牛乳が飲めないのは味のせいじゃない?30年後に知った事実

2021/04/02
  • 二児の母。塾講師、学校教師の経験あり。甘いものと日本の古いものをこよなく愛しております。もっと見る>>

こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
牛乳が苦手な子どもっていますよね。
私も子ども時代は牛乳がとても苦手でした。
味のせいかと思っていましたが、大人になって気づいた意外な事実がありました。

とにかく牛乳が嫌い、飲みたくない……

私の親は子育て熱心で完璧主義者でした。
自分の子がよその子と比べて劣っているのが許せない、というオーラが言葉に出さずとも感じられるタイプです。
背の高さというわかりやすい部分にも、そのこだわりは感じられました。
私は人並みの背丈がありましたが弟が小柄だったため、母は何とか背を伸ばそうと必死でした。
私達兄弟に食事のたびコップ1杯の牛乳を飲むよう言うのです。
しかしながら、白米を中心とした和食の献立に冷たい牛乳は合いません。
いつも食事の最後に心を無にして流し込んでいました。

なぜか体が牛乳を受けつけず、吐いてしまうこともたびたびありました。
そのたび母は「飲みたくないからって、吐けばいいと思うんじゃないわよ」と怒り、冷蔵庫から牛乳を出してコップに注ぎ「今吐いた分、飲みなさい」と手渡してきました。
吐いたばかりで気持ち悪さが残る中でも、怒られるのが嫌なので頑張って飲んだ記憶があります。

結婚後、牛乳を飲まなくなった後に出会った給食の牛乳

成人してからはさすがに牛乳を飲むことを強要されなくなりましたが、それでも紅茶を飲む時などに入れて飲んでいました。
牛乳をほとんど飲まなくなったのは結婚後。
夫がこだわりの強い健康マニアで、「牛乳は体に悪いから飲まない方がいい。豆乳を飲みなさい」とすすめられたのです。
飲んでみると豆乳がおいしく感じられ、それからは普通に豆乳を飲んでいました。

ところが、定期的に牛乳を飲む機会が訪れます。
息子に付き添って小学校の授業を一緒に受けることになり、給食も食べる必要が出てきたのです。
そこには当然のように牛乳がありました。
とはいえ小さな200mlのブリックパックですから、少しずつ飲めば何とか大丈夫でした。
ある日、担任の先生が急病で休みとなり代理の先生がやってきました。
私の息子は牛乳が全く飲めません。
普段は息子が飲まない牛乳を担任の先生の机に置くことになっていました。
ところが代理の先生は、「息子さんの分はお母様が」と私に渡してきたのです。
子どものいる手前残すわけにもいかず、仕方なく飲んだ後のこと。
下校時、たまらなくお腹が痛くなりました。
冷や汗をかきながら家にたどり着くと、一直線にトイレに駆け込んだのでした。

「乳糖不耐症」は日本人に多い

給食牛乳事件の後、不思議に思い調べてみると「乳糖不耐症」という言葉に出くわしました。
牛乳に含まれている乳糖という糖は、小腸で酵素により分解されます。
この酵素が少ない人は、乳糖をうまく分解できないわけです。
日本人を含むアジア人には、酵素が少ない人が多いというデータもあるとか。
乳糖がうまく消化されないと下痢などの症状を引き起こすのだそうです。
私の場合はもともと酵素が少なかった可能性もありますが、結婚後牛乳をほとんど飲まなくなったことも原因かと思われます。
現在は、牛乳を飲む場合は低温殺菌牛乳を買い、紅茶などに混ぜて少しずつ飲むようにしています。

チーズは食べても大丈夫ですがヨーグルトは少し調子が悪くなることがあるので避け、豆乳ヨーグルトを食べています。
もし自分のお子さんが牛乳を飲みたがらないようなら、どうか無理強いはしないであげてください。
小魚でもカルシウムは充分摂れますし、牛乳ではほとんど摂れない他のミネラルも含まれているのです。

◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。

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