子どもを甘やかすのはダメ?いい甘えと悪いの違いとは
チャイルドコーチングアドバイザーで、サンキュ!STYLEライターの山名美穂です。
子どもを「甘えさせる」ことはOK、「甘やかす」のはNG。
そんな話を目にしたことがあると思います。
具体的にどんな甘えなら受け入れていいのか?反対に、注意すべき甘えはなにか?を解説します。
受け入れていい甘え
受け入れていい甘えは
■情緒面で子どもが求めること
■能力面で子どもができないこと
です。
「情緒面で子どもが求めること」の例
・不安だから、抱っこして欲しい
・怖いから、一緒にきて欲しい
・さみしいから、一緒にいて欲しい……等
「能力面で子どもができないこと」の例
・ぬり絵が上手にぬれないから、色をぬって欲しい
・(力が足りなくてできないから)、飲みもののフタを開けて欲しい……等
これらの「甘え」に応えることにより、子どもは安心します。
安心感は子どもの「ひとりでやってみよう」という自立心を育てます。
反対に拒絶してしまうと、子どもの中の不安や不信大きくなりかねません。
ぜひ、甘えを受け入れてあげて欲しいです。
受け入れに注意が必要な甘え
「甘やかし」と呼ばれる行為になり得る、受け入れに注意が必要な甘えもあります。
それは
■物質・金銭的な要求
■子どもができることを取ってしまう行為
です。
「物質的・金銭的な要求」の例
・スーパーで子どもを大人しくさせるために、毎回欲しがるおかしを買い与える
・年齢に見合わない小遣いを与える……等
「子どもができることを取ってしまう行為」の例
親が率先して「子どもを甘やかす」こともあります。それは「子どもができることを取ってしまう」です。
・子どもが挨拶するのを待てず、親が先に促す
・先回りして、なんでもやってあげる……等
ものやお金で得られる満足感は、誰にとっても一時的なものです。子どもが親の愛情を物質・金銭で測らなくても済むよう、できるだけコミュニケーションで愛情を伝えたいですね。
親が先回りして全てやってしまうのも、よくない「甘やかし」です。
子ども自身がやるのを信じて待つ、上手くいかない・子どもが求める場合に手伝う。そんなスタンスでいられるといいです。
自分でできるはずのことを「やって」という子ども
子どもは、自分でできるはずのことを「やって」と言って甘えてくることがあります。
特に弟妹にかまっていると「ママ、食べさせて」「着替えさせて」と言ってくる。そんな経験をお持ちのお母さんもいらっしゃいますよね。
これらも「情緒的な要求」であると考えていいでしょう。弟妹にママが取られているような気がする、自分のことをもっと見て欲しい……そういった不安が隠れています。
「ひとりでできるでしょ」と突き放さずに、甘えさせてあげてください。安心できれば、自分でやろうという気持ちが戻ってきます。
「情緒面で十分甘やかす」が自己肯定感UPへの近道
「こんな年齢まで抱っこしてあげていいの?」「これくらい、ひとりでやらせなくて大丈夫?」と心配になることがあるかもしれません。
しかし子どもの情緒的な要求には、子どもが安心できるよう応えてあげて大丈夫です。
甘えと自立は繰り返しやってきます。子どもは十分に甘えれば、新たな自立への一歩を踏み出します。
そして親に十分に甘えられた子が、自己肯定感の高い人間になるのです。
上手な「甘えさせ」は、自立や内的成長を促す。そう思って自信を持って「甘えさせ」てあげてください。
■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー、全米/日本NLP協会認定マスタープラクティショナー、LABプロファイルプラクティショナー
コーチングや心理学NLPの考えをベースに、子育てや女性のマインドの記事を中心に書いています。
*NLP=神経言語プログラミング。脳とこころの取り扱い説明書とも言われる、実践的心理学です。