整理収納を進める時のポイント「まとまりを作る」
家の中、あるいは会社の中を整理していく時、まず最初に不必要なモノは取り除いていくことが重要です。
「必要なモノ」と「不必要なモノ」に分けて、必要なモノだけを選び残すということです。
不必要なモノは、必ず捨てなくてはならないということではありません。保留にするという手もあります。
そして、次に行うこと「まとまりを作る」
このコラムではその「まとまり」について述べたいと思います。
まとまりとは?
言葉の意味としては、2つ以上が集まった状態のことを言います。
バラバラのものがひとつになっている状態とも言えます。
では、整理収納における「まとまり」には何があるでしょうか?
・同じ種類の集まり
・同じ用途の集まり
・同じ素材の集まり
・誰が使うモノか?の集まり
・どこで使うモノか?の集まり
・いつ使うモノか?の集まり
「まとまり」とひと言で表しても、どんなまとまりにするかは実に多様です。
整理収納の場合、まとまりの作り方がその後の使いやすさに大きく影響します。
同じ種類の集まり
まとまりと聞くと真っ先に思い浮かぶのが「同じ種類」ではないでしょうか。
例えば、お皿や小鉢など同じ種類のものは一緒にまとめておくことが多いです。
ビールをいつも飲む人なら、いつも何本か冷蔵庫に冷やしていると思います。
これは「ビール」というまとまりを作って、置き場所を確保して収納している状態です。
同じ用途の集まり
何に使うモノか?でまとまりを作るやり方です。
例えば、お弁当グッズ。「お弁当箱」「箸」「巾着」「おしぼり」「バラン」
違うアイテムですが、「お弁当を作る時に使う」という共通項があります。
同時に使うアイテムなので、それらをまとめて一緒に収納します。
もしも別々の場所に収納してしまうと、あちこち取りに行かなければなりません。
おしぼりはタオルのジャンルなので洗面所に収納する考え方よりも、使うキッチンのほうが使いやすいという具合です。
同じ素材の集まり
衣類だと、例えばトップスとひとことで言っても何枚も持っています。
トップスという大きなグループの中で、綿素材のトップスのまとまりを作ったり、ポリエステル素材だったり、ニットだったり。
衣類はシワや伸びなど保管する時に気をつけなければならないことがあります。
素材によってふさわしい収納方法がありますので、素材でまとまりを作ると管理しやすいです。
似たような考え方で、保管しやすい同じ形の集まり、見た目が美しなる同じ色の集まりというのもあります。
誰が使うモノか?の集まり
その人しか使わないというアイテムなら、それらを集めます。
誰が使うかのまとまりを作る例としては薬やサプリ、化粧品やヘアケア用品など、その人専用のモノがあります。
人別のまとまりを作っておくと管理しやすいです。
他に代表的な例としては靴です。共有で使用することはホボないアイテムなので、人別で収納場所を分けていることが多いのではないでしょうか。
ただし、「家族全員でスキーに行くことがよくある」というライフスタイルなら、「スキーブーツ」というまとまりのほうが使いやすいかもしれません。
その場合は「スキーに行く時に使う」という、用途別のまとまりにするという考え方になります。
「まとまり」を作る目的を明確にする
そのまとまりを作ることでどんな効果があるか?目的を明確にしておくことが大切です。
・出す時の動作が少なくなるようにするため
・探さなくて済むようにするため
・ストックを把握しやすくするため などなど
目的がはっきりしているとまとまりが作りやすいですし、使いやすくなります。
また、まとまりを作っていく中で、「こっちのまとまりにも入るし、あっちにも入る」というように重複してしまうこともあります。
その時は自分にとってどのようなまとめ方が一番しっくりくるかを選んで試しにやってみます。使いながら違和感を感じたらまとめ方を変えていけばいいんです。
さらに、そもそも持つ必要がなかったことに気づくこともあります。
ぜひまとまりを作ってみることをおすすめします。
この記事を書いたのは・・
渡部夏代(わたなべなつよ)
整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー講座認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。
小さなころから好きだった片付けが仕事になりました。
ご家庭の整理収納サービスの他、オフィスや店舗、倉庫などの5S活動も行っております。