運動不足の意外なデメリット?【今日から運動すべき理由 3選】
こんにちは。
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかりです。
「運動の秋」と言われるように、夏の暑さも過ぎ去って、汗をかくのが気持ちの良い季節になってきました!
運動がダイエットや美容に良いというのは常識ですが、実は『脳の働き』にも関係があるってご存じでしょうか?
最近、ジョギングやバドミントンを始めて、体調だけでなく他の変化にも気づいたので、そのことについて紹介します。
ぜひ、運動するメリットを正しく理解して、一緒に「運動の秋」を楽しんでみませんか?
1. 筋肉を増やすメリットがたくさんある
最近は両腕に持たなくても、乗るだけで筋肉量がわかる優秀な体脂肪計もありますね。
もしも、そういった機器がない場合は、眼を閉じた状態で片足を上げ、何秒間その姿勢を取り続けられるか、計測してみてください。
・ 70秒以上=20代
・ 55~69秒=30代
・ 40~54秒=40代
・ 20~39秒=50代
・ 10~19秒=60代
・ 5~9秒=70代
・ 4秒未満=80代
(国立長寿医療研究センターによる推定年代別の数値を参照)
たったこれだけのテストで、体幹と言われる身体を支える深い筋肉の状態がわかるといものですが、実年齢と比べてどうでしたか?
筋肉は、毎日分解と生成が繰り返されていて、使われれば増大し、使われないと萎縮する性質があります。
長期入院したことがある人ならば実感があると思いますが、1日のほとんどをベットの上で過ごしていると、筋肉が減少して、退院後はいつもと同じ生活をするのが困難に。
(持久力がなくなって疲れやすくなるのもそういうこと)
もちろん、これは入院に限らず、普段の生活で歩く時間が短かったり、身体を動かす機会がないまま過ごしていても、徐々に似たようなことが起こるとも言えます。
<筋肉の主な6つの役割>
◆ 運動作用: 筋が付着する骨を動かす。
◆ 姿勢保持: 立っている姿勢を維持する。
◆ 熱源作用: 筋肉を動かす時に使用されるエネルギーによって熱が発生し、体温を上昇させる。
(筋肉量が増えると基礎代謝が向上して太りにくくなる理由が、コレ!)
◆ ポンプ作用: 収縮と弛緩の繰り返しにより、静脈やリンパ管を圧迫して老廃物の流れを良くする。
(筋肉量が減ると、むくみやすくなる理由が、コレ! デトックスの大敵!)
◆ 保護作用: 衝撃から骨や内臓を保護する。
◆ 内分泌作用: 脂肪の分解を促進し、脳の神経細胞の減少を抑制する。
(筋肉から分泌される生理活性物質が、脳にも好影響!)
基礎代謝を高めたり、老廃物を出しやすくする以外にも、【脳の老化まで防げる】可能性があるのだとか。
2. 丈夫な骨づくりに繋がる
骨は、カルシウムだけでは作られません。
ほかにも、マグネシウム、リン、ビタミンD、ビタミンKなどが関わってます。
これらのいずれかが不足しても、丈夫な骨は作られないとされています。
毎日、意識して必要量を摂ることも大切ですが、栄養素だけを摂っていればいいというわけではなく、【骨に適度な刺激 】が加わることも丈夫な骨づくりには必要。
運動することは、筋肉と一緒に骨を動かすことになり、運動強度が高い(ハードな)ほど、骨にかかる刺激も強くなる傾向に。
そうはいっても、激しすぎる運動では、汗に排泄されやすくなったり、ストレスによって消費されてしまう栄養素もあるため、苦しくないと感じる程度の強度がお勧めです。
また、閉経後は、骨が壊されるのを防ぐ役割のある女性ホルモンが急激に減ってしまうので、それ以前にどれだけ丈夫な骨を作っておくかが重要と言われています。
3. 脳にも良い影響がある
運動は、いつくもの【ホルモン分泌を促進】してくれます。
運動によって筋肉が損傷を受けると、それらを再生・修復させるために「成長ホルモン」が分泌されます。
「成長ホルモン」は、筋肉を増強するだけでなく、脂質の代謝を促して体脂肪を燃焼させる働きも!
成長期だけのものではなく生涯に渡って分泌されますが、加齢とともに分泌量が低下していくので、運動するだけでそれをカバーできるのはとても大きなメリットと言えます。
他にも、幸せホルモンとも呼ばれる、ポジティブな感情にさせてくれる「セロトニン」や「ドーパミン」も運動によって分泌されるとか。
「セロトニン」は、自律神経のバランスを整え、精神を安定させ、気分を高揚させる働きがありますが、ストレスを受け続けていくと分泌量が低下し、メンタル面に影響を及ぼします。
また、質の良い睡眠に必要なメラトニンを作る材料になるため、「セロトニン」の分泌は疲労回復にも役立つのです!
「ドーパミン」は、やる気を起こさせ、脳の記憶や処理能力に影響し、仕事や学習の能率を高めてくれる働きがあります。
ドーパミンが多く分泌されるとモチベーションが向上し、ポジティブ思考になるので、運動を終えた後の達成感や快感をもたらしてくれます。
考えに行き詰った時に軽く体を動かすことで、頭を切り替えてくれるのに役立つかもしれませんね!
特に、幸せホルモンの分泌は、“ジョギング”や“体操”などの一定のリズムで続ける運動が効果的と言われています。
続けられる運動の条件はコレ!!
「運動しないと・・・」
という思いは抱きつつも、なかなか実行に移せない人の多くは、
● 面倒
● 時間がない
のどちらかが、ほとんでなのでは?
実際に筆者も、しばらくそれらを理由に取り組めていなかったのですが、【楽しみを見つける】ことができたので、現在続けることができています。
昔味わった運動が楽しいという感覚をまた感じたいという思いや、サークル活動に参加して気の合う仲間を見つけるのもいいかも、という動機付けで始めてみたら、思いのほかハマってしまいました。
それ以外にも、子供や家族とのコミュニケーションの時間として取り組むのもいいと思います。
筆者の娘は5歳なのですが、旅行に出かけても「疲れた」といって体力の無さを感じていたので、一緒に運動は無理だろうと決めつけていたのですが、どうしてもついてくると言って一度一緒にジョギングへ連れて行ったら、遅いなりにも走り切ることができ、その間、話をしながら和やかな時間を過ごすことができました。
本人も、つらいという気持ちよりも「楽しい」気持ちの方が大きかったようで、それから、休日は一緒にジョギングすることが日課になったのです。
時間がない場合は、服装を整えたり、どこかへ出向かずとも、
・ リビングでラジオ体操
・ 布団の上でヨガ
などに取り組んでみるのも、継続すれば立派な運動と言えるのでは?
義務ではなく、あくまでも【楽しみがある】状態でこそ続きますので、お気に入りの曲をかけている間だけに限定したり、ご褒美でおやつを食べる前など、なるべくハードルを低めに始めてみることをお勧めします!
たとえ軽い運動であったとしても、一つ一つの動作を指先やかかとまで丁寧に意識するだけでも、筋肉への刺激が増えて運動強度がUPすると言われていますし、身体を適度に動かすことは睡眠の質を高めて、爽やかな気持ちで朝を迎えられるというオマケの効果までありますよ。
ぜひ、これを機に運動を始めてみてくださいね!
★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
5歳女の子のママ。食材記事の監修、食育サイトの栄養相談などで活躍中。
食べること、料理することが好きなワーカーホリックです。