【着実に確実に進める!】片付いた状態を「定義」するところから
家の整理収納を行う際は、自分がどんな暮らしをしたいのか理想を思い描くことが大切です。
この時、「すっきり片付いた部屋」と思う場合が多いのではないかと思います。
では、その「片付いた」というのはどういう状態か?具体的に定義すると、行動に移しやすくなります。
ついつい物が溜まりやすいダイニングテーブルを例にとって考えてみました。
片付いているダイニングテーブルとは
ダイニングテーブルの上が、どういう状態なら「片付いている」と思えますか?
・ひとつも物がない状態
・飾り物はあっても良い
・毎日使う物はテーブルの上にあっても良い
・リモコンは置いておきたい
など、片付いていると思う状態は人それぞれです。
まずはどういう状態が片付いているのかを、はっきりとした言葉で「定義」します。
ダイニングテーブルを使う人全員で価値観を共有する
定義したら、次はそれを共有します。
ダイニングテーブルは家族全員使う場所です。しかもほとんど毎日使用します。
であれば、家族全員が片付いた状態に対する価値観を同じにする必要があります。
ただ、何も載せていないテーブルが理想と思う人もいれば、よく使うリモコンはテーブルの上に置きたいと思う人もいるでしょう。
ここに正解不正解はなく、たとえ家族と言えどもその定義は異なる場合が多いです。
そこで、清潔や安全、時間短縮などあらゆる側面を考慮した上で、落としどころを定めます。
ある程度譲歩や妥協も必要ですし、対話が必要なのは言うまでもありません。
夫も妻もお子さんも、全員の意見が尊重される考え方として話し合うことが大切です。
「〇〇に決まっているでしょ!」とか「自分は関係ない」というような、「NGワード」を設けるのも一案です。
話し合いで、「我が家にとっての、ダイニングテーブルの片付いた状態」を共有します。
さらに具体的に決める
例えば、「お花を飾る花瓶はOK」とか「文房具はOK」としたならば、さらに具体的にアイテムとその場所を決めます。
・お花を飾る花瓶は1個で、場所はテーブルの中央
・文房具は黒ボールペン1本とシャープ1本とハサミのみを、トレイに入れて右端に設置
・リモコンはカゴに入れて左端
など。
また、何もない状態と決めた場合、どのタイミングで何もない状態になっていれば良しとするか、リセットタイムを設けます。
・寝る前は何もない状態にする
・出かける前は何もない状態にする
あくまで一例ですが、このような内容が考えられます。
決めた内容で一定期間運用して、それがベストか改めて検討する
実際に生活してみないとわからないことが多いので、試しに数週間やってみます。
いきなり「テーブルは何もない」と決めて実際に毎日暮らしたら、窮屈と感じる場合もあるかもしれません。
あるいは、何個か置いてもいいことにしたせいで、次々と物が積み重なってしまうこともあり得ます。
2~3日程度ではわからないので少なくとも数週間は続けて様子をみます。
その上で、決めたやり方で良いか、見直しが必要か検討すると良いです。
必要に応じて変えながら理想に近づけていく
見直しを行って、新たな「片付いた状態」が定まったら、また数週間やってみます。
この繰り返しを行うことで、家族全員が暮らしやすい片付いたダイニングテーブルが実現していきます。
まとめ
・片付いた状態を言葉で定義する
・家族で共有する
・さらに具体的に決める
・決めた内容で暮らしてみる
・数週間後に振り返りを行い、改めて自分の家の「片付いた状態」を定める
まずは、自分にとっての片付いた状態を、明確な言葉で定義してみるところから始めてみましょう。
この記事を書いたのは・・
渡部夏代(わたなべなつよ)
整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー講座認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。
小さなころから好きだった片付けが仕事になりました。
ご家庭の整理収納サービスの他、オフィスや店舗、倉庫などの5S活動も行っております。