元児童書編集者が教える絵本の楽しみ方!作家が忍ばせた“秘密のサイン”とは!?

2024/02/08
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絵本大好きママ・こうむらゆうこです。
元児童書・教材編集者で、現在は小学校にて読み聞かせボランティアを行っています。

今回は、えほん作家さんや画家さんが、イラストの中にマーク(サイン)を忍ばせている絵本をご紹介。
知っていると読書や本探しがもっと面白くなるので、ぜひお子さんと見つけてみてくださいね。

11ぴきのねこどろんこ【こぐま社】

「11ぴきのねこ」は、とらねこたいしょう率いる11匹のねこたちが、大活躍する人気シリーズ。「どろんこ」は、きょうりゅうとのふれあいが描かれています。
息子は、破天荒なバケモノが登場する「ふくろのなか」もお気に入り。どれも、ほのぼのとしたイラストと、バリエーション豊かなストーリーがすてきです。

さてさて、今回ご紹介したいマークは、いったいどこでしょう? 表紙の右下にご注目ください!

このマーク、他の本でも探してみてね!

これ、作者・馬場のぼるさんの「馬」の字をくずしたマークなんです。11ぴきのねこシリーズをはじめ、「ぶたたぬききつねねこ」(こぐま社)といった他の絵本にもけっこう隠れているので、読書の前には要チェックですよ!

999ひきのきょうだいのはるですよ【ひさかたチャイルド】

999匹のおたまじゃくしたちの冒険・成長を描いた大人気シリーズ。「はるですよ」は、ついにカエルになった999匹の、一番大きな兄弟が起こす騒動を描きます。あったかいお布団から出るのがツラ〜い、この季節に合うんですよね。

気になるマークは、絵を担当する村上康成さんのイニシャル「Y.MRKM」。裏表紙にちょこっと描かれていますよ。

村上さんは名前だけでなく、ストーリーを連想させる英文を仕込むこともあるので、ぜひ見てみてください。個人的には「おばけなんてこわくない」(童心社)の表紙に描かれた「S. S. Spooky(訳:不気味〜!!)」に、笑わされてしまいました。

パパ、お月さまとって!【偕成社】

あの「はらぺこあおむし」(偕成社)の作者・エリックカールさんも、絵の中にサインを書き込むことがあります。

この「パパ、お月さまとって!」は、子どもにお月さまをおねだりされたお父さんを描いた仕掛け絵本です。扱いやすいボードブックも出ているので、小さいお子さんにもおすすめですよ。果たして、お父さんがお月さまを捕まえられるのでしょうか……? 親子の絆が深まる名作です。

どの画家さんも、すべての絵本にマークを入れているわけではありません。だからこそ、見つけられた時はなんだか秘密を共有できたような嬉しい気持ちになれるんですよね。

お持ちの本の中にも作家さんが忍ばせたマークがあるかもしれません。ぜひ一度、探してみてはいかがでしょうか!

◆記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLE ライター・こうむらゆうこ
元えほん・教材編集者。本&マンガ好きが高じて出版社へ。低年齢児向けの書籍、ワークやすごろく等を多数編集。ヨーロッパの日本語教室にて、昔話を使った授業アシスタントも経験。現在は、主婦ライターのかたわら、読み聞かせボランティアとしても活動中。

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