「いいお母さんになりたい」という思いが呪縛になって自分を苦しめていた過去
小柄スタイリスト「HappY(ハッピー)」です。144cmと超小柄な身長。ずっとこの身長がコンプレックスでしたが、今はそれを魅力にしたいと小柄向けファッションの発信をしています。
先日“わたしにやさしい“をテーマにしたサンキュ!STYLEのイベントに参加してきました。
あなたは「わたしにやさしい」と言うキーワードを聞いて何を思い浮かべますか?私は自分に厳しくしすぎた子育て中を思い出します。
いいお母さんになりたい、という呪縛
「いいお母さんになりたい」子供を授かってから、強くそう思っていました。結婚して5年。不妊治療の末、ようやくお腹に来てくれた我が子。「子育てが大変だなんて、絶対に言いたくない!」と自分に誓いました。その強い想いが自分を苦しめ、泣く日々を送ることになります。
「わたしにやさしい」という言葉を聞いて、真っ先に思い浮かんだのが、子育て真っ只中の自分です。あの頃は「いい母親でありたい」「いい奥さんでいたい」という気持ちを強く持っていました。あの頃の自分に今声をかけるなら「そんなに頑張らなくても大丈夫!」という言葉です。
知り合いが誰もいない中での子育て
この記事を読んでくださっている人の中には「小さな子供の子育て中!毎日奮闘しています!」という人も多いのではないでしょうか。今振り返ると、私もそんな時期がありました。
1番しんどかったのは、子供を産んですぐの頃。住み慣れた広島を離れ、愛知県に夫の仕事の関係で引越しすることになったのです。親も姉妹も友達もいない中で、初めての子育て。
不妊治療でやっと授かった子だったので「しんどいなんて言いたくない」「いつもニコニコと笑っている母親になるんだ」と強く思っていました。
初めての子育てはわからないことばかり。なんで泣いているのかがわからない。夜泣きをすれば「日中、仕事をしている夫を起こしたくない」とどうにか泣き止まそうとするのに、それができない。ニコニコと笑っていられる母親ではない自分を「なぜいい母親になれないの?」と責め続けていました。
夫が仕事に行っている間は、誰かと話をすることもありません。家の中で子供と一緒にポツンと一日中時間を過ごす生活でした。うまくできない子育てにイライラいしてしまい、一度だけ娘に手を挙げたことがあります。そんな自分をまた責めてしまう。「悪循環」とはこういうことなのだと思いました。
できない!助けて〜!と軽やかに言う
人の助けを求めるのが嫌で「できない」と言うことは、できない自分を認めることになると思っていました。だから「子育て大変!誰か助けて!」と言うことは、いい母親ではないと認めることになる。弱音を吐きたくない。だけど本心は「子育てって、こんなに大変だったんだ」という気持ちでした。
そんな時、転機がありました。家を引っ越すことになったのです。新しい家の近くには子育て支援センターがあり、いつでも気分転換ができるようになりました。子育ての悩みも気軽に支援センターの先生に相談できるように。
支援センターの先生に「子供を置いて、自分1人になりたいと思うことがあるんです」と正直に自分の気持ちを話してみました。すると「あなたのように、近くに誰も知り合いがいない場合は、誰かに子供を預けて見てもらうことも大切だよ。地域のみんなで、子供を育ててもらうんだよ」とアドバイスをもらいました。
それからときどき、支援センターにある一時保育を利用して、地域の人たちと一緒に子育てをするようになったのです。一時保育をしてもらっている間、1人で羽を伸ばし、好きなことを自由にできる時間をもらいました。
地域の人たちと一緒に子育てをしてもらえるようになり、大きな気づきがありました。それは、私だけでは気づけなかった子供の成長に気づいてくれること。「〇〇ちゃん、こんなことが今日できるようになったよ」「前来た時よりも、〇〇が成長しているね!」と私1人では気づけなかったことを、先生たちが教えてくれるのです。
できないことをできないと言えること。誰かに「助けてほしい」と言えること。それこそが「わたしにやさしい」です。自分に厳しくして良いことなんてありませんでした。いつもできない自分を責め続けて悪循環ばかり。できないことを「できないよ、助けてほしい」と言えることこそが、本当に強さなのだと今は思います。
◾️この記事を書いたのは・・・小柄スタイリストHappY(ハッピー)
144cmと超小柄。
『小柄スタイリスト』『整理収納アドバイザー1級』『顔タイプ診断アドバイザー』『骨格診断アドバイザー』です。ユニクロを使った大人綺麗めコーデを研究中。