子どもの止まらないおしゃべりに「ストップ」を伝える方法

2021/12/03
  • 子育て・マインド分野を得意とするWEBライター。チャイルドコーチングアドバイザー、ライフコーチもっと見る>>

サンキュ!STYLEライターで、チャイルドコーチングアドバイザーの山名美穂です。

子どものおしゃべりが止まらなくて、困ったことはありませんか。話してくれるのは嬉しいけれど、今はストップ!そんなときは、「受容」と「介入」のスキルを使います。

受容のことば「なるほど」「分かったよ」

まずは「なるほど」「うん、分かった」などのことばで、受容します。子どものことばを繰り返すバックトラッキングを一緒に行えると、いいですね。

例:
子「お兄ちゃんが〇〇を△△して、ぼくが□□なのに、それから……」
親「なるほど。□□だったんだね(バックトラッキング)、分かったよ」

伝えるのは「話を受け止めたこと」です。「あー、もう!分かった分かった!」とは、ならないようにしてください。

「バックトラッキング」については、別の記事でも書いています。一番下のリンクからご覧ください。

「ありがとう」も使おう

「ありがとう」をつけ加えると、さらに良いです。

例:
子「お兄ちゃんが〇〇を△△して、ぼくが□□なのに、それから……」
親「なるほど、分かったよ。話してくれてありがとう」

受容のことば選びに迷いそうであれば、「なるほど、分かった、ありがとう」とワンフレーズで覚えて使っちゃってください。

「介入」のことばで、話にストップを

受容が終わったら、「介入」をします。ここでは強制的に止めることではなく、その場をおさめる・解決の糸口となる・別の提案するといった意味合いです。

例:
「なるほど、ありがとう。そろそろ時間だから、今日は帰ろうか」
「なるほど、ありがとう。お母さんの話を、ひとつだけ聴いてくれる?」
「なるほど、ありがとう。こう考えてみることは、できないかな?」

「要約」で話す側に回る

子どもの話を「要約」すると、介入がスムーズになることがあります。

「ここまでのお話は、~で合ってるかな」「~ということだね」と話をまとめることで、自分を「話す側」に持ってきて。

例:
子「ぼくがゲームで遊んでたら、お兄ちゃんが帰ってきて、勝手にソフトを変えちゃったからぼくが怒ったらお兄ちゃんが……」
親「なるほど、ありがとう。ゲームのことでお兄ちゃんとケンカになっちゃったんだね(要約)。分かった。ちょっとお兄ちゃんの話も、聴いてみようか」

声の大きさ・速さを子どもに合わせる

受容と介入のスキルを使うときは、声の大きさや話すスピードを子どもに合わせるようにします。

早口で快活に話す子であれば、こちらもリズミカルに「なるほど!ありがとう!」。ゆっくり穏やかに話す子には、「ん~、なるほどねぇ。話してくれてありがとうねぇ」といった感じです。

これらは「ペーシング」と呼ばれ、相手に安心感を与え、こちらの提案を受け入れてもらいやすい状態へ導きます。

フォローも忘れずに行う

子どもの話は「最後まで聴く」が基本。致し方なく止める場合、フォローのことばも忘れずに。「本当はもっと聴きたいんだけど、ごねんね」「後で続きを聴かせてね」などと添えてください。

例:
「なるほど。分かったよ、ありがとう。今日はもう寝る時間だから、続きは明日聴かせてくれる?」

いつ止めていいか分からない?「呼吸」がタイミング

話に口を挟む隙がない!と思われるお母さん、いらっしゃいますか?そのときは、子どもが「呼吸」するタイミングで声をかけてください。

特に「息を吐いたとき」が見つけられるといいです。息は吐いたら吸わなければいけません。吸いながら話すのは困難ですから、そこで子どもがさらに話しだす……ということにはならないはず。

これを行うには、注意深く子どもの様子を観察する必要があります。難しいことはありません。しっかり表情を見て、話を聴く。いつも通りの会話から十分読み取れます。安心してください。

フォローは後からでもできる

「本当はもっと聴きたい」「後で続きを聴かせて」などのフォローが、その場ではできないこともあるでしょう。

そういうときは、時間にゆとりができてから「さっきは、途中でとめてしまってごめんね」と伝えればOKです。

上手く聴けなかったからと言って、罪悪感にさいなまれなくても大丈夫!お母さんの気持ちは、きちんと伝わります。後からでもいいので、声をかけてあげてくださいね。

■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー(R)、全米・日本NLP協会NLPプラクティショナー、LABプロファイル(R)プラクティショナー。ウェブライター、ストーリーライターとしても活動中。サンキュ!STYLEでは、子育てや人間関係を中心に、主婦の身近なトピックを扱って執筆しています。

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