【年末調整】今知りたい!税と社会保険の話(その2)就職した場合

2021/11/22
  • 年間200万円貯蓄を10年以上継続した、FP2級の社労士です。スイーツ大好きな2児のママ。 もっと見る>>

こんにちは。サンキュ!STYLEライターで社会保険労務士のはらともです。

前回の「【年末調整】今知りたい、税と社会保険の話(その1)税金の扶養と健康保険の扶養は似ているけど違うの?」を読んでくださって、今回もこちらのページをみて下さった方、ありがとうございます。もし、まだ読んでいない方は(その1)に目を通してから、こちらを読んでいただけると幸いです。

さて、今回は、就職した場合の税と社会保険について事例をご紹介します。

就職した場合(社会保険は加入すべき人は、加入しなければいけない)

さて、社会保険(ここでは、健康保険と厚生年金保険をいいます)ですが、適用事業所(一般企業)にフルタイムで働く場合は、必ず加入しなければいけません。そして、パートタイムでも、正社員の就業時間の4分の3以上(※)で働く場合は、本人の意思に関わらず、社会保険に入らなければいけません。

2016年10月以降、501人以上(4分の3以上要件を満たす被保険者数)の大企業で働く方は「週20時間以上かつ、月収88,000円(通勤手当、残業手当除く)」(学生を除く)などの場合は、社会保険に加入しなければいけません。

このように、本人が就労して条件に該当した場合は、社会保険に加入しなければいけませんし、条件に該当しない場合は、基本的には社会保険に加入することができません。

※正社員の就労時間4分の3以上とは、週の所定労働時間の4分の3以上と、月の所定労働日数の4分の3以上の両方とも満たすと加入義務があります。

健康保険は扶養から抜けたけれども、税法上は扶養になれる?

就職して、ご自身が社会保険の被保険者になった場合でも、所得税法上は、扶養となれるのでしょうか?

まず、健康保険と税法上の扶養は、別のものとして考えましょう。

もしも、今年就職して、健康保険は夫の扶養から外れた場合でも、今年の年末調整時において税法上は控除対象扶養親族に該当する場合があります。これは、税金はその年の1月1日から12月31日に受ける収入を基準として考えるからです。収入が給与収入のみの場合で、その年の源泉徴収票の収入額が201万円未満であれば、ご主人の配偶者控除や配偶者特別控除に該当します。(配偶者の年収が1195万円(子育て世帯等に該当する場合は1,210万円)を超える場合は控除の適用を受けることはできません。

また、子どもが就職し、扶養から外れた場合でも、子どもの収入が給与収入のみでその年の源泉徴収票の収入額が103万未満であれば控除対象扶養親族に該当します。

もしも、前年が税法上の扶養だったと気づいたら

所得税については、5年前までは遡って還付請求ができます。詳細については、税務署に確認してください。確定申告の時期(2月16日から3月15日)は、税務署が込み合いますので、その時期を避けてご相談してみて下さい。

記事を書いたのは・・・・・・はらとも
元銀行員&FP2級で、貯蓄が得意です。面倒くさくて家計簿はつけていませんが、そんな私の貯蓄術も少しずつ紹介していきたいと思います。

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