後悔したくない

【買うか買わないか】【捨てるか捨てないか】悩むのは「後悔したくない」から

2024/04/25
  • 整理収納アドバイザー。ご家庭と企業の整理収納と資格講座の認定講師をしております。書類整理も得意です。もっと見る>>

何かを買うか買わないか?捨てるか捨てないか?
決断する時の気持ちに「後悔したくない」があります。
買う・買わない、捨てる・捨てないを決める時の心の在り方について考えてみました。

買うか買わないか

買う

何かを購入しようと思った時、「欲しい」という背景があります。
「欲しい」は自分の暮らしに基づいて必要だと思ったり、自分の「好き」な気持ちもあります。

そして、買うか買わないかを決定する時、
・過去の経験を踏まえて決める
・未来への期待で決める
時には、瞬間的な感覚で購入する「衝動買い」「ひとめぼれ」もあります。
他にもCMでよく見かけるから買うとか、トレンドだから買うといった、外からの刺激による場合もあります。

捨てるか捨てないか

捨てる

捨てるか捨てないかを決める時は、基本的に「不要になった」という背景があります。
「不要」は自分の暮らしに基づいてもう使わないことがはっきりした、あるいは好きじゃなくなったという気持ちから決めます。

捨てるか捨てないかを決定する時もやはり、
・過去の経験を踏まえて決める
・未来への期待の有無で決める
そして、買う時と同じように瞬間的な感覚や勢いで捨てることもあれば、情報に影響されて捨てる場合もあります。

時間軸で決定する場合に起こりやすいこと

後悔

このように、買うにしても捨てるにしても、過去・現在・未来の時間軸で決めることが多いです。
その時に起こりやすい感覚のひとつに「後悔したくない」があります。

・後悔したくないから買っておく
・後悔したくないから捨てないでおく

つまり、後悔したくない気持ちを最優先する時は、自分の手元に物が残る選択肢を選ぶ場合が多くなりがちです。
結果、物が増えていってしまいます。

さらに「物への執着」も関係します。
物に執着していなければ、買わなかった物や捨てた物のことは忘れてしまいます。

手元にないけど忘れずに覚えていた物は特別になる

例えば、服を買おうとしていろいろなお店を見て探したとします。
その中に気になったけど結局買わず、後でやっぱり欲しいと思って買いに行ったらもうなかった、ということがたまに起こります。
大量に商品を見たら買わなかった物のことはほとんど忘れてしまいますが、1個だけ覚えていたらそれが自分の中で際立ってしまいます。
唯一無二のチャンスを逃してしまったような後悔に襲われるのです。

捨てる場合も同様です。捨てた物のほとんどは忘れてしまうのですが、たまに捨てた物が必要になることがあります。
その時に「捨てなければよかった」と後悔し、また買い直すことになってしまった時に大変な損をしたと思ってしまうのです。

このように手元にない物に対する後悔の気持ちは、「買っておけば良かった」「捨てなければ良かった」と大きな損失に感じやすいです。

手元にある物は執着や不安に繋がりやすい

一方で、所有している物の中には、買って後悔している物もあります。
「買って後悔=なくても良い」ということは、かんたんに手放せそうな気がします。
しかし、「せっかく買ったのだからもったいない」「いつか必要になるかもしれないから」と執着や不安に繋がりやすいです。
そうすると、物を抱え込みやすくなります。

捨てずに後悔する場面は、生活に大きな変化があった時によく起こります。
引っ越しがその代表例で、捨てずに持ち続けていたことで引っ越し作業がとても苦労するなどです。
また、大量の食器を持ち続けて災害時に凶器となるといったケースもあります。

ポジティブ要素とネガティブ要素を見極める

ポジティブ

買って所有することで生活に潤いができる、捨てて生活がすっきりしたといったポジティブな要素
買わずに後悔した、捨てて後悔したなどのネガティブな要素
買う・買わない、捨てる・捨てないの選択をする時は、ポジティブ要素とネガティブ要素を見極めると頭の中が整理されます。
どんな時に後悔しがちか?執着や不安になりやすいか?思い込みを捨てて自分を客観視する。
後悔しそうな時は「なぜ後悔するのか?」を深掘りしてみるのも良さそうです。
そう考えると、整理収納は心の鍛錬の積み重ねだなといつも思うのです。

この記事を書いたのは・・

渡部夏代(わたなべなつよ)
整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー講座認定講師、ファイリングアドバイザー認定講師。
小さなころから好きだった片付けが仕事になりました。
ご家庭の整理収納サービスの他、オフィスや店舗、倉庫などの5S活動も行っております。

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