【世帯年収】12月は年末調整の時期。源泉徴収票からわかる家計の収入と税金
税理士・ファイナンシャルプランナーの高田文乃です。
いよいよ12月。2023年も残り僅かとなりました。
会社員の方は勤務先から源泉徴収票が交付される時期ですね。
最新の源泉徴収票から年収と手取り額を確認してみましょう!
源泉徴収票とは
源泉徴収票は、1月から12月までの各月に受給した給与・賞与の合計額とその給与・賞与に対する源泉所得税の合計額を記載しているものです。
会社員の収入と納税額の証明となるものですので、ローンを組みたいときなどに提出を求められることがあります。
源泉徴収票から年収を確認する
まずは源泉徴収票の「支払金額」を確認しましょう。
副業など、その他の収入がある場合を除いて、「支払金額」が「年収」となります。
共働き夫婦の場合、それぞれの源泉徴収票の合計額が「世帯年収」となります。
年収に対する税金を確認する
「支払金額」欄の右横にある「給与所得控除後の金額」は支払金額に対する所得税を計算するために一定額(給与所得控除額)を差し引いた後の金額です。
個人事業主が収入に対して経費を差し引いて税金を計算するのと同じように、会社員の給与に対しても一定の経費を認め、定められた計算式を用いて控除額を計算します。
更に「給与所得控除後の金額」の右横の「所得控除の額の合計額」欄は給与所得控除額以外の控除額の合計が記載されています。
具体的には社会保険料控除、保険料控除、配偶者控除、基礎控除などが挙げられます。
社会保険料控除、保険料控除の金額は一段下の行に単独で記載があります。
「支払金額」がある行の一番右「源泉徴収税額」欄には、「給与所得控除後の金額ー所得控除の額の合計額」で算出された「課税所得金額」に対して税率を乗じて計算された1年間の源泉所得税の金額が記載されています。
税率は5%から45%まで。超過累進税率とよばれる制度で所得が高い部分について高い税率が課せられます。
手取り金額を確認する
年収から税金と社会保険料を差し引いた金額が会社員の手取り金額で年収の概ね75%〜85%となります。
源泉徴収票に手取り金額そのものは記載されていませんが、源泉徴収票に記載のある数字と住民税額から正しく計算することが出来ます。
手取り金額=支払金額-源泉徴収税額-社会保険料の金額-住民税額
住民税額については毎年5~6月に会社から受け取る住民税課税決定通知書に記載があります。それ以外は源泉徴収票に記載があります。
世帯の手取り金額も共働きの場合にはそれぞれの手取り金額を合算して算出することが出来ます。
おわりに
源泉徴収票は1年間の総額が記載されています。1年間の振り返りと来年以降の資金計画の参考に役立ててくださいね。
・記事を書いたのは・・・高田文乃(税理士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/宅地建物取引士)
10歳と3歳の娘と夫4人家族
*記事の内容は記載当時の情報です。