「コーチング」ってなに?正しく知って子育てに活かそう

2022/01/03
  • 子育て・マインド分野を得意とするWEBライター。チャイルドコーチングアドバイザー、ライフコーチもっと見る>>

チャイルドコーチングアドバイザーで、サンキュ!STYLEライターの山名美穂です。

子育てのシーンでも「コーチング」ということばを見かけるようになりました。ところで「コーチング」とはなんでしょう。そしてそれを活かした育児が注目される理由は?

コーチングは「相手から引き出す」教えないアプローチ

コーチングは、話を聴いたり問いかけたりすることで相手から夢・目標・やる気や行動、そして自発性などを引き出す「教えないアプローチ」です。

子育てに活用すると、子どもに「自分で考えて行動する力」がつきます。そしてその能力は勉強・人間関係など、あらゆる場面で活きます。初めてのできごとにも柔軟に対応できるようになるでしょう。

デメリットを挙げるなら、長期的に見る必要があり時間がかかることです。

「ティーチング」との違い

教える側の知識やスキルを相手に与えるのが「ティーチング」です。学校での勉強、家庭でのルール・マナー教育などがそれに当たりますね。短期的に効果が出やすいです。

一方で「教える側の限界≧教えられる側の限界」というデメリットが。「教えられていないことはできない」となりえます。

もちろん、子どもの成長に「ティーチング」は欠かせません。ティーチングとコーチング、子育てには両方が必要。ご存じのとおりです。

コーチングを使った子育てで大切なこと

コーチングを活かした子育てに、大切なこととは……。

子どもを人として尊重し、信じる

子どもをひとりの人間として尊重し、可能性を信じる。これが一番大切です。みなさんには、お伝えするまでもありませんね。

コーチングでは、相手に「答えを与える」ことはしません。子どもは自分で答えを見つける。それを信じて、傾聴・質問・提案などを通し対話を重ね、双方向のコミュニケーションを行います。

話を聴く

相手の話を聴くこと。コミュニケーションの基本ですね。より意識して、子どもの話に耳を傾けてもらえたらと思います。

話を聴くコツは、
・最後まで聴く
・真剣に聴く
・一旦、全て受け止める

別記事で詳しく書いています。記事下部のリンク「子どもの話を上手に聴くために……大切な『3つのこと』」をご覧ください。

質問する

子どもの可能性を引き出す質問や声掛けをしましょう。

・目標(理想とする状態)はなにか
・今(現状)はどうか
・達成するために、なにをするか
・どのようにしたいか
など、子ども自身が答えを導き出すきっかけとなる問いかけを行います。

その際「なんで?」「どうして?」の多用には注意して。子どもを追い詰める危険アリです。記事の下にあるリンク「『なんで?』で問い詰めないで!子どもに理由を聴くコツ」でご説明しています。

サポートする・応援する

コーチングで相手に対して行うのは、「ヘルプ」ではなく「サポート」です。

あくまでも主役は子ども。うまくいかないことがあっても、丸ごと困りごとを引き受けることはしません。どうしたら改善・解決できるかを一緒に考え、提案し、励ますサポーターでいてください。

そして大きな問題やトラブル時は、親として迷わず子どもを助けてください。これは、いつも通りです。

コーチングで子どもに起こる変化

コーチングのアプローチで関わると、子どもにどんな変化が起こるでしょうか。

自己肯定感が高まる

親から信頼され、人として尊重される。その経験は、子どもの中に「自分には価値がある」「存在する意義がある」というプラスの信念を作ります。そして、自己肯定感が高まっていきます。

自己肯定感が高い人は、他の人の自己肯定感も高めることができます。自分と関わる人をハッピーにする、そんな人になれるのです。自分だけでなく、周囲も幸せに。ステキですね~。

自分で考え、行動する子になる

自己肯定感は「自分はできる」という自信に繋がります。そして親がサポーターでいてくれる安心感は、失敗への不安を薄らげ、挑戦の原動力となるでしょう。

「自分でやる」と決めることで、言動に責任を持てるようにもなります。「言われたからやる」という無気力さから、離れることができるわけです。

コーチングで子どもを明るい未来へ

繰り返しになりますが、育児において「コーチングとティーチング」「サポートとヘルプ」どちらがいいかという話ではありません。両方のいいところを取って子どもと関わりましょう。

「教えられたとおりのことをする子」と「自分で考え行動する子」、多様性が叫ばれる世の中で、明るい未来を迎えられるのはどちらでしょうか。

根幹は「信じること」です。ご自身の中にあるお子さんへの信頼に、今一度スポットライトを当てて。そしてお子さんと一緒に、前を見て歩みを進めて欲しいと願います。

■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー(R)、全米・日本NLP協会NLPプラクティショナー、LABプロファイル(R)プラクティショナー。ウェブライター、ストーリーライターとしても活動中。サンキュ!STYLEでは、子育てや人間関係を中心に、主婦の身近なトピックを扱って執筆しています。

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