読書で世界を旅しよう!おうちで旅気分を味わえる本3選

2021/05/11
  • 暮らしにまつわるあれこれを幅広く執筆するオールラウンダー。とりわけ北欧インテリア・家計・読書が好き。もっと見る>>

こんにちは。
年間100冊以上の本を読む読書マニアのサンキュ!STYLEライターあやをです。

旅行がしたい!と思っても、なかなか行けない昨今。そんなときは、読書で旅気分を味わいませんか?

今回は、海外が舞台の小説&エッセイをご紹介します。

おうちで旅気分を味わえる本3選

絶唱 / 湊かなえ

心を取り戻すために、約束を果たすために、逃げ出すために。忘れられないあの日のために...登場人物たちが訪れたのは南太平洋に浮かぶ島「トンガ」。

青年海外協力隊隊員としてトンガに赴任した経験がある著者の湊かなえさん。イヤミスで有名な作家ですが、本作ではトンガの風景や暮らしがとても柔らかい筆致で描かれています。

登場人物たちはそれぞれに悩みを抱えているのですが、トンガの自然や人のあたたかさが、傷ついた心を癒していきます。

のんびりとしたトンガの描写がとても素敵で、重いテーマではあるけれども軽やかな作品。希望のあるラストで、前向きな気持ちになれる一冊です。

表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 / 若林正恭

キューバを一人で訪れたオードリー若林さんの紀行文。

「ぼくは今から5日間だけ、灰色の街と無関係になる。」東京で暮らしていて感じる違和感から抜け出すべく向かったのは、キューバ。

青いカリブ海、色とりどりのクラシックカー、陽気な人々。いきいきとした文章から、見知らぬ街に降り立った若林さんの興奮が伝わってきます。

人見知りなキューバ人ガイドとの会話に困ったり、コインの種類を間違えて多額のチップを払ってしまったり、思わずクスッと笑えるエピソードが満載。

そして楽しく読み進めていくと一転、ただの旅エッセイでは終わらない、キューバ旅行に秘めた想いを知り涙..。

キューバのカラフルな街並みが目の前に広がり、まるで自分も一緒にキューバを歩いているような気分になれる一冊です。

楽園のカンヴァス / 原田マハ

巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した一枚の絵をめぐる壮大なアートミステリー。絵の真贋の究明に挑むのは、ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンと日本人研究者、早川織絵。ルソーとピカソが生涯抱えた秘密とは!? 

著者の原田マハさんはニューヨーク近代美術館にも勤務したことのあるキュレーター。美術の知識が深いのでエピソードや描写にリアリティがあり、引き込まれます。登場する絵画の一つ一つに物語があり、読んでいるとその絵が目の前に浮かび上がってくるよう。ニューヨークやパリ、スイスを舞台に、過去と現在を行き来しながら謎が次第に解き明かされていきます。

読み終わった後は清々しく、自分も登場人物たちと一緒に大きな旅を終えたような気持ちになりました。美術に興味が湧く一冊です。

おうちで世界を旅しよう

今回は、おうちにいながら旅気分を味わえる本をご紹介しました。いつか旅行に行ける日が来たら、本に出てきた国を訪れてみるのも良いですね。気軽に海外旅行できる日が来るのはもう少し先になりそうですが、それまではぜひ読書の旅を楽しみましょう!

◆記事を書いたのは・・・あやを
インテリアも節約も収納も料理もそこそこな肩書き迷子。強いて言うなら暮らしにまつわるあれこれを幅広く執筆する「暮らし」のオールラウンダー。お金好きが高じてFP2級を取得。暇さえあれば本を読んでいる読書家。Instagramでも定期的に読んだ本を紹介しています。

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