長期休みの宿題と勉強は「ふたつの可視化」で始めよう
チャイルドコーチングアドバイザーで、サンキュ!STYLEライターの山名美穂です。
夏は1ヶ月以上に渡る、子どもの長期休み。お子さんは、時間を上手に使って勉強を進められていると思いますか。
勉強・宿題……、本人に任せるに越したことはないのですが、気になるのが親のサガ。
「なんの勉強から手をつけていいか分からない」「ゲームやスマホでダラダラしてしまう」なんて様子が、お子さんに見られたら、「ふたつの可視化」でサポートしてあげてください。
「宿題マトリックス表」で全宿題をひと目で把握
ひとつめは「宿題マトリックス」での可視化です。「宿題が多すぎてやる気が起きない」問題を軽減します。
<やり方>
1.大きめのノート(A4がおススメ)に、十字に線を引く
2.横軸が「宿題にかかる時間」。左に「早く終わる」右に「時間がかかる」と書く
3.縦軸が「宿題の難易度」。上が「簡単・易しい」、下が「難しい」
4.全ての宿題を、付箋に書き出す
5.書いた付箋を、所要時間と難易度に予測をつけながらマトリックス表に貼る
復習プリントのように1枚やればいいもの・得意科目なら、左上に。読書感想文や、苦手科目のレポートなどは右側の下の方にいくはず。
それぞれの宿題の時間・難易度が可視化されることで、漠然とした「宿題多い」を具体的に把握できます。
そして「左上にあるものなら、すぐできるかも」と、どれから取り掛かるか選びやすくもなります。
終わった宿題の付箋は、はがしてください。付箋が減っていく表を見れば、お子さんは「勉強が進んでいる」手ごたえを感じられるはず。
「勉強しなさい!」よりデイリー・スケジュール帳で時間の使い方を「振り返り」
ついスマホを片手にダラダラしてしまったり、動画視聴やゲームを始めるとなかなか終われなかったり……。お子さんがそういった状況であれば、24時間が縦で把握できるスケジュール表を活用しましょう。
<やり方>
1.起床時間と就寝時間を決めて選を引く
2.部活や塾、外出などあらかじめ決まっている予定を記入
3.空いている時間がどれくらいあるのかを可視化
これだけでも、「1日の活動時間は案外短い」と気づくはずです。さらに食事や入浴の時間などを考えると、「自由時間」は思うより全然少ないと分かります。
4.ゲームやスマホに費やした時間を「後から」記入する
(1日の終わりにまとめてでも、終わったら都度でもかまいません)
5.その日のゲームやスマホ時間が、トータルでどのくらいになったのかカウントする
午前中にちょっとだけ、勉強をしたらちょっとだけ、寝るまでの時間だけ……。そう思って始めたはずのゲーム・スマホ。
実はトータルで何時間も費やしてたと目で見て分かると、子ども本人も「さすがに長い」という感想を持つはず。
親が「遊んでないで勉強しなさい」というより、子ども自身が振り返り「長い」と気づくほうが、次の行動に経験が活きてくる。言わずもがなですね。
起床・就寝時間は理想でOK、厳密に守られなくても大丈夫です。
勉強も時間の使い方も「百聞は一見に如かず」
何事も「百聞は一見に如かず」です。
どれだけ宿題があるのか考えさせ続けるより、どんな時間の使い方をするべきか言い聞かせるより、現実を見てもらった方が早いことが結構あります。
マトリックス表や振り返りスケジュールを作ったら、突然宿題が進む・ゲームをやめるわけではありません。急な変化は見られないことが多いと心得て。
ご存じの通り、変化や行動を起こすのは子どもです。親として「可視化」で気づきを与えられたなら、十分です!
■この記事を書いたのは…山名美穂
WEBライター。チャイルドコーチングアドバイザー(R)、全米・日本NLP協会NLPプラクティショナー、LABプロファイル(R)プラクティショナー。サンキュ!STYLEでは、子育てや人間関係を中心に、主婦の身近なトピックを扱って執筆しています。