「野菜ジュース」お昼に飲むともったいない⁉知っている人は実践している、賢い取り入れ方とは?
こんにちは。できるだけ栄養をムダなく摂りたい、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。
たっぷりの野菜が使われている「野菜ジュース」。
せっかく飲むなら、吸収率が高くなる時間帯があるのはご存じでしょうか?
この記事では、管理栄養士である筆者が、「野菜ジュース」の栄養素をより効果的に取り入れる方法についてご紹介します。
また、一緒に組み合わせるとよい食材や、飲む適量についても触れているので、健康づくりやダイエットに役立ててみてくださいね!
野菜ジュースのメリットとデメリット
野菜には、1日に必要なビタミンA、ビタミンC、カルシウム、鉄、食物繊維などの多くを含んでおり、実際に国民健康・栄養調査の結果でも、ほとんどが野菜由来のものであることがわかっています。また、機能性成分として抗酸化作用などを持つファイトケミカル(フィトケミカル)も多く含まれています。
健康増進のためには野菜を1日350g以上摂ることが勧められていますが、食事スタイルや日によっては不足しがちに……。
そんなとき、手軽に不足分を補うのに役立つのが「野菜ジュース」。
市販品は加熱や搾汁という加工がされているため、熱に弱いビタミンや食物繊維などは、生の野菜に比べて少なくなっています。それに対し、熱に強いビタミンやミネラル、フィトケミカルなどは、期待することができます。
また、そのままでは吸収率が低いβ-カロテンやリコピンといった成分については、すり潰して細胞壁が壊されることにより、吸収されやすい状態に変わります。
これらのことから、野菜を食べる代わりには100%なりえませんが、必要な栄養素をいくらか充足させる役には立つのです。
飲むタイミングに注目!
ドリンクとしていつでも手軽に飲みやすい「野菜ジュース」ですが、せっかくなら栄養素の吸収率が高くなるタイミングを狙って取り入れてみませんか?
おすすめのタイミングは、
・朝の時間帯
・食前30分前
の2つ。
これらは、β-カロテンやリコピンの吸収率は昼や夜に比べて朝が高く、野菜ジュースを食事の30分前に飲むことで食後の血糖値の上昇を大きく抑えたという研究データがもとになっています。
昼や夜に飲んでいたり、食後に飲んでいたという人は、見直してみるといいかもしれませんね。
組み合わせるべき食材と適量は?
飲むタイミングに加えて意識してみてほしいのが、「野菜ジュース」と一緒に摂る食材です。
・油脂類(食用油、バターなど)、脂質を多く含むもの(肉、魚、卵、ナッツなど)
・牛乳、ヨーグルトなどの乳製品
これらを同時に摂ることで、とくに油に溶けやすい栄養素(β-カロテン、リコピン、ビタミンE、ビタミンK)の吸収率を高めることがわかっています。
なお、何度も登場しているβ-カロテンやリコピンは、ほとんどの野菜ジュースの原材料でもあるにんじんやトマトにとくに多く含まれています。そのため、これらを使った野菜ジュースを飲む時には、相性のよい食材を加えたり一緒に食べることがおすすめです。飲むに限らず、スープや煮込み料理のベースに使うのもいいですね。
また、市販の野菜ジュースを飲む目安としては多くの商品パッケージにも見られますが、1日1杯で十分です。
多くの栄養素を摂りたいからと飲み過ぎてしまうと、カロリーや糖質の過剰摂取から肥満などに繋がったり、特定の栄養素を長期的に摂り過ぎることによる健康被害も考えられるからです。
グビグビと飲みやすいからとお代わりしがちな野菜ジュースですが、野菜そのものを食べるように一口ごとに噛みながらゆっくり飲むと満足感を得やすくなりますよ。
食事の一部として賢く利用しよう!
「野菜ジュース」といっても、市販品には飲みやすいように複数の果物をミックスしたものもあります。
清涼飲料水代わりに飲むのであれば、好きな種類を好きなタイミングや飲み方で飲んでもいいと思いますが、野菜不足を補う目的であれば、できるだけ糖質や食塩が少ないものを選ぶといいでしょう。
商品パッケージの栄養成分表を確認し、糖質(もしくは炭水化物という表記)や食塩相当量という数値を見比べるようにしてみてくださいね!