母親が「子育てが辛い」と感じる3つの理由とは
チャイルドコーチングアドバイザーで、サンキュSTYLEライターの山名美穂です。
子育てをしていて「辛い」と感じたことはありませんか。きっと多くの母親が経験していると思います。
今日は「子育てが辛い」と感じる、大きな理由を3つお伝えします。
1.自己犠牲が当たり前
ひとつ目は「自分を犠牲にし過ぎている」です。「自己犠牲に慣れてしまっている」とも言えるでしょう。
久しぶりにひとりでショッピングに出かけたのに、結局子どものモノだけを買って帰ってきた……。
そんなご経験はないでしょうか。そしてこのような「自分は後回し」が日常の中に頻発していませんか。
ご存じのように、子育てをしていれば多少致し方ない部分もあります。では、どうしたらいいでしょうか。
まず「自分ばかりがまんするのはイヤだ」と思いながら、同時に「自由にふるまうのは勝手でいけないことだ」とも思っていないか?ご自身に聞いてみてください。
もしそんな矛盾やダブルバインドが起こっているのであれば、少しずつでもそれを手放しましょう。
自己犠牲問題の本質は、出かける・買う・食べるなどの行動ではありません。
「自分は自由に楽しく生きる権利を持った、尊重されるべき人間だ」という認識が十分にできるかどうかです。
2.幼少期の親との関係
トラウマとまではいかなくても、幼少期に親や保護者からつけられたこころの傷は、誰しもが持っているものです。
それが今のあなたの考えや行動に影響を与えていることは、お伝えするまでもありませんね。
・「そんなこともできないの?」と言われ続けた経験から、辛くても人を頼れない
・親に十分に甘えられなかった記憶から、子どもに厳しい目を向けてしまい自己嫌悪におちいる
・「親のようにはなりたくない」と思う気持ちが、自分の中で高い理想の母親像を作り上げている……など。
思い出してください。今のあなたは無力な幼い子どもではありません。大人として自分で選択して生きていいのです。
そして「親と自分」、「自分と子ども」は全く異なる親子です。過去の経験になぞらえて、あえて自ら同じ轍(わだち)を踏みにいく必要はありません。
とはいえ、過去に親から受けた傷を「完全に克服する」のは結構大変です。育児に精いっぱいなこのタイミングで、わざわざ対峙するものでもないと思います。
記憶は折に触れて蘇るかもしれませんが「出た出たwww。忙しいから後にして」くらいに、今はやり過ごせるといいですね。
3.分かってくれる人がいない
理解者がいないのも、育児が辛い原因になりますよね。
問題をパートナーと共有したり、身近な人と話せたりするのはいいことだと思います。
そして同時に、本当に辛いときは「親や友人」への相談はやめて欲しいとも思うのです。
人は経験を通してしか物事を見られません。ですから、他の人があなたの心配や不安を聞いても「みんな辛いことはある」とか「わたしだって大変だった」とか、自身の答えを言うしかできないのです。
それを親とか親しい人にやられると、結構ダメージを受けます。思い当たる節がありませんか。
育児に関する悩みは、第三者視点を持ったプロに頼るのをおススメします。担当保健師・スクールカウンセラー・地域の児童心理士など、案外身の回りに専門家はたくさんいるものです。
探すのが大変であれば、まずは小児科医や自分の主治医でもかまわないと思います。
直ちに適任が見つかるとは限りませんが、話しやすくて専門知識を持った人は見つかるはず。
生活や気持ちは変わっていく
やがて子どもは大きくなり、今の生活形態は変わります。甘いカレーや柔らかすぎるうどんから解放される日はくる。
歳を重ねるうちに、自分の心境が変化していくこともたくさんあります。親に対する気持ちが、今後大きく変わる可能性もあります。
当たり前のことを言ってすみません。でも「そんなの分かってるけど辛い」なら、きっと今のあなたはがんばりすぎてるんだと思います。
とりあえず今日は寝ちゃうとか、そんなのでいいです。小さな休息を重ね、張り詰めた気持ちを緩めていきましょう。
きっとまた、今とは違う視点が戻ってくると思います。
■この記事を書いたのは…山名美穂
チャイルドコーチングアドバイザー、全米/日本NLP協会認定マスタープラクティショナー、LABプロファイルプラクティショナー
コーチングや心理学NLPの考えをベースに、子育てや女性のマインドの記事を中心に書いています。
*NLP=神経言語プログラミング。脳とこころの取り扱い説明書とも言われる、実践的心理学です。