「同性が好き」子どもに言われたら?知っておきたいLGBT

2020/08/25
  • 子育て・マインド分野を得意とするWEBライター。チャイルドコーチングアドバイザー、ライフコーチもっと見る>>

主婦の身近な事なら何でも書く、主婦ライターの山名美穂です。小6男児のおかんです。初めての10代育児に戸惑いながら、わりにふつうに生きています。

最近よく聞く、性的マイノリティを表す「LGBT」ということば。ご存知の方も多いでしょう。でも「どこか遠い話」のように思っていませんか?

LGBTとは

LGBTは、性的マイノリティの頭文字を取った総称です。
・L=レズビアン(Lesbian)
・G=ゲイ(Gay)
・B=バイセクシャル(Bisexual)
・T=トランスジェンダー(Transgender)*性別違和。例:体は男性、こころは女性

近年、LGBT以外の性的ティマイノリティを加えて「LGBTQ」「LGBTQ+」などと表現される事が増えました。この記事では全てを含めて「LGBT」とさせてください。

「自分と同じ性別の子が好き」子どもに言われたらどうしますか?

finwal/gettyimages

LGBTの有名人が増え、男性同士の恋愛や同棲生活を描いたドラマもヒット。LGBTは以前よりも身近になりました。しかし実生活では、まだ「男女」ふたつの性だけで物事を考えがちです。例えば結婚や夫婦について、「ワーキングマザー」・「男性の家事育児」などはすぐ思い浮かぶけど、「同性婚」とかってあんまり出てこないですよね。エンターテイメントを通さないLGBT認知については、親世代の関心は薄いように感じます。

考えてみれば、自分の子どもがLGBTである可能性は誰にでもあるのです。でも、子どもから「同性の子が好き」「体とこころの性が一致しない」と打ち明けられるシーンを想像した事がない人、いるんじゃないかと思います。この記事の中で、一緒に考えましょう。

LGBTと共存する社会へ。親がすべきこと3つ

LGBTの現実を知る

まずはLGBTについて知りましょう。

調査方法により数字が異なるので、日本におけるLGBTの割合については省略します。しかしマイノリティとして存在するのは事実。LGBTであるのを理由にいじめを受けたり、本当の自分を隠したりして、辛い学校生活を送っている子どもがいるのもご存知ですよね。

一方で、世の中のLGBTへの関心・認知は高まっており、社会もどんどん変化。同性パートナーシップを導入している自治体は、4年弱で20倍以上に増えました。
*2015/11 自治体数2 →2019/4 自治体数47
LGBTのイベント「東京レインボープライド」への参加者・総動員数も、2015年は60,000人、2019年には約204,000人と急増しています。

差別的な発言をしない

性的差別につながる発言もやめましょう。「男の子なのに泣き虫」とか「女のくせに男みたいな服」といった表現を、特に子どもの前では避けてください。当然LGBTの子どもを傷つけるし、そうでない子にも差別意識を植えつけてしまいます。

性的な違和感を幼児期に覚えるLGBTも多いです。「まだ子どもが小さいから関係ない」とは思わないで。

性にあるのは「違い」。「優劣」はないと心得る

生物学的上の性差は存在します。それ自体は悪ではない。問題は性差やセクシャリティを理由にした、社会的な差別です。本来男女に「優劣」はありませんよね。同じように、心身の性が一致するシスジェンダーとLGBTの間にも「優劣」は存在しないのです。あるのは「違い」だけ。その辺を分かっておかないと「性的多数派のシスジェンダーが、少数派のLGBTに『~してあげる』」みたいな発想が生まれます。それは親切な顔をした差別です。

それでも戸惑う。だけど関心は寄せ続けて

とはいえ、いざ自分の子どもがLGBTだと知ったら戸惑うわけで。模範解答である「どんな形でも、ありのままの子どもを受け入れる」に従った言動ができるかと聞かれたら、わたしは黙っちゃうかもしれません。でも日ごろからLGBTに関心を寄せていれば、ベストでなくてもベターな対応はできるんじゃないかと思っています。

「自分の子どもがLGBTだったら……?」
子どもとLGBT、自分ができる事……。答えは出ないかも知れませんが、親という立場からじっくり考えてみませんか?

子どものLGBTが題材の映画

最後に、10代のLGBTを題材にした映画をご紹介します。

アバウト・レイ 16歳の決断

主人公は16歳のトランスジェンダーの男の子、レイ。家族設定がごちゃっとし過ぎていて、子どものLGBTの話としては物足りなさを感じます。でも、トランスジェンダーのレイの心情は、けっこうリアルに描かれているんじゃないかな、と思います。よかったらご覧ください。

■この記事を書いたのは…山名美穂
文章大好き主婦ライター。子育てに関する様々なトピックに関心を持つ。LGBTがテーマの映画では、レズビアンのラブストーリー「キャロル」が一番好きです。シスジェンダー。

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