食べ過ぎてしまう人はぜひやってみて!「食べる瞑想」でストレス軽減効果も⁉

2022/03/14
  • 管理栄養士&食生活アドバイザー。5歳娘のママ。食と栄養に関する記事執筆、栄養相談をメインに活動中。 もっと見る>>

こんにちは。健康維持やリフレッシュのために時々ヨガを生活に取り入れている、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。

みなさんは「食べる瞑想」ってご存じでしょうか?

瞑想って聞くと、スピリチュアルなイメージを持っていたり、修行を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、実は誰でも取り入れやすいものなのです。
かくいう筆者も本格的な瞑想に取り組んだことはないのですが、ヨガつながりで「食べる瞑想」に参加させてもらう機会があったので試してみることに。


この記事では、管理栄養士である筆者が、食べ過ぎてしまう人におすすめしたい「食べる瞑想」についてご紹介します。

「食べる瞑想」とは?

まず、瞑想とはどんなことなのか説明します。
瞑想は、何か一つのことに集中したり、自身の呼吸や体の状態に意識を向け続けることによって、集中力を高めたり、リラックス効果やストレス軽減効果が得られるとされています。

「食べる瞑想」とは、食を通じて起こる自身の体の反応や感覚の変化を感じることで、心を整えたり新たな気づきを得ることができるのです。


次に、「食べる瞑想」の実践方法を紹介します。

1. 何でもいいので食べ物を準備しましょう。
すぐには食べず、まずは見て食べ物を認識します。色、形、ツヤなどのあらゆるものを感じとります。そして、その時の自分の感情や体の変化(唾液が増えてきたなど)も感じるようにします。

2. 今度は、匂いで食べ物を認識します。
匂いをかいだ時に、先ほどと同じように自身の変化を感じていきます。

3. 続いて、ようやく口の中に食べ物を入れていきます。
ただし、すぐに噛んだり飲むことはしません。舌で食べ物を転がすようにして、舌に当たる感触や味をしばらく感じます。

4. 「噛みたい」「食べたい」などという感情も湧き上がってくる頃、ようやく歯で食べ物を噛んでいきます。
けれども、ゆっくりゆっくりと味わいながら噛みしめていくことをお忘れなく。一口ごとに変わる口の中での感触と味を感じていきます。

5. 食べ物がドロドロになってきて今にも飲み込んでしまいそうになったら、ゆっくりと飲み込みます。
口から食道を通り、胃の中へ落ちていく感覚を味わうことができるかもしれません。それくらい意識を向けて、ゆっくりと体の中に取り込むようにするのです。

実際に体験してみた結果……

たった一口の食べ物を食べることに、10分くらい時間をかけて「食べる瞑想」を行うのです。(もっと短かったのかもしれませんが、体感的に10分と表現しました)


実際に、筆者も体験してみたのですが、普段の生活では考えられないほど食べることに対して自分の五感をフル稼働させて味わったことで、改めて食べることと生きることがつながっていることを感じることができました。

生まれてから母乳を飲み、離乳食を経て現在の食事ができるように進化している自分が、当たり前のようで当たり前でないこと。

そして、その機能と感覚が自分だけのものであって、それを続けていくためには自分を大切にしていかなければいけないのだ、と気づかされたのです。

ダイエットやストレス軽減にもおすすめ!

「食べる瞑想」は、食事を食べ終えるまでずっと続ける必要はありません。
食事の最初の一口目だけでも意識して取り組むことで、日々食事ができる幸せを感じたり、食材本来の風味や味を存分に堪能することができ、食べる満足感を高めることが期待できます。

食べる満足感が高まれば、胃を満たすためだけに食べることがなくなり、腹八分目で食事を終えることも可能になります。
それを利用してダイエットに取り入れる人もいるのだとか!

個人的に、食だけに集中する時間は仕事のことや悩み事などを忘れることができたので、それだけでも心が軽くなるのを感じることができました。
また、ゆっくりと食べ進めることで、普段いかに自分が早く食べていたのかを痛感することもできました。


食とは一生付き合っていかなければなりません。
普段の食に対する意識や態度を改善するためにも、ぜひ「食べる瞑想」を取り入れてみてはいかがでしょうか?



★この記事を書いたのは・・・

管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
年長の女児のママ。食材記事の監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、地元のケーブルテレビの食育番組に出演しています。
食べること、料理すること、喋ることが好きです。

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