夫婦喧嘩

家族のあるある なぜ片付けでケンカになるのか

2024/03/10
  • 整理収納アドバイザー。ご家庭と企業の整理収納と資格講座の認定講師をしております。書類整理も得意です。もっと見る>>

親子とか夫婦の間で起こるケンカの原因に片付けに関することがよくあります。
なぜ片付けで争いが起こってしまうのか?
見解の違いから考察してみます。

価値観が違う

散らかったリビング


妻はきっちり片付けたいので、せっせと片付けを行う。
しかし、夫はそこに重きを置いていない。
価値観が違うので「これがいい」も違います。
妻の理想とする状態と夫の理想は一致していないのです。

例えば、夫は服の脱ぎっぱなしは気にならないけど、妻がそれを許せないといった状態。
夫の言い分としては、数枚くらいなら生活に支障はないからいいだろうと思っています。
しかし、妻の言い分としては、数枚でも脱ぎっぱなしの服があると掃除しづらいとか、景観が悪くなるので不快といった具合です。

自分が正義だと思っていたら、そうでない相手は悪なのです。だから争いが起こるのです。
しかし、どちらも間違っているわけではないのです。

そもそも片付けとは

片付けとは

「片付けてよ」「なんで片付けないの?」
この“片付け”という言葉ひとつでも、実は重大なスレ違いがある可能性もあります。

言葉の定義では「片付け」とは、使った物を元の場所に戻すことですが、
新しく増えた物を定位置に収める時に「片付ける」と言う場合もあります。
家の中の不要品を処分する時に「片付け」という言い方をする場合もあります。
上記のように「片付け」という言葉だけでは曖昧になり、すれ違いが起こってしまうことがあります。

「片付ける」を具体的に表す

このようなことから、「片付けて」と言うだけだと、何をどうすればいいのか分からない場合もあります。
また、「片付け」という言葉に対して、拒否反応を持つ人もいます。
なので、「片付け」は何をするのかを具体的な言葉で表すと良いです。

「外出から帰ってきた時は、脱いだコートをこの場所にハンガーを掛けて戻しておいて」
「ストックとして買ってきた電池は、リビングの引き出しにしまっておいて」
「飲み切ったペットボトルは、フィルムを剥がして中をすすいで分別してごみ箱に入れておいて」
この3つはどれも「片付けておいて」の一言で表せます。
しかし、コートは「使った物を元に戻す片付け」だし、電池は「買ってきた物を収納する」ですし、ペットボトルは「不要になった物を捨てる」なのです。

「片付いた状態」の見解を一致させる

見解の一致


さらに片付いた状態の基準も決めると良いです。
「脱いだ服は1枚も放置されていない状態」を片付いた状態と決めて、全員が納得し守ればいつも綺麗に片付いた状態になるかもしれません。
しかし、全員がそれを維持するのは厳しいこともあります。難しいなら「1着までなら脱ぎっぱなしにしても良い」と少し緩くするなど。
大切なのは、見解が一致していることです。

共有のスペースのみ、個室はそれぞれの価値観で

見解を一致させる必要があるのは、リビングや洗面所などみんなで使うスペースのみです。
個室はプライベートな空間なので、それぞれ持ち主が決めればよいです。
不潔にして異臭が発生するなどは別として、持ち主の価値観で自由にすればよいです。

この記事を書いたのは・・

渡部夏代(わたなべなつよ)
整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー講座認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。
小さなころから好きだった片付けが仕事になりました。
ご家庭の整理収納サービスの他、オフィスや店舗、倉庫などの5S活動も行っております。

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