ごぼうの皮はピーラーでむく?包丁でむく?皮に含まれる成分とそのメリットもご紹介!
こんにちは。できるだけ野菜をムダなく食べることを心がけている、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。
みなさんは、ごぼうの皮をむくときは何を使っているでしょうか?
「皮をむくなら何でもピーラーを使う」という人がいるとしたら、ごぼうのおいしさや栄養素がムダになっているかも!
この記事では、管理栄養士である筆者が、ごぼうの皮のむき方のポイントについてご紹介します。
また、ピーラーとそのほかの方法で皮をむいたときの違いについても触れているので、参考にしてみてくださいね。
ピーラーでむく場合
ピーラーを使うと、上から下へ野菜に沿わせて動かすだけで均一な厚さに皮をむくことができます。手軽で扱いやすいことから、野菜の皮むきにはピーラーしか使わない人もいるかもしれません。
ただし、野菜の皮には「栄養素」やおいしさの一因ともなる「香り成分」なども豊富に含まれています。
どうしても硬くて食べるのに支障がある、皮むきが十分でないと仕上がりに影響が出てしまう、といった場合にはピーラーを使うべきですが、皮ごと食べることができる場合はピーラー以外を使って皮をむく厚さを調整することをおすすめします。
ちなみに、ごぼうの皮をピーラーでむくと、全体で20gあったごぼうは皮を除くと16gに減ってしまいます。(※)
※……写真は、1本20gにカットしたごぼう2本分。
ピーラーを使用した場合、ごぼうの20%がむかれてしまうのです。
包丁でむく場合
今度は、ごぼうの皮の上を滑らせるようにして包丁の刃を直角に当て、皮をむいてみました。
包丁を使用した場合、全体で20gあったごぼうは皮を除くと17gになりました。
20gのごぼうで比較したため、差は大きく感じられないかもしれませんが、カットしない一般的なごぼう1本(150gくらい)に換算した場合、今回の結果を当てはめて計算するとごぼうの食べられる部分が7.5gも増えることに!
7.5gは、ちょうど写真のごぼうの半分くらいに当たる量であり、その分だけ食べられる部分が増えるだけでなく、ごぼうに含まれている食物繊維やポリフェノール(抗酸化成分)、香り成分を多く摂ることができるということを意味します。
このような差があることがわかりましたが、もしもピーラーで皮を厚くむいたとしても、それをさらに細く切ってきんぴら炒めなどにして捨てずに食べるのであれば、ピーラーの使用も問題ないと考えています。
皮は食べずに捨ててしまうつもりであれば、ぜひ包丁を使ってこのようにむくことをおすすめします。
水にさらすかどうかも、目的次第で使い分けを!
ごぼうは切った後置いておくと黒っぽく変色してしまいますよね。それを防ぐために、水にさらす人もいるのでは?
レシピの手順などでそのように紹介されていることもありますが、見た目を気にしなくていい料理や香りを生かしたい場合(きんぴら炒めや炊き込みごはん等)は、水にさらさずに切ったらすぐ調理するようにしましょう。
変色の原因は、ごぼうに含まれるポリフェノールが酸素と触れて酸化すること。そのため、水にさらすことでポリフェノールが溶け出してしまい、それとともに香り成分も失われやすくなってしまうのです。
どうしても、サラダに使う場合などで変色させずにきれいに仕上げたいのであれば、5分を目安にさらして水気を切るようにすると、成分の流出をなるべく抑えることができます。
長時間水にさらさないようにすることを意識してみてくださいね。
また、今回はピーラーや包丁で皮をむく方法を紹介しましたが、タワシやくしゃくしゃにしたアルミホイルで表面をこするだけでなるべく皮をむかずに、表面を薄く削るという方法もあります。(使った道具の後処理が必要なため、今回はあまり触れませんでした)
体にいい成分をとり入れることと、料理を思い通りに仕上げることのどちらに重きを置くかで、これらの方法を使い分けてみてはいかがでしょうか?
★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
小学生女児のママ。食べること・料理をすること・喋ることが好き。講師、食材記事の執筆・監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、YouTubeチャンネルを運営しています。