自己評価

人は自己を2~3割増しで評価しているらしい

2024/03/14
  • 整理収納アドバイザー。ご家庭と企業の整理収納と資格講座の認定講師をしております。書類整理も得意です。もっと見る>>

人は自分のことを実際よりも割り増しで良く見ているという説をある書籍で読みました。
ということは、実際は自分で思っているほど高い能力はないということです。

いやいやそんなことはない、自分のことを等身大に評価しているはず、と思いたくなります。
しかし、思い当たるフシもあって、どうやら割り増し評価をしていることがたくさんありそうです。
だとしたら、片付けの時はどんな風に起こるか?
「時間」「収納スペース」「片付けのハードル」の3点について考えてみました。

時間の見積もりは過信しがち

時間の見積もり

2~3割増しで見繕ってしまう代表は「どれくらい時間がかかりそうか?」です。
自分の場合は、これが真っ先に思い当たりました。
これくらいなら1時間くらいでできるだろうと思っていた片付けが、実際には1時間15分くらいかかってしまうなどです。
思っているほどたくさんのタスクはこなせないということですね。

一方で、人と約束している時は遅刻しないように逆算して移動の時間を余裕を持って見積もりします。
すると間に合わせようとする気持ちが強いので予定通り1時間で済む場合が多いです。

この違いは何か?を考えると、締め切りの有無によって心構えが変わるように思います。
「いつまで」というお尻がないことに関しては、思っている以上に時間がかかる。
自分はどんな時に時間が足りなくなるか?を日頃から振り返ってみるようにしております。

収納スペースの過信

収納スペース

これは自己評価というより、収納に対する自己の認識です。
新しい家具や収納グッズを購入すると、そこになんでも収められる!と思ってしまうことがよくあります。
そして、実際に収納していくと思っていたより入らなくて、スペースが足りないのです。

理由その1【期待値が大きい】
新しい家具や収納グッズに対する期待値が大きいという理由があります。
収納グッズが悩みを解決してくれるという期待値が、収納したい量にそのまま反映してしまった感じです。

理由その2【分類が細かくなる】
もうひとつ、新しい家具に収納する時は、今までより分類を細かく行うことが多いです。
分類を細かくすると、それだけスペースが多く必要です。
例えば、黒・赤・青のボールペン全て一緒に入れる場合と、それぞれ色分けする場合では、色分けするほうが収納スペースが多く必要です。

基本的に収納スペースは足りなくなることが多いと考えておいたほうがいい。
その上で、物の量をコントロールし、思い通りの収納につなげます。
「分類が細かくなるとそれだけ収納スペースが必要になる」これはファイリングスキルで教わった知識です。
新しい収納を導入する時に非常に役に立つ考えなので、ぜひ覚えておかれると良いです。

片付けのハードル

片付け

片付け認識レベルとでも言うのでしょうか?片づけに対する心理的な困難度です。
行う前に自分が感じている困難度と、実際に行った時に感じた困難度に2~3割の差があるとしら・・?
これは2つのケースがあると私は考えております。

ケース1【実行前困難度<実行時困難度】

「片付けは、やればすぐ終わる」と甘く見ているケースです。
いざ手を付けると、思っていた以上に大変!と感じてしまいます。
さんざんな目に遭ってしまったような気持ちになり、以降すっかり苦手意識を持ってしまいます。

ケース2【実行前困難度>実行時困難度】

「片付けは、やる前は大変そうと思っていたけど、やってみたら案外すんなりできた」というケースです。
片付けに対して「ムリムリムリ」とやる前からハードルを上げ過ぎると、なかなか取り掛かれません。

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どちらも片付けに対して先入観と実際が違う時のギャップで起こります。
甘く見積もって辛酸をなめる結果になり、その後嫌いになってしまうとやらなくなります。
かといって、やる前にハードルを上げ過ぎていると、いつまで経っても始められません。

「思っていたより大変だった」「ムリと感じてなかなか取り掛かれなった」このギャップを無くすにはどうしたらいか?
思っていたことや感じていたことは、自分の頭の中でぐるぐる考えていることなので、それをなるべくフラットにとらえると良いのでないかと考えております。
つまり、始める前の片付けに対して色眼鏡をかけないということです。
あれこれ考えていると、できない理由を作ってしまいがちです。無の境地で手を動かし始めるのも一案です。

まとめ


「人は自己を2~3割増しで評価している」ということで、片付けに関してだとどんな場合があるか考えてみました。
時間・収納スペース・片付けのハードル・・自分がとらえている認識と実際のギャップがありそうです。
ギャップを知ってそれをどう回避するか?または活かすか?という視点で考えると、さらに片付けスキルに磨きがかかりそうです。

この記事を書いたのは・・

渡部夏代(わたなべなつよ)
整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー講座認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。
小さなころから好きだった片付けが仕事になりました。
ご家庭の整理収納サービスの他、オフィスや店舗、倉庫などの5S活動も行っております。

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