発達障害児でもできる!療育で知った超簡単な片付け法

2020/06/08
  • 二児の母。塾講師、学校教師の経験あり。甘いものと日本の古いものをこよなく愛しております。もっと見る>>

発達障害を持つ8歳息子の子育てに日々奮闘しているdanngoです。
2歳になってもゴミ捨てすらまともにできなかった息子でも、療育を受けるようになってから少しずつ片付けができるように。
どんな子でも必ずできるといっても過言ではない、簡単すぎる片付け法をお伝えします。

テーマソングを決める

「いきなり何を言い出すの?」と思われるでしょうが、大事なことなのです。
療育ではおもちゃで好きに遊んでいい時間があるのですが、次の活動に入る時に片付けなくてはいけません。
その際、先生方はいつも歌を歌っていました。
「お片付けー、お片付けー、さあさみんなでお片付けー」というのんびりしたテンポの単調な歌です。
当然ながら母親達は「なんじゃこりゃ」という顔つき。
ところが2、3か月も経つと、だんだんと歌に合わせて片付ける子が出てきました。

3歳で療育を始めた息子は、全く片付けをしませんでした。次から次へと散らかし、私がそれを追いかけながら片付ける毎日。
周囲の同じクラスの子も似たような状況だったと聞きます。
息子は1年近くかかりようやく片付けられるようになりましたが、それでも大きな進歩。
今でも時々この「お片付けソング」を歌ってあげると調子よく片付けられます。
ただこの歌、「みんなで片付けよう」という趣旨の歌なので私も一緒に片付けるはめになるのですけど。

要は音楽の力を利用し条件反射的に体が動くようにすればいいわけですね。気に入っている曲を流すだけでもいいと思います。

ひたすら投げ込む

少し大きめのおもちゃ箱を用意して、投げ込んでも壊れる心配のないものは全て入れるようにしています。
丁寧に置くより、投げ込む方が早く終わりますから。
取り出しにくいという意見もあるでしょうが、おもちゃがよく整理された児童館などに行っても全部出してぐちゃぐちゃにしていたので結局同じこと。
それにおもちゃというのは形も大きさもバラバラで、棚にきっちり収納するのは難易度が高いのです。
また、「片付けて」という言い方は子どもにとって理解しにくいもの。
部屋の片隅に集めたり、まっすぐ並べたりして「片付けた」と思う子もいるようです。
「この箱に入れて」という簡潔で具体的な指示の方が有効なわけですね。

細かいものは入れ物に

雑誌の片付け特集を見ると、「人口芝生を貼り付けたミニチュア車庫にミニカーをデイスプレイ収納」「人形遊びの小物を仕切り付き容器に入れて分類収納」などというのがよくあります。
きっちりした性格の子どもには向いていますが、息子には無理です。
やり過ぎると発達障害独特のこだわりの強さを助長することになり、やっかいなことになりかねません。

細かくばらつきがちなものは、箱や袋などに全部入れてしまいます。
療育でも細かい部品のあるものはトレーにひとまとめにし、ラックの中に入れていました。
写真のレゴブロックの箱は百均で購入。顔のついた車の作品は、お気に入りなので分解せず残していいことに。
「レゴブロックは色ごとに分類すると使いやすい」という情報もありますが、基本的に分けることが得意ではないのでやめています。
どちらにせよ床に広げて遊ぶのですから、使いたい色を探すのはさほど手間ではありません。

定位置はマーキングする

おもちゃ箱自体をずるずると動かしてしまった時のために、おもちゃ箱の位置をマスキングテープで示しています。
療育に使われる収納用ラックには、ビニールテープで四角く囲われた部分がありました。
「ここに部品を入れたトレーを置いて」のサインです。
口でいちいち言うより、目で見てわかりやすくする方がお互いにストレスなく過ごせます。

管理の難しいものは大人がしまう

ピースが1つでもなくなると面倒なパズルなどのおもちゃは、値段も高いものが多いので大人が管理。
遊び終えたら、高い本棚の上などに避難させています。
あまり遊ばなくなったおもちゃも見えないところに隠して様子見。
欲しい時はちゃんと言ってくれますので、そのたび出してあげています。
特別感があるようで、渡した時は少し喜んでいるようです。

療育センターのクラスには知的な遅れがある子が多かったです。
そんな子ども達でもできるようになったのだから大丈夫。1歳くらいからでも少しずつやればできるようになると思いますよ。
うまく片付けられなくても叱らないであげてください。できたことがあれば、一言でいいのでほめてあげましょう。
時間はかかるかもしれませんが、いつかはできるようになると信じることが大切です。

◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。

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