ほめないで育てる?「アドラー心理学」に学ぶ子育て

2020/07/27
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主婦の身近な事なら何でも書く主婦ライター、最近心理や思考を分析しがちな山名美穂です。小6男子のおかんやってます。

この記事では、有名な「アドラー心理学」から子育てのヒントを学びます。

アドラー心理学とは……

「アドラー心理学」は、19世紀オーストリア出身の心理学者アルフレッド・アドラーが築いた心理学です。難しい話はここではスキップ。アドラー心理学の中から、子育てに使える考えを、3つピックアップします。

原因論ではなく目的論

どんな「目的」があって子供を叱るのか?

アドラー心理学では、人間は「原因論」ではなく「目的論」で行動する、と考えます。

【原因論】原因があって、アクションを起こす
【目的論】目的があり、達成するために言動を決める

例えばわたしが「早く宿題しなさい!」と子供を叱ったとして。「子供が宿題をしない、だから、怒る」という思考が原因論です。しかし目的論で考えると、わたしはなにかを達成したくて怒っている事になります。それってなんでしょうか?

テーブルの上を片付けたいだけ

よくよく考えると、その時のわたしが達成したい目的は「夕食時にダイニングテーブルを空けておく」だったりします。わが家はダイニング学習なので、ダイニングテーブルと子供の宿題云々と以下のように結びつけちゃったんですね。

【目的】○時に夕飯を食べる
     ↓
    その時宿題でテーブルを使われていると困る
     ↓
    早めに宿題を終わらせてほしい
     ↓
    まだ子供が始めない(イライラ)
     ↓
【行動】「早く宿題しなさい(怒)」

実は「○時にはテーブルから撤収して」と伝えればよく、「怒る」手段を選ぶ必要などないんですよね。宿題が終わってなかろうと、どいてくれればいいのです。

子供に腹が立ったら、怒る「目的」を考える。すると、問題の本質や効率的な伝達方法が見えてくる事があります。

課題の分離

子供と親の「課題」を「分離」する

妊娠中からずっと一緒にいる子供を、母親である自分と切り離して考えるのは、なかなか難しいです。だからこそ、親子間でもアドラー心理学における「課題の分離」は大切なんじゃないかと思います。

子供の勉強を例に挙げます。勉強するかしないかは、子供の課題です。親はとって変われない。やりなさいと怒る親の中に「いい学校に進学させたい」「できる母親として認められたい」という気持ちがあるのなら、それは課題ではなく、支配や見栄です。

個人的には、課題の分離は子供の年齢や成長に合わせて、段階的に進めればいいんじゃないかと思います。ただ、他の子と比べて評価したり、誰かの目を気にし過ぎてすぎて口を出そうとしているのなら要注意です。

親ができるのは見守りと勇気づけ

子供の課題だからといって放っておくわけではありません。親は見守りと援助をします。援助の事を、アドラー心理学では「勇気づけ」と呼びます。ざっくり言えば見守る、迷っていれば背中を押す、失敗したらフォローする、でしょうか。それには「ありのままの子供を受け入れる」基盤が必要です。

全ての人間関係を「横の関係」に

叱らないし、ほめない

アドラーは全ての人間関係を「横の関係」にする事を提唱しています。親子も例外ではなく、「叱る」はもちろん「ほめる」も主従関係に基づいた行為とみなし否定します。「子供のクセに生意気だ」も「子供のわりにやるじゃん」も、両方上から目線で評価してるわけで、本質的には同じなのです。

親子を「横の関係」にして考えてみる

例えば子供が何か手伝ってくれた時、わたしの中で「ほめたい気持ち」と「やって当然だと思う気持ち」が入り混じる事があります。そういった場面で、意識的に親子を横の関係、対等な人間として見てみる。すると「人に何かをしてもらったらありがとうと感謝する」という、シンプルな思考に立ち返ります。

自分を助けてくれた友達をほめたり、反対にそれが当然だと思ったりはしませんよね。親切にしてもらったら、相手が友達でも子供でも「ありがとう」でいいのです。「横の関係」を「友達みたいな親子」と勘違いするのは問題ですが、少なくとも感謝に「縦の関係」は必要ないのです。

「アドラー心理学」育児に上手く活かしたい

この記事はアドラー心理学の断片的な拾い上げと、個人の解釈に過ぎません。興味のある方は関連書籍をお読みください。

心理学、哲学、〇〇学、△△論……子育てのメソッドは歴史の長いものから新しい物までいろいろです。わたしは、どれかひとつに傾倒するのがいいとは思いません。その時の自分に必要なエッセンスを都度選び、間違ったら軌道修正するだけです。

長くなりましたが、最後までお読みくださった方、ありがとうございます。怒っちゃうお母さんでも大丈夫!それが普通です。すごい人じゃなくていい、「普通であること」もまた勇気。それもアドラーの教えです。

○参考にした書籍…片見一郎・古賀史健「嫌われる勇気 自己啓発の源流アドラーの教え」

■この記事を書いたのは…山名美穂
文章大好き主婦ライター。小6男児の母。以前は文学一辺倒、最近自己啓発・心理・ビジネス本を選びがち。読書家と思われてしばしば「しおり」をもらうが、言うほど読まない。

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