春こそ薬膳でゆる~くダイエットしたい!無理なくデトックスするコツを薬膳マイスターが解説
- 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>
デトックスできる食材と聞くと、食物繊維の多いごぼうやこんにゃく、あるいはカリウムが多く含まれる夏野菜を連想する方が多いかもしれません。
しかし薬膳の考え方を紐解くと、実は春のデトックスに取り入れるべき身近な食材が他にも沢山あります。
今回はその中でも特に、日々の食事に気軽に取り入れやすい旬食材を、薬膳マイスター&野菜ソムリエの筆者が厳選して解説します!
春はデトックスを促すのにぴったりの季節
冬から春になると、冬の間に溜まりがちだった不要なものを外へ排出しようとするため、実は春はもともと体が自然にデトックスしようとする季節です。
ただ、同時に春は生活や環境が変わったり、気温の変動が激しかったりして、体に負担がかかりやすい季節でもあり、デトックスを体に丸投げするだけではうまく痩せられない現状も。
そこで薬膳の考え方では、食事を工夫することでその働きを助けてあげて、しっかりデトックスできるよう促してあげるのが効果的とされています。
痩せやすくなるだけでなく、体の負担が減る分、春の体調を整えやすくなり、一石二鳥です。
しかも今回おすすめする食材はすべて春が旬の食べ物なので、旬の食材を楽しむことができて一石三鳥です!
【まずは不要物を排出!】菜の花、セリ、山菜
菜の花などの苦味のある春野菜は、昔から中国で解毒に使われてきました。
解毒、と聞くと少しドキッとしてしまいますが、今と違って本格的な解毒薬がなかった時代には、デトックスできる食べ物を解毒のために利用するしかなかったのです。
現代では、体内に溜まってしまった老廃物などの「要らないもの」全般の排出を助けてくれる食材として親しまれています。
苦味のある食材は食べづらかったり、お子さんのいる家庭では特に使いづらい面もあると思いますが、油を使った料理であれば苦味が軽減されるので、天ぷらやパスタ、そしてウインナーやベーコンと一緒にソテーすると取り入れやすくなります。
特に菜の花はお肉との相性も抜群です!
【体内の循環を良くしよう!】あさり、はまぐり、イカ
不要物を排出しただけでは、デトックスは道半ば。
体の中の循環を改善することによって、要らないものが溜まりにくい体を目指しましょう。
薬膳の考え方では、春は特に肝臓の働きを助けることで循環が良くなるとされています。
肝臓の働きを助けてくれるのは、あさりやはまぐり、イカといった食材。
あさりやイカは春に漁獲量が増える地域が多いので、手頃な値段で手に入りやすい季節です。
【適度にむくみを解消したい!】わかめ、タケノコ
むくみを解消するためにはカリウムが多い夏野菜(きゅうりやレタスなど)が効果的だと知られていますが、まだまだ朝晩にひんやりする日もある春の時期にこれらの野菜を摂りすぎると、体を冷やし過ぎてしまうおそれもあります。
そのため、春は適度に水分の排出を助けてくる、わかめやタケノコがおすすめ。
タケノコはお肉との相性がいいので、ひき肉炒めもおすすめ。
豚ひき肉or鶏ひき肉と一緒に炒めて中華あんかけにしても、あるいはいつもの麻婆ナスのナスをタケノコに入れ替えてもOK(調味料や調理手順はそのままで美味しく作れます!)。お子さんのいる家庭では豆板醤や唐辛子無しで作ってももちろん美味しいです。
ちなみにわかめと同様、海苔もむくみ解消に効果があります。
サラダやお茶漬けに海苔をちぎって振りかけたり、おにぎりにいつもより大きめの海苔を巻いたり。
海苔は特に食事に取り入れやすいので嬉しいですね!
■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。