ハンバーグよりステーキが◎美容効果も高いアゴを鍛えるメリット
こんにちは。
管理栄養士&食アドのゆかりです。
4歳の娘が、歯医者さんで「アゴが小さい」ことを指摘され、よく噛ませるための方法を考えて実践するようになりました。
食生活と言うと、食べるもの、栄養のこと、こういったものには目が向きますが、意外に「噛むこと」には意識がいっていない人も多いのでは?
この記事では、「噛むこと」についてのメリットと、その食材選びについてご紹介します。
現代人は噛まなすぎる?
よく、食べ過ぎ防止(ダイエット含む)のために、「一口30回噛みましょう」ということが言われていますが、みなさんは普段から出来ていますか?
おそらく、忙しくてそんなことを考えていられない、とか、実際にやってみたけど、大変で続かない、という人が多いのでは?
かくいう私も、前者の方で、歯医者さんに娘の指摘を受けるまでは、管理栄養士ですがあまり意識が向いていませんでした・・・
栄養と噛むこと、実は管理栄養士の学習範囲には含まれていません!
(あったとしても、さらっと触れる程度でそこまで重要視されていない・・・)
ですが、しっかり噛んで細かくなったものが胃へ送られ、そこから消化液で分解され、腸で吸収されてこそ、初めて身体に栄養として取り込めることを考えれば、噛むこと自体も消化の始まりなのですよね。
つまり、栄養の吸収を高める上でも、「噛むこと」がいかに大事かということです。
このような理由からも、最近では、歯医者さんで管理栄養士が噛むことやそのための食材選びを指導しているところも増えてきているようなのです。
ちなみに、神奈川歯科大学の教授が調査した結果によると、現代人(女子大生)が一般的な“現代の食事”をした時の1回の食事で噛む回数(=咀嚼回数/そしゃく)は、620回。
卑弥呼がいたとされる邪馬台国の時代の咀嚼回数は、4,000回ともいわれています。
その差、約7倍!!
つまり、現代人は噛む回数が1/7に減ってしまったということです!
これは、いかに昔の人がよく噛んでいたか、というよりも、いかに噛まなければいけないような食事を摂っていたか、ということが証明されています。
ちなみに、先ほどの“現代の食事”の内容は、
コーンスープ1杯/ハンバーグ1個/スパゲッティ半皿/ポテトサラダ/プリン/パン小2個
だそうで、一般的なファミリーレストランや洋食屋さんのメニューです。
それに対し、“卑弥呼時代の食事”の内容が、
蒸したもち米(玄米)/くるみ2個/くり2個/のびる2個/こまい半匹/長芋2切/あゆの塩焼き2匹/潮汁(ハマグリ2個)
と推定され、加工されていない食材そのままのものばかり。
食物繊維も多く、魚はもしかしたら骨ごと食べていたのかもしれませんね。
噛むことで嬉しいメリット
これだけ噛まなくなってしまっているからこそ、ぜひ「噛むこと」の役割を見直してほしいと思います。
アゴを動かして噛むということが、いかに奥深く、全身に影響を与えているかに気づけるはずですよ。
メリット1:
脳への刺激になる!
→ 子供の脳の発達、高齢者の認知症予防、満腹中枢への刺激
メリット2:
唾液がたくさん出てくる!
→ 殺菌作用、若返り効果、抗がん作用
メリット3:
アゴ周りの筋肉が鍛えられる!
→ 歯並びの改善、たるみの解消、リフトアップ
この他にも、血液循環を良くして身体を温めたり、虫歯や歯周病などの予防にも役立つとされています。
美味しく噛んで健康&美容増進!
「よく噛む」ためには、単に硬いものを食べればいい、というわけではありません。
それよりも、一口あたりに噛む回数が増えるもの、つまり噛みにくいものや、かじり取るものなどを食事に取り入れる方がいいようです。
● おすすめ食材
わかりやすいのが、イカ、タコ、貝などの弾力のある魚介類。
食物繊維を多く含む、こんにゃく、海藻、きのこ、豆類。
シャキシャキ、コリコリとした歯応えのある、生野菜、根菜、鶏などの軟骨。
水分が少なく噛み応えのある、切干大根、ドライフルーツ、堅焼きせんべい。
細かく刻むよりも、大きめ食材が◎。
(ひき肉よりも、塊肉。ハンバーグよりも、ステーキ!な理由はココ←)
どうしても、油を多く使った料理(炒め物、揚げ物など)は、食材がやわらかくなりやすく、その分、食べやすい料理が多くなります。
地味かもしれませんが、昔ながらの和食としてなじみのあるこれらの食材を使った料理を選ぶことで、自然と噛む回数の増加に繋がるとも言えます。
毎食に一品で構いませんので、そういった小鉢を取り入れ、「噛むこと」を増やしていきましょう。
★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
4歳女の子のママ。保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆などで活躍中。
食べること、料理することが好きなワーカーホリックです。