フリーランスが身につけておきたいお金の管理方法を税理士が解説
税理士・ファイナンシャルプランナーの高田文乃です。
働き方の多様化が進む中、フリーランスとして働く人が増えています。子育て中のママにも好きなことや得意なことを仕事にしている方も多くいます。
家計を管理するだけでも大変なところですが、事業のお金は確定申告や納税も必要なことからフリーランスであれば必ず管理しておかなければなりません。
今回はフリーランスが身につけておきたいお金の管理方法について解説します。
事業のお金と家計(プライベート)のお金を分ける
事業のお金をの流れを簡単に把握できるように、まずはお金の出所をきちんと分けましょう。
・銀行口座
・クレジットカード
・財布(現金)
これらについてはそれぞれ事業用と家計用の2つを用意します。
現金については事業用の財布やポーチなどを用意します。
電子マネーについても分けて使うようにするとよいでしょう。
事業用の口座とカードの使い方
事業用の口座に売上をすべて入金します。
さらに事業に関するお金の支払いは事業用のカードから行うようにします。
カードの引き落としは事業用の口座から行います。
銀行口座についてはなるべく早いうちに事業専用の口座を作りましょう。
あとから口座を分けようとすると手続きが煩雑になります。
クレジットカードについても事業費と家計費が混在するとチェックに時間を要することになってしまいますので使い分けましょう。
家計用の口座とカードの使い方
事業用の口座から月に一度家計用の口座に入金を行いうことをおすすめします。
毎月同額の入金を行いその中で生活費や趣味のお金、子どもの教育費などに使うようにするとプライベートのお金の管理も容易になります。
資料整理力をつける
お金の出所を区別するのと同時に領収書や請求書を整理して管理することも大切です。
まずはレシートや領収書をあちこちに分散せずに一つにまとめることから始めます。
それから月ごとにファイルや封筒に入れるなどして分かりやすく保管しておきます。
出来るだけ日付順に重ねていきましょう。
月別に封筒やファイルに入れて保管すると後から見返すときにとても見やすくなります。ホチキスで留めておくのもよい方法です。
ネット通販の購入などで紙の領収書が発行されない場合には、電子帳簿保存法の対象となるためパソコンの中に領収書等の電子データを適切に保存することも忘れずに行いましょう。
取引先に送った見積書や請求書なども日付順、顧客ごとなどの分類をしてファイリングしておきましょう。
帳簿付けを日々行う
正しく帳簿をつけることはフリーランスの義務でもあります。
帳簿をつけるといっても難しく考える必要はありません。
普段のお金の動きを記録していきましょう。
帳簿をつけると自分のビジネスの状況が見えてきます。
数字で可視化することは客観的な評価のために最も効果的なものです。
帳簿付けは手書きでも構いませんが会計ソフトがあれば自動計算をしてくれたり訂正や追加も簡単に行えます。
お金の管理や資料整理が苦手な人もいるかもしれませんが、自分がどれだけ収入があってどれだけ使ったのかをきちんと把握できていなければ漠然としたお金の不安から脱することができません。
早めに自分のルールを作り日々の作業に取り入れていきましょう。
・記事を書いたのは・・・高田文乃(税理士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/宅地建物取引士)
*記事の内容は記載当時の情報です。