「きのこ嫌い」が好きに変わった!食べられるようになったきっかけや調理の工夫とは?

2023/11/14
  • 管理栄養士&食生活アドバイザー。5歳娘のママ。食と栄養に関する記事執筆、栄養相談をメインに活動中。 もっと見る>>

こんにちは。変わった食べ方を取り入れるのが好きな、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。

特徴のある食感や風味がおいしい「きのこ」ですが、人によってはそれが苦手という人もいるのでは?
子どもだけでなく、大人でもそういう人がいますが、意外な工夫で好きになるきっかけが得られることもありますよ。

この記事では、管理栄養士である筆者が主催した料理教室で「きのこ嫌い」を克服した例についてご紹介します。
食べられるようになったきっかけや理由などに触れていますので、参考にしてみてくださいね。

料理教室でつくったもの

今回の料理教室では、野菜からだしをとり、それを使って「きのこの炊き込みご飯」など3品をつくりました。

まずは野菜だしの材料を用意するため、参加者全員で食材の下処理をしつつ、野菜の切れ端(※)やきのこの石づきなどの食べないで捨ててしまう部分を集めました。

そのなかには、きのこをばらばらにほぐしたり、食べやすくちぎるという作業も含まれていました。
(筆者は事前に参加者全員に食物アレルギーがないことを確認していたのですが、この時点では、まさかきのこが苦手な人がいるとは知りませんでした)


※……今回は、にんじん、紫たまねぎ、セロリ、かぶ、かぼちゃ、にんにくなどの野菜を使用。

試食してみると……

集めた野菜だしのもとを水、酒と一緒にコトコト30分ほどかけて鍋で煮込み、ザルとキッチンペーパーでこしとって野菜だしが完成。

それを炊き込みご飯用の水代わりに使い、油揚げや醤油、みりんなどの調味料とともに炊飯器に加え、研いだ米の上にはたっぷり6種類のきのこをのせて炊飯しました。

炊飯中から会場中においしそうな香りが漂い、参加者は炊き上がりが待ちきれない様子に。
そして、炊飯が完了すると炊飯器の周りにみんなが集まり、かけ声に合わせてふたを開けると「わー、おいしそう!」という歓声が上がりました。

1人分ずつ盛り付けて全員に配り、ほかにも同時進行でつくった料理と合わせて試食を開始。

どんな様子で食べているか1人1人に声をかけたところで、「実はきのこが嫌いだったのですが……」というカミングアウトを受けたのです。
しかし、その後に続いた言葉は「でも、おいしくて食べられました!」という嬉しい感想が。

きのこが苦手だった2人とも、同じ反応が得られたのです。

楽しい食体験を増やしてみて!

大人の場合、嫌な経験を通してトラウマのようになって食べられなくなることが多く、なかなか克服は難しいのですが、子どもの場合はきっかけさえあればすんなりと食べられるようになることが多いと感じます。

今回、嫌いなきのこが食べられるようになったのは、つぎのことが考えられました。

・楽しい雰囲気で自分も調理に関わったから
・周りがおいしそうに食べていたから
・いつもと違う食べ方をしたから

直接、苦手なきのこに触れる作業もありましたが、こういった経験も食材への興味がわきやすくなるので苦手克服に役立つこともありますよ。(ただし、無理やりさせるのは逆効果になるので注意!)

今回は、きのこが苦手な大人は参加していませんでしたが、大人であっても子どもたちのように、「苦手が好き」、もしくは「嫌いじゃない」くらいに変わるきっかけになりうるかもしれません。
ぜひ、きのこに限らず、食べられる食材を増やしたいと思ったら参考にしてみてくださいね!



★この記事を書いたのは・・・

管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
小学生女児のママ。食べること・料理をすること・喋ることが好き。講師、食材記事の執筆・監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、YouTubeチャンネルを運営しています。

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