良い意味での開き直りのすすめ
片付けに限らず、いろんなことがスムーズに進まない時、言い訳をしてしまうことがありますよね。
「言い訳」はネガティブなこととして捉えられる場合が多いです。
うまくいかなくても言い訳をせず、かといって無理もしない過ごし方ができると穏やかに暮らせそうです。
言い訳する時の心の流れ
ものごとがうまく進まない時、「本当はこんなはずじゃない、自分はもっとできる人間なのに」と思うとします。
そこには「できる自分」が前提としてあり、「できる自分」を妨害するさまざまな何かを探しています。それが「言い訳」です。
「時間がないから」「他にしなきゃいけないことがあるから」「家族が協力してくれないから」など。
やろうと思っているのにいろんな妨害が発生して、「やりたいのにできない」になっている状況です。
それに対して、
「時間は作るもの」「しなきゃいけないことを優先する」「家族に伝える」など、あらゆる方法論を見たり聞いたりします。
それを聞くと、「まぁ、そうなんだよね・・」と思います。
妨害を乗り越えるなり回避するなりすればよいと、頭では考えております。
しかし、その後続く言葉のあるあるとしては、「でも」「だって」「どうせ」いわゆる「D言葉」です。
さらに、「それができれば苦労しない」とか「わかっちゃいるけどいろいろあるのよ」という変な達観も起こります。
言い訳モードの時は、とにかく原因は自分以外の何かにあり、その妨害は不可抗力である、その材料を探し出します。
「やらない人はできない理由を考える天才」
言い訳する人を「やらない人はできない理由を考える天才」と表現することがあります。
かなり辛辣です。辛辣ですが、まるっきり間違いではないと思います。
こんな不名誉な称号はいただきたくないものです。
そして、このような言葉が出るところ、つまり言い訳を言う人とそれを聞かされる人がいる環境には、負の感情のパワーが渦巻いてしまいます。
言い訳は誰も幸せにしません。
自分の状態と気持ちを認めて受け入れる
ものごとに対して意欲的になれる時とそうでない時は必ずあります。人間ですから。
意欲がわかない時はムリをしなくてもいいし、やらなかった自分を認めて良いと思います。
「時間を作らなかった~そんな時もあるさ」と思えば気持ちがラクになることも多いです。
また、予定を次から次へと詰め込んで時間が無くなってしまった時は、そもそも予定の立て方に不備があります。
「できる自分」を過信して、できない量を抱え込んでしまったミスを受け入れましょう。
できなかった自分を、いつまでも「こんなはずではない」と、認めることも許すこともできないでいると、言い訳に言い訳を重ねることになりかねません。
強い責任感を持って完璧を求める時に起こりやすい現象です。するとどんどん苦しくなっていきます。
そうなってくると、いつも追いかけられているような気持ちなのに、何をもがいているのかわからなくなってしまいます。
ムダにもがいて気持ちを消耗するくらいなら、素の自分を受け入れる方がラクです。
心がけたいこと
1.今の自分の状況を受け入れる
やろうと思っていたことをやらなかったなど、ありのままの状態を受け入れます。
この時、自分を客観的に見ることができると尚良いです。
2.自己否定はしない
自分はダメな人間なのだと自己否定する必要はありません。
「どうせ自分は・・」というのは良くない開き直りです。
「こういう時もある」と、良い意味での開き直りが大切だと思います。
そして、こういう時ばかりではないと自分を信じて動く。
3.他人に迷惑をかけた時は素直に謝る
できなかったこと、あるいはやらなかったことで、自分以外の誰かに悪い影響があった時は絶対に言い訳しないようにしましょう。
ここで長々と言い訳をするのは、自分の保身にしかなりません。
しかし実際には保身にならないし、「あの人は言い訳を延々と述べる人」と、信用も失います。
できなかったこと、あるいはやらなかったことを認めて素直に謝罪しましょう。
素の気持ちを探る
やろうと思っているのにそれができないのは、自分の在り方の理想と現実にギャップがある時です。
そんな時はちょっと立ち止まって自分の素の気持ちを探ってみてはいかがでしょうか。
ふいに心が軽くなることがあります。
この記事を書いたのは・・
渡部夏代(わたなべなつよ)
整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー講座認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。
小さなころから好きだった片付けが仕事になりました。
ご家庭の整理収納サービスの他、オフィスや店舗、倉庫などの5S活動も行っております。