お月見チャンスは2回ある?お供え食材おすすめの食べ方
こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
もうすぐ10月。
若い人にとって10月=ハロウィンかもしれませんが、昭和生まれの私はお月見のイメージが強いです。
今年の10月はお月見チャンスが2回!
お供え食材をそろえて楽しみましょう。おすすめの食べ方も紹介します。
お月見の日はいつ?
まずはお月見する日を確認しておきましょう。
お月見には「十五夜」と「十三夜」があります。
「十五夜」は旧暦の八月十五日の夜のこと。
「十三夜」は旧暦の九月十三日の夜の月を見ます。
2020年の十五夜は10月1日、十三夜は10月29日になります。
昔から秋の月は空気が澄んでいて美しいとされており、月見の宴をもよおすことがあったようです。
冬になると空気は澄んでいるものの寒々しくなってしまい、『枕草子』で冬の月は風流でないとされています。
十五夜は有名ですが、十三夜は忘れられがち。
十三夜の方が晴れていることが多いですし、十五夜だけ見るのは「片月見」といって良くないこととされているのでぜひ両方見るようにしてください。
十五夜は芋を食べよう
十五夜は「芋名月」と呼ばれ、里芋などをお供えする風習があります。
古代はイモといえば里芋か山芋で、ジャガイモやサツマイモはありませんでした。
サツマイモは江戸時代から食べられ始めているので、お供えしてもいいかなと思っています。
里芋は昆布だしとみりんとしょう油でシンプルに煮物にするのが好きです。
断面が六角形になるように皮をむくと、すっきりした見た目に。
皮がついたまま電子レンジで加熱し、熱いうちに皮をむきながら塩をかけて食べるのも簡単でおすすめ。
十三夜は栗と豆
十三夜は「栗名月」または「豆名月」と呼ばれ、栗や大豆、枝豆などをお供えします。
栗を買ったら、やりたいのは栗ご飯。
皮をむいた栗をご飯と一緒に炊くだけなので、簡単ですよね。
ただ皮をむくのが疲れるので、あらかじめ皮がむかれている栗を買った方が楽です。
お団子は簡単に作れる
お月見といえば欠かせないのが月見団子。
だんご粉を使えば、失敗なく簡単にできます。
耳たぶくらいのかたさになるよう調節しながら水を加え、粘土細工をするような感覚でまるめます。
100グラムのだんご粉で直径2.5センチくらいの団子が13個つくれました。
あとは沸騰したお湯の中に入れて待つだけ。
しばらくしたら自然と浮き上がってくるので、おたまなどで優しくすくい上げましょう。
お団子のお供えのしかたは、十五夜なら15個、十三夜なら13個、ピラミッド型に積み上げるのがスタンダードらしいです。
これがやってみると難しくて。
15個の場合は下から9、4、2個ずつ、13個の場合は8、4、1個で積むと四角すいに近づくのですが、きっちり重ねないと崩れてくるのです。
13という数にこだわらず、最下段を9個にした時は崩れにくかった記憶があります。
お供えした団子はみたらし団子にしてもいいのですが、豆名月にちなんであんこときな粉をかけて食べるのもおいしいですね。
あんこだけでなくきな粉もかけているので、甘さがひかえめに感じられます。
それ以上に試してもらいたいのが、栗名月にちなみマロンクリームと合わせる方法。
栗の上品な甘さのおかげで、普通の団子が高級和菓子の味に変貌します。
意外な感じもしますが、本当においしいですよ。
実はもう1回お月見チャンスが!
陰暦の十月十日に「十日夜(とおかんや)」と称して月見をする風習があるそうです。
私は最近まで知らなかったのですが、どうやら東日本の行事で農耕と深く結びついたものであるよう。
西日本出身の両親に育てられたので、聞く機会がなかったと思われます。
今年の十日夜は11月24日。
秋も終わりに近いですが、防寒対策しながら月見するのもいいでしょう。
曇っていたら月見はどうする?
秋の天気は変わりやすく曇りの日も多いですよね。
そういう時は月見をしない、という考えもあるでしょう。
でも私は曇っていても月見をします。
『徒然草』では、目で見るだけでなく想像力をはたらかせて月に想いをはせるのが風流だと説いています。
心の目で見るのですね。
辛抱強く待っていると雲の切れ間から月光がのぞくこともあり、それもなかなか美しいものですよ。
◆記事を書いたのは・・・danngo
料亭女将のDNAを受け継ぐアラフォー。料理上手ではなく、おいしいものを嗅ぎ分ける能力のみに特化。魚介類と甘いものに目がありません。お酒の味も好きですが、アルコールに弱くわずかしか飲めないのが悩み。