あなたのやせない原因はコレかも?現役管理栄養士が実感したメタボ指導でよくある「太る原因」3選!

2025/06/14
  • 管理栄養士&食生活アドバイザー。5歳娘のママ。食と栄養に関する記事執筆、栄養相談をメインに活動中。 もっと見る>>

こんにちは。健康診断で特定保健指導(通称:メタボ指導)を担当している、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。

一般的な基準として、身長に対する体重の割合(BMI)が25以上、腹囲が男性85㎝以上、女性90㎝以上のいずれかの場合、特定保健指導の対象になります。
肥満は生活習慣病のリスクを高め、病気による通院や医療費などの負担がかかるため、できるだけ解消したいですよね。

この記事では、管理栄養士である筆者が、実際に指導現場で感じた「太る原因」についてご紹介します。
まだ基準に達していないから……という人も、普段の生活の振り返りに役立ててみてくださいね。

原因1:夕食後の間食

出典:フォトAC

明らかに太るだろう、と感じたのが、夕食後から寝る前にかけての間食です。

甘いものに限らず、食事以外に口にするものを間食と呼びます。この間食、遅い時間に食べるほど、脂肪としてため込まれやすくなってしまうのです。

これには、体内のB-MAL1(ビーマルワン)というたんぱく質の増減が関係しています。このたんぱく質は、体に脂肪をため込む働きを促し、14時前後が一番少なくなり、深夜にかけて徐々に増えていくことが報告されています。

夕食後や風呂上がりに甘いものを口直しで飲食する、夜更かしをして小腹が空いたから何かつまむ、などのケースがよく見られました。

原因2:飲みすぎ

出典:フォトAC

甘い飲み物やアルコールの飲みすぎも、太っている人に多く見られる習慣でした。

ペットボトル入りの清涼飲料水(ジュース、スポーツドリンクなど)を2本以上飲んでいる、お酒は毎日飲んでいる、といったケースでは、糖質やカロリーのとり過ぎで太ってしまいます。

なお、清涼飲料水などの甘い飲み物や、ビール、カクテルなどの糖質が多い飲み物は、血糖値にも悪影響を及ぼします。とくに、普通の食事(固体)で食べるよりも液体は吸収が早いため、急激な血糖値上昇により、インスリンの作用で糖が脂肪として蓄えられることに……。

アルコールについては、肝臓で最優先に処理されるため、食事でとった脂質や糖質の代謝が後回しになってしまいます。その結果、消費されずに脂肪として蓄積されやすくなってしまうのです。

食事量が少なめであっても、こういった原因で太っているケースが数多くありました。

原因:食べなさすぎ

出典:フォトAC

食事量が少なければ太らないか、と言えばそんな簡単にはいきません。それは、食事内容にもよるからです。

ごはん150g、たんぱく質も幅広くとれている、でも野菜は食べない日もあるといったケースも見られました。そういった人は、必要な栄養が不足していて代謝が落ちている可能性が……。

野菜(とくに緑黄色野菜)には、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどが多く含まれます。

食物繊維は、脂肪や糖の吸収を抑える働きがあり、不足すると血中コレステロールや血糖値を高めてしまうことも。また、食べた時の満足感を高めて空腹感を軽減する役割もあるため、野菜の割合が増えることでほかの食事の食べ過ぎを避けることができるのです。

ビタミンやミネラルは、糖質や脂質などをエネルギーへ変えるときに欠かせません。食べた分をエネルギーとして消費できないと、体に脂肪としてため込まれやすくなってしまいます。
また、ビタミンやミネラルの不足によって、たんぱく質の合成も滞ってしまうことに。筋肉の合成や機能に支障が生じて、基礎代謝が低下することも考えられるのです。

肥満解消(脱メタボ)のために……

太りやすくなる原因はたくさんありますが、この3つに当てはまっていたら改善の余地ありです。

「今は大丈夫」が、5年後10年後にはそうではなくなっている可能性が高いため、肥満予防だけでなく糖尿病などの生活習慣病予防も含めて見直してはいかがでしょうか?

・カロリーができるだけ低いものに変える
・水、無糖のお茶、無糖の炭酸水に置き換える
・冷凍野菜、カット野菜を活用して簡単な野菜料理を増やす

こういったことを参考に、取り入れやすい形で実践してみてくださいね!



★この記事を書いたのは・・・管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり

小学生女児のママ。食べること・料理をすること・喋ることが好き。講師、食材記事の執筆・監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、YouTubeチャンネルを運営しています。