梅を干す時、迷いませんか?
こんにちは。サンキュSTYLEライター 兼 おうちごはん研究家の服部みどりです。
ようやく梅干し作りの最終段階。梅の天日干し。まさにこれで梅干しが完成です。
梅干し作りがはじめてのかたは、ネットで梅干しの方法を調べると、いくつか方法があるので迷うことはありませんか? 今回は梅干しの際に気をつけるポイントをご紹介します。
ポイント1:雨濡れ要注意!
梅干しは、天気の良い日に約3日間干します。最近、夏に心配なのがゲリラ豪雨。梅干しは水に濡れると雑菌が繁殖しやすくなるため、天気予報を見て晴天の続く日に干すのがおすすめです。私は梅を干す日は仕事や家事を控え、出来るだけ梅に時間をかけられるゆとりを作る日にしています。せっかく時間をかけて漬けた梅を台無しにしてはもったいないので気をつけます。
ポイント2:干しかた
大きくて清潔なざるに梅どうしがくっつかないように並べます。
同時に赤しそ、梅梅酢も干します。
干し始める時間は午前10時頃、ときどき上下を返します。
日差しが強すぎると、たまに梅がざるにくっついて剥がれにくくなり、引っ張ると皮が破れてしまうことがあるため、2〜3回上下を返すのですが、忙しい場合は、クッキングシートを使えば1度上下を返せばよいのでおすすめです。くっつくことなく、後片付けも楽です。
干したら1日目は、夕方明るいうちに室内に取り込みます。
さて、ここで工程の分けれ道。ざるのまま翌日までおいて、あと2日間同じ工程を繰り返すか、赤梅酢に梅を戻す方法もあります。赤梅酢に戻すことで、より濃厚(味、風味、色ともに)に仕上げる役割もあります。また、2日目、3日目は取り込まず、夜露に当てることでしっとりするという方法もあります。迷いますよね。
どうしていいかわからない?
梅干しの時間帯、梅酢に戻す戻さない、夜露に当てる当てない、いろいろ選択肢があると、正直迷いますよね。私も梅干し作りをはじめたての頃経験した気持ちなので、よくわかります。
しかし個人的に色々試した中で、雨(水)や、埃、衛生面さえ気をつければ、どんな方法でも梅干しは作れています。梅干し作りを探求したい方は、半量ずつ比較すると自分好みの梅干しに年々近づけると思います。
さらにいうと、梅干しは干さないと食べられない?なんてことはありません。
じつは、干さずにそのまま梅漬けとして食べてもフレッシュな香りを楽しめます。
干すことで、梅の皮をやわらかくしたり、旨味を凝縮したり、保存性を高めるなどの作用があると言われています。なので、ある程度天日干しできれば食べられるのでご安心ください!
赤しそはどうしたらいい?
赤しそはしっとりしたまま食べてもおいしいですし、カラカラに干してミルにかけると、自家製ゆかりふりかけに。
干した梅干しと一緒に合わせてもいいですし、漬物と合わせる、調味料として使うなど、いろいろな使い道があります。刻んでご飯にのっけたり、おにぎりにしても最高です。
梅仕事は1年に1度しかチャンスがありません。
さらにスペースも限られているため、比較をするのもなかなかむつかしい。
何より梅干しは梅の産地だけでなく、作り手さんにより個性が違うことも実感しています。
( 梅のみならず、塩、赤しそなど原材料すべてです )
私は梅しごと歴50年以上の超ベテランママから技を伝授してもらいましたが、梅干し作りは生涯勉強とおっしゃっていました。毎年発見があったようです。それだけ、奥が深いもの。
梅干し作りは迷いながらも、経験することに意義があるのかと思っています。
とにかく、ゲリラ豪雨だけにはお気をつけて楽しんでください。
記事を書いたのは・・・服部みどり(オウチゴハン研究家)。
簡単でおいしい料理のレシピ提案や旬の食材の調理法など提案しています。