「夫婦の会話がかみ合わない!」原因と解決策はコレ

2021/05/16
  • 子育て・マインド分野を得意とするWEBライター。チャイルドコーチングアドバイザー、ライフコーチもっと見る>>

チャイルドコーチングアドバイザー(R)で、サンキュ!STYLEライターの山名美穂です。

「夫になにかを相談をしても、全く話がかみ合わない」……そんな経験はないですか?コレ、多くの夫婦に見られる問題なんです。どうやって解決したらいいでしょうか。

「名前書きの大変さ」が分からない夫

例えば、子どもの持ち物への名前書き。特に小学校入学時に、母親(妻)に降りかかる重たいタスクです。

地味だけど、避けては通れない仕事。その量の多さに疲れ果てた妻は、夫に手伝ってほしいと話します。

ところが夫は「そんなこと?」といった反応。「書かなくても別にいいんじゃない?」「イヤならやらなければいいじゃん」とか言って、妻を怒らせる。

そして本人には、妻が怒る理由が分かりません。やれやれ。

話がかみ合わない原因は「具体的」か「抽象的」かの違い

こういったすれ違いは、「考えの具体性・抽象度の相違」から起こります。

チャイルドコーチングアドバイザーとしてお母さん方と接していると、女性が家事育児を「具体的」に見るのに対し、男性は「抽象的」に捉える傾向があると感じます。

そして、その相違がコミュニケーションを阻害しているケースが多く聴かれるのです。

常に女性が具体的・男性が抽象的思考と決まっているのではありません。また、どちらがいいという話でもありません。

「具体的」な育児を担う妻

母親である妻が担う多くの育児は、非常に具体的なものです。子どもの物に名前を書く・連絡帳に押印・水筒の用意・提出物の記入と管理……。今日のため明日のために、すぐ対応しなければならないことばかり。

子育てを「抽象的」に見る夫

一方で、父親の思う育児は抽象的です。小学校生活は、子どもの人生・教育におけるほんの一部。勉強や経験といった将来に役立つスキルを身につけられればいい。

鉛筆に記名なしでも勉強はできるし、社会生活にほぼ影響もない。なのに、なぜ妻は「名前書き」にそんなにもこだわるのか?

細部を見ている妻と、全体を眺めている夫。話がかみ合わない理由、掴めてきましたか?

話題は同じ、変えるべきは視点

話題が同じでも、話の具体性・抽象度がかけ離れていると、コミュニケーションはうまくいきません。

「話が通じない!」と思ったら、夫が物事を自分より抽象的にとらえていないかチェック。もしそうであれば、一旦話の抽象度を夫の目線まで上げましょう。

上の名前書きなら「確かに人生で考えると、記名は大きな問題ではないよね。あなたの考えは分かる」と。

同時に話題は「子育て」と共通しており、ふたりは子どもの幸せを願う同志だということも伝えてください。

具体化して説明する

夫の意見を受け入れ共通認識を持てた後、具体的に説明します。

例えば、
「子どもの人生で教育って大切だよね」
 ↓具体的に
「どういう環境で学ぶかも大事だよね」
 ↓具体的に
「学びの環境を整えるのは親の役目。小学校では『名前書き』もそのひとつなんだ」
と。

それから依頼です。
「〇〇個の名前書きを□月□日までにやらなければいけない」
「ひとりでやるのは大変で、困っている」
「明日中に色鉛筆とクレヨン、合計約30本に記名お願いします☆」

万事がうまく伝わるわけではありません。しかし「話が通じないな?」と感じたら、夫と自分の抽象性・具体性の視点にズレがないか疑ってみてください。

そのワンステップがあれば、「なんで分かんないの!」という突発的怒りは沸きにくくなります。

「具体的/抽象的」は、マインドマップ方式でチェックできる

相手や自分がどれくらい抽象的・具体的な話をしているのかは、マインドマップ方式で考えると分かりやすくなります。

実際紙に書いてみるのも〇。イラストでは、左側の抽象度が高く、右に行くほど具体的になります。

例えばですが、夫と妻の「子育て」の視点は、下のように違うことがあります。

否定しない。相手を理解して、説明する

大切なのは、相手を丸ごと否定したり、話し合いを乱暴に放棄したりしないことです。「あなたは分かってない」と突き放したらそこで終わり。

そして以降も、育児であれお金であれ、話し合いを持つたびに似たようなトラブルに見舞われることになるでしょう。

「相手を受け止め、尊重してから説明する」スタンスを持つだけでも、夫婦間の不毛な争いは減るはずです。

柔軟な物の見方が、夫婦間トラブル解決の糸口に

抽象的~具体的、物の見方を変えながら話を進める。ちょっと難しそうに聞こえますか?

まずは「夫は自分とは違う視点の持ち主」であることを、忘れなければ大丈夫です◎。

「分かってくれない!」思考をやめ、相手はどう考えているのか・自分はどうか・他の解決策ないか……、自身の柔軟性を高めて、夫婦のコミュニケーションを円滑にとれるようになりましょう。

■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバザー(R)、個人コーチ。ウェブライター、ストーリーライターとしても活動中。サンキュ!STYLEでは、主婦の身近なトピックをマルチジャンルで記事を執筆しています。NLP(神経言語プログラミング)勉強中。1児の母。

計算中

関連するキーワード