄膜炎になってしまうからです。

脳炎や髄膜炎になっているかどうかの見極めは?

脳炎や髄膜炎になっているかどうかの見極めは、熱以外の症状の有無です。
「頭痛」「嘔吐」「首が硬くなり動かしにくい」の症状は、脳炎や髄膜炎の代表的な症状です。

また、子どもで注意しなければいけないことは、発熱が起こってからの24時間以内の「けいれん」です。
いわゆる熱性けいれんです。熱性けいれんは、発熱が起こってから24時間以内に起こることがほとんどだと言われています。
他には、発熱が起きてから1・2日は元気だったのに、次第にとろんとし、反応が別人になった場合。
これは、意識障害を来し、症状が進行している可能性が高いという判断の目安になります。

子どもの高熱。脳へのダメージの有無を判別する上で、最も信頼できる判断の持ち主は?

最も信頼できる判断の持ち主は、親です!!

脳炎や髄膜炎になっているかどうかの見極めで、最も大事なこと!
それは、「何かおかしい。」という親の感覚です。
普段一緒にいる親の感覚は軽視できません。脳炎・髄膜炎だと、2・3時間様子を見たところで元気になることはありません。
自分の感覚を大事にして、恐れずに医師へ「おかしい。」と感じた感覚を伝えましょう。

おや?と感じた場合、どこを受診すればよいのか。

脳炎や髄膜炎を疑った際は、「小児科」「神経内科」「脳神経外科」「夜間救急」を受診して下さい。
脳炎や髄膜炎を疑わなくても、高熱の際は不安になるものです。
そんな時は、かかりつけ医や夜間救急を頼って下さいね。

まとめ

高熱が脳へダメージを与えるってホント?の答えが
「はい」「いいえ」どちらも正解であることを知って頂けたでしょうか。
高熱になっている原因が何の病気であるかが、「はい」「いいえ」を分けるポイントになっていましたね。

最後に、発熱は細菌やウイルスと戦っている証拠です。身体が頑張って戦ってくれているということです。
高熱を過度に恐れる必要はありません。
高熱を恐れず過ぎることのない、知識の共有になっていれば嬉しいです。

■この記事を書いたのは・・・ゆずきママ
出産で後遺症!人生激変!笑顔でhappyな人生をつくり出す、ミニマリストナース。
看護師・認定心理士。
「医療の知識で安心」「こころを解剖!!自分でも知らない自分が分かる」「ミニマムな暮らしで家事ラク」
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