片付けは手段 やりたくなる片付け

2023/08/09
  • 整理収納アドバイザー。ご家庭と企業の整理収納と資格講座の認定講師をしております。書類整理も得意です。もっと見る>>

部屋を片付けることは目的ではありません。手段です。
片付けることそのものを目的にしてしまうと、どこに向かっているのかわからなくなりがちです。
片付けの効果が半減してしまうし、気持ち的な面も辛くなることが多いです。
苦手意識を持ちやすい片付けを、やりたくなる片付けと思えるようにするには?

片付けることそのものが目的になっていると・・

目の前の散らかっているモノを収納場所にやみくもに突っ込んでしまいがちです。
目先のモノをとにかくどこかにしまい込んで、床置きがなくなったとか、ケースを並べて綺麗に揃ったとか。
単にモノが床からケースの中に移動しただけだと、「どうしてそこに収めたのか?」「そもそもそれを持つ意義は何か?」が曖昧なままです。
そうすると、その後探す原因になったり、モノが溢れてしまう原因になったりします。

あるいは、捨てることが目的になっていると・・

「片付け=捨てること」と思い込んでしまうと、片っ端から捨ててしまって必要なモノまで捨ててしまうこともあります。
また、捨てるのが苦手なのに捨てなくてはならないと自分で自分を追い詰めて苦しくなってストップしてしまいます。
苦しい経験をしてしまうと、その後苦手意識を持ちやすくなります。
モノをまったく捨てずにどんどん溜め込むと、家の中はキャパオーバーになり最悪ゴミ屋敷になります。

目的をかなえるための手段が片付け

目的は自分のありたい姿です。整った空間は自分にどんなメリット(=快適)をもたらすか。これを明確にします。
それをどのようにして叶えるか、具体的に行う手段が片付けです。

快適に暮らしたい。
では、何がどうであれば幸せか?
そのためには何をすればよいか?
これは人それぞれ。

例えば、毎回土鍋で米を炊くのなら、炊飯器は手放すかもしれません。そうすればキッチンが広くなります。
あるいは、炊飯器がないと生活が不便になる人もいます。それなら炊飯器は手放さずに持ち続けると思います。
その人の暮らし方によって、必要なモノ、不要なモノが違います。

そして、快適な暮らしというのは、幸せのひとつの形です。
ということは、片付けは幸せになるための手段のひとつであると言えます。

幸せな状態をイメージする

片付けで悩んだり、捨てられないと困っている時は、自分がどうだったら幸せかをイメージできているかを確認してもらいたいです。
イメージができたら、モノを見る目を動かします。さらにモノを動かして、今の状態から理想の状態に変えていきます。

固定観念を取り払う

モノを見る目を動かすというのは、違う角度から物事を捉えて固定観念を取り払い、新たな気づきを得ることです。
例えば、今まで炊飯器があるのは当たり前、絶対になくてはならないモノと思っていたのなら、使う機会がないのなら手放しもあり、というように「こうでなくてはならない」を無くすことです。

やりたいことが見えてくる

苦手というのはやりたくないことをやらなくてはならない、でも思う通りにできない時に起こる感情ではないでしょうか。
しかし、幸せな状態のイメージができて、自分の中の「ねばならない」「であるべき」が取り払われると、後はその幸せに向かってモノを動かすだけなので、とても楽しいことになるはずです。
むしろやりたくて仕方ないことになります。モノを動かせば動かすほど幸せに近づくわけですから。

この記事を書いたのは・・

整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー講座認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。
小さなころから好きだった片付けが仕事になりました。
ご家庭の整理収納サービスの他、オフィスや店舗、倉庫などの5S活動も行っております。

計算中