旬の食材は「栄養」豊富なだけじゃなかった⁉ほかの時期よりも倍増するものが魅力的過ぎる!
こんにちは。健康のために野菜をたくさん食べるように意識している、サンキュ!styleライターのゆかりです。
食材には旬があり、一年の中で一番多く生産されてスーパーなどで多く出回る時期というのはしている方も多いのでは。出回る量が多いので、それ以外の時期と比べると価格がお手頃になっていることが多いという特徴もあります。
そんな旬の食材は、栄養価が高いことは知られていますが、それだけじゃなかったのです!
この記事では、管理栄養士である筆者が、旬の食材を食べない理由がないほど魅力的なことをご紹介します。
どれくらい栄養に差があるの?
旬の食材の中でも、野菜について詳しいデータがあったのでご紹介します。(女子栄養大学の辻村教授のデータを参照)
旬のものは、その野菜に適した温度や気候の中で育つことにより、効率的に栄養素をつくりだし、わたしたちが食べる食材として収穫されます。
すべてが増えるわけではないのですが、ビタミン類に変化が大きく、中でもとくにビタミンCとβ-カロテンに差が見られます。
ほうれん草で比べてみると……
旬(12月)は9月よりも、ビタミンCが4倍ほどUP!
ブロッコリーで比べてみると……
旬(3月)は8月よりも、β-カロテンが4倍ほどUP!
ここでは、最大と最少で比較しましたが、最大の前後3カ月が多めに含まれる傾向があるようです。いずれも、一般的な旬とされる時期と合致していることがわかりますね。
おいしさも段違い⁉
栄養が豊富でも食べやすいかどうかという点も大切ですよね。
なんと、食材の甘さや苦みにも明らかな差があるのだとか!
デザイナーフーズ株式会社のデータを参照すると、やはりそれぞれの数値も旬に連動して変化していることがわかりました。
たとえば、キャベツで比べてみると……
冬から初春は夏よりも、糖度は2倍ほどUP!
冬から初春は秋ごろよりも、(苦みやえぐみのもととなる)硝酸イオンが1/10ほどにdown!
このタイミングを利用すれば、苦手意識があった食材も意外と食べやすかったりするかもしれませんね。
アンチエイジング効果も高くなっている⁉
そして、一番知ってほいのが、抗酸化力もぐんと増えるということ。
抗酸化とは日々体内で発生する活性酸素の害を抑えてくれる働きのことで、食材に含まれるβ-カロテン、ビタミンE、ビタミンCなどの栄養素のほかに、ポリフェノールなども関わっています。
動脈硬化や生活習慣病、シミ、シワなどを予防し、アンチエイジングには欠かせないのです。
ほうれん草では、ビタミンCが増加する時期に5倍ほど、キャベツでは、糖度が増加する時期に3倍ほどUPするというデータも。(栄養素によって働きに差があるため、倍率は栄養素と完全に一致しないと思われます)
おいしくて、健康にも、美容にも役立つとあれば、旬の食材を選ばない理由はないのではないでしょうか。
旬の食材を選ぶときのポイントは?
ただし、どれだけ旬だからといって、買ってから保存方法が間違っていたり、長く保存しすぎてしまうとせっかくの栄養素や成分も減ってしまうことに……。
できるだけ鮮度のよいものを選び、その日のうちに食べるのが一番!
熱に弱いものもあるため、できればサラダなどの生食か、加熱したとしても蒸したり煮るなど低温で短時間で。
また、水にさらすと溶け出すものもあるので、水にさらす場合は短時間に留め、出てきた水分や煮汁も取り入れることをおすすめします。(ただし、塩分のとり過ぎにはご注意を)
なお、旬の時期は地域によってずれがありますので、ここで紹介したものは一例として参考にしてみてくださいね。
★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
小学生女児のママ。食べること・料理をすること・喋ることが好き。講師、食材記事の執筆・監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、YouTubeチャンネルを運営しています。