話を聞いていない子どもの頭の中って?実体験から対処法を探る
こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
小さい頃よく「話を聞いていない」と言われていた私。
その頃の記憶をさかのぼってみると、そう言われるのにはわけがありました。
話を聞いていない子どもの頭の中を説明、対処法を探ります。
話を聞いていないのではなく残らない
私が小学生だった頃のこと。
低学年の頃の担任はどちらかというと話が長いタイプ。
「今日は工作で画用紙を切って貼り絵をつくります。ハサミとのりが必要なので、後で後ろの棚に取りに行きましょう。気をつけてほしいのは持ち方です。ハサミは絶対に刃の部分を持つこと。人に刃を向けたら危ないですからね。のりも、強くにぎりすぎると中身が出るから注意しましょうね。では今から取りに行きますが、全員が一気に行くと押し合いになってしまうので、後ろの席の人から順番に立っていきましょう。では、取りに行ってください」
こんな話をしていたのだと思います、多分。
ところが私の頭の中には最後の「では、取りに行ってください」しか残っていません。
後のことは全てどこかに流れてしまって、思い出そうとしても思い出せません。
一生懸命話を聞いているのに、聞いたそばから忘れてしまうのです。
先生が長々と話していたなくらいの印象。
何かを取りに行くよう言われたことだけ理解しているのですが、それが何だったかどうしても思い出せません。
私がやれることは、わざと少しだけテンポを遅らせて立ち、周囲の人の動きを見て真似するということでした。
主な対処法は3つ
あなたの周りにあまり話を聞いていない子どもがいたら、それは聞く気がないのではなく聞いたことを覚える能力が不足している可能性があります。
ワーキングメモリと呼ばれる短期的な記憶力が弱いか、視覚優位で聴覚の刺激を受け取る力が弱いといったことが考えられますね。
私はどちらかというと視覚優位に偏りすぎているタイプだったのかもしれません。
「ウサギの耳が長いのは、体の熱を逃すためだよ。先月読んだ本の57ページに書いてあった。右側にウサギの走るイラストがあった」
このように、読んだ本の内容はかなり正確に記憶できていたため周囲を驚かせることがありました。
そういったことを考えたうえで、できる対処法をあげてみます。
要点を書き出す
最近の学校の授業では、先生が話の要点を黒板に書いてくれる場面を時々見かけます。
私はそれを見て「これをしてくれたら私も困らなかったのに」と思いました。
おそらく、偏りがあるタイプの生徒にも理解できるように対策が進んできたのだろうと感じます。
家でもメモ帳やホワイトボードなどに大事なことだけ書き出して説明すれば、視覚から情報が入るため記憶に残りやすくなるはずです。
まだ文字が読めない子どもの場合は、絵や写真も有効です。
短い言葉で話す
話が長くなると、脳内で情報を処理できず忘れやすくなる印象があります。
短い言葉で簡潔に話すようにしましょう。
周囲の刺激をなくす
今でも多少残っているのですが、幼い頃の私はADHD傾向が強めだったようです。
気になることがあるとそれで頭がいっぱいになり、目の前の大事なことがどこかにいってしまうのです。
気が散って話が聞けていないということも考えられるので、なるべく静かで視覚的な刺激も少ない場所で話しかけるようにしてみてください。
𠮟るのはやめたほうがいい
私は子どもの頃「話を聞いていない」とよく叱られましたが、そのことで良い方向に行くことはありませんでした。
話を聞く気がなかったわけではないのに叱られるため、「どうしてできないのだろう」と自分自身を責め落ち込んでしまうのです。
でも不思議なことに、小学生高学年くらいになったあたりからある程度先生の話を記憶できるようになってきました。
単純に慣れたのではないかなと思います。
叱っても解決しないことが多いので、少しずつステップを踏みながら慣れさせていくことが大事なのではないかと私は考えているのです。
◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。