「存在>行為>結果」子どもを育てる3つの「承認」

2021/05/25
  • 子育て・マインド分野を得意とするWEBライター。チャイルドコーチングアドバイザー、ライフコーチもっと見る>>

チャイルドコーチングアドバイザーで、サンキュ!STYLEライターの山名美穂です。

子どもを「認める」って、どんなことでしょうか。今日は、子育てで大切な3つの「承認」のお話です。

3つの「承認」

承認にはいくつか種類があります。それぞれの承認の内容と効果を、見ていきましょう。

結果承認

結果承認は、良い結果をほめることです。例えば「テストで100点を取った」・「試合で勝った」など。

分かりやすく、即時的に機能します。

行為承認

好ましい行動・行為をほめるのが「行為承認」です。よく「結果よりプロセスをほめる」と聞きますね。その「プロセス」の部分です。

「勉強をがんばっているね」「たくさん練習して、すごいね」などが挙げられます。

存在承認

最後に「存在承認」。子どもの存在自体を認めることです。ここで大切になるのは、「おはよう」「おかえり」や「今日は暑いね」「元気?」といった、日々当然に行われる声掛けです。

「ハグをする」「目を合わせてほほ笑む」などの行為も〇。

「存在承認」が一番大事

上の3つの中で、一番大切なのは「存在承認」だとお分かりですよね。

存在承認は、子どもに「愛されている」「どんな自分も受け入れてもらえる」という安心感を与えます。自信や自己肯定感UPにつながり、うまくいかないことがあっても、またやってみよう、と思えるようになるのです。

結果承認だけ行うと、よい結果が出なないと子どもは自信を失います。行為承認止まりでは、「勉強しない・練習しない自分はダメなんだ」という自己否定が起こる可能性があります。

「いてくれるだけで嬉しい」を伝える、「存在承認」の大切さをご理解いただけるはずです。

思春期の「無視」に注意

多くの子どもは思春期に差し掛かると、親の声掛けに素直に反応しなくなります。返事をしない・暴言を吐く、物や人に当たって反抗することもあるでしょう。

これを繰り返されると、母親は怒り経由で疲弊と諦めにたどり着きます。そして、子どもに話しかけるのをやめてしまう。そんなパターンがあります。

子どもは自由になったように見えるかもしれません。しかし内心は「親は自分に関心がない」「見捨てられた」と、不安になっています。

話しかけない・目も合わせない……、それは無視です。無視は「存在をないことにされる」非常に辛いこと。親からそれをされたら?

そして、思春期の子どもはその辛さを素直に表現できません。親がそれに気づかず続けてしまうと……。その後の親子関係がどうなるか、想像できますよね。難しい年ごろの子どもに対してこそ、存在承認を忘れないで欲しいと思います。

大げさなくらいほめて・認めて◎

「おはよう」とか「好き」とか、「がんばったね」とか言うのに、かかる時間はたった「数秒」です。そして、それらを受け取った多くの子どもは、嬉しそうな様子を見せます。

そんな承認のことばを、躊躇する必要はありますか?例え好ましくない態度をとっても、親から認められてイヤな気持ちになる子どもが、そうたくさんいるとは思えません。

「無反応や悪態も想定内、返事があったらラッキー」くらいの気持ちで、あなたの数秒を承認に投資してください。

さぁ、今日から子どもと顔を合わせたら承認を。どんなことばを掛けるか決めるのは、お子さんの一番近くにいるあなたです。

■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー(R)、全米・日本NLP協会NLPプラクティショナー、LABプロファイル(R)プラクティショナー。ウェブライター、ストーリーライターとしても活動中。サンキュ!STYLEでは、子育てや人間関係を中心に、主婦の身近なトピックを扱って執筆しています。

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