コンセプト創造的なアイデアと革新。手は疑問符記号と電球アイコンで木の立方体のブロックを選んだ

子どもの自発性を育てる「提案」と「リクエスト」とは

2022/02/05
  • 子育て・マインド分野を得意とするWEBライター。チャイルドコーチングアドバイザー、ライフコーチもっと見る>>

チャイルドコーチングアドバイザーで、サンキュ!STYLEライターの山名美穂です。

子どもには、自分で考えて行動する子になって欲しいですよね。でも、いきなり「自分で考えてやりなさい」と言われると、困ってしまう子もいます。

子どもがなかなか返答を出せないときは、「提案」と「リクエスト」で自発的な行動決定を促しましょう。

提案

選択肢を示して、子どもの自己決定を促すのが「提案」。こちらから案を伝え、子どもの自発的な選択を引き出します。

「~しなさい」という指示だと、答えは「やる」しかありません。提案なら「やる/やらない」の判断は、子どもに委ねられています。

例:
■指示 「今、宿題をやりなさい」
     →あらかじめ「やる」ことが決まっている
■提案 「今、宿題をやるのはどう?」
     →「やる」「やらない」は自分で決めていい

与えられた答えに従うのではなく、「自分で選んだ」という体験を通して、自ら選んで決める力を育てます。

リクエスト

目標は決めたものの、行動に踏み出せない子には「リクエスト」が有効です。

期日や区切りを入れてリクエストすると、子どもが取る行動をはっきりとさせることができます。

例:
■ごはんの前に、宿題をやってみようか
■片づけが終わったら、わたしに教えてくれる?

「~しなさい」の指示命令との違いは、行動の主体が子どもにあることです。強制するのではなく、「応援しているよ」「見守っているよ」という気持ちで伝えてください。

提案とリクエストの違いは?

「提案」と「リクエスト」の違いはなんでしょうか。

「やる」「やらない」の選択自体を子どもに任せるのが「提案」。「やる」という答えを渡して、行動は本人の主体性に委ねるのが「リクエスト」です。


■提案 「今、作文を書くのはどう?あなたはどう思う?」
■リクエスト 「明日までに、作文を書いてみようか」

提案やリクエストの前に「許可」のスキルを使うと効果的

いきなり「これをやってみたら?」「あれをやってみて」と伝えると、子どもの抵抗を受けることがあります。

最初に「こちらの考えを伝えてもいいか?」と許可を取ると、子どもは提案やリクエストを受け入れやすくなります。

例:
■「提案があるんだけど、聞いてくれる?」
■「ひとつお願いがあるんだけど、伝えてもいい?」

大人同士のコミュニケーションでは、最初に「今、お話しできる時間はありますか?」「話を聞いてくれませんか?」と相手に問いますよね。

相手が子どもでも同じです。人として尊重する気持ちを「許可」のスキルに込めて、親子のコミュニケーションをより円滑なものにしましょう!

■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー(R)、全米・日本NLP協会NLPプラクティショナー、LABプロファイル(R)プラクティショナー。ウェブライター、ストーリーライターとしても活動中。サンキュ!STYLEでは、子育てや人間関係を中心に、主婦の身近なトピックを扱って執筆しています。

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