「がんばって」に変わる励ましのことばを増やそう
チャイルドコーチングアドバイザー(R)で、サンキュ!STYLEライターの山名美穂です。
大人から子どもに多用されることば、「がんばって」。使いすぎをやめて、他のことばで励ませますか。
子どものプレッシャーになりうる「がんばれ」「がんばって」
子どもに「がんばって」と声をかける大人は少なくありません。
また、よりよい結果を求める気持ちから「もっとがんばりなさい」と言ってしまうこともありますよね。
この「がんばって」、大変便利に思えます。しかしすでに十分がんばっている子どもに、プレッシャーをかけうることばでです。
他のことばでも励まして
応援や励ましのことばを、いくつお持ちでしょうか。もし今「がんばって」を封印されたら、代わりになることばがいくつ思い浮かびますか?
下のような声掛けをしてみてください。
「いつも通りで、大丈夫!」
試験など、本番に向けて緊張や不安で気持ちが張っている子にかけてあげたいことばです。
「合格しなくちゃ」「負けてはいけない」という思いを緩め、「普段のままで、大丈夫なんだよ」と認めてあげましょう。
「思いっきりやっておいで」
同じく試合や発表会などで、子どもが緊張している場面で使えます。
とりわけチームワークが必要なシーンでは、「自分のせいで負けてはいけない」と負担を感じる子も少なくありません。
勝敗よりも大切なのは、「思いっきり全力でやれた」晴れ晴れとした気持ち。「委縮してできなかった」思いが残ると、勝利や合格さえ十分に喜べないですよね。
勝っても負けても、数時間後には終わるのです。「誰にも遠慮しなくていいんだよ!」と送り出してあげたいですね。
上級編「今日が特別なだけ、後はいつもと同じだよ」
少し上級スキルとなりますが、「今日が特別なだけで、やることはいつも通りだよ」という声掛けもあります。
考えると「?」となりそうな文章でしょうか。しかし
「今から本番というだけで、やることは練習と同じだよ」
「ピーマンが入っているだけで、あとはいつものハンバーグだよね」
と言われると、「いつもと同じなんだ」という気持ちのが強くなりませんか?
「人のこころには、後に言われたことが残りやすい」特徴を使った伝え方です。
子どものこころが軽くなる応援を
初めての育児で四苦八苦しているとき、あるいは仕事と子育てでいっぱいいっぱいになっているときに、誰かから投げかけられる「がんばって」。
お母さん方自身、それらの「がんばれ」に追い詰められ、苦しくなった経験はありませんか。
子どもは毎日、全力でがんばっています。また、親からの期待に一生懸命応えようともします。応援のつもりで、過度なプレッシャーを与えては本末転倒。
こころ軽やかに実力を発揮できるように、また楽しんでことに臨めるように、応援のことばのバリエーションを増やしましょう。
そして「上手くいっても、そうでなくても、いつでもあなたの味方である」。その気持ちを、普段から伝えてあげて欲しいと思います。
■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー(R)、全米・日本NLP認定NLPプラクティショナー、LABプロファイル(R)プラクティショナー。ウェブライター、ストーリーライターとしても活動中。サンキュ!STYLEでは、子育てや人間関係を中心に、主婦の身近なトピックを扱って執筆しています。