【野菜漢字クイズ5】「茗荷」と書くのは、どんな野菜?
こんにちは。
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかりです。
漢字検定準1級という資格と食の知識を生かして、みなさんに漢字から読み解く野菜の豆知識を紹介します!
【今回は認知度が高めな漢字ですが、知られざる野菜の世界を紹介したくて問題形式にしてみました】
さて、「茗荷」と書く野菜とは一体、何でしょう?
ヒント1:しょうがの仲間
茗荷は、しょうがの仲間ということで、葉の付き方がよく似ています。
(初夏から秋にかけて出回る、葉しょうがを参照)
しょうがと同じように、薬味として使われ、特有の香りがあります。
ちなみに、食用としているのは日本だけ!
また、笹と葉の形がよく似ていて、地域によってはお団子を茗荷の葉で包む郷土料理もあるのだとか。
見た目が似ているだけでなく、笹の葉と同じように、解毒や殺菌・腐敗防止に効果があるんですよ。
生産量は、しょうがの生産量日本一でもある高知県がトップで、ハウスや露地栽培が行われています。
ヒント2:主に花穂部分が食用とされている
我が家の敷地には、いつ植えたのか、勝手に自生していたのか不明ですが、茗荷があちこちに生えていました。
(茗荷は、たけのこのように地下茎を伸ばして増えていきます)
今年は初めて収穫に挑戦!
先ほどの茗荷の葉が茂る根元に、ひっそりと薄黄色の花を付けた茗荷を見つけ、その根元を握って抜いてみました。
すると、よく見慣れた姿が。
ちなみに茗荷は、花が咲く根本部分(花穂)が食用とされています。
写真のように、花を付けたものは香りが劣ってしまうので、販売されているものは花が付く前にの収穫されているので、花を見かけることはないかもしれませんね。
食用部分も、縦に切ってみるとつぼみのような形が見えるように、1個から10くらいの花が咲くらしいですよ。
ヒント3:香りに脳を活性化させる効果がある
俗説には、「食べ過ぎると物忘れがひどくなる」と言われていますが、実際はそんな影響はなく、むしろ、茗荷の香りには集中力を高める効果があるのだとか!
香りの素は、“α(アルファ)-ピネン”や“カンフェン”などの成分。
森林浴のセラピー効果も、この成分が関わっているのだとか。
◆ α-ピネン:眠気覚まし/ストレスを緩和/発汗促進/食欲増進/消化促進/解毒作用など
◆ カンフェン:抗炎症/抗ウィルス/抗菌作用など
これらを知ると、茗荷の香りがとっても貴重に感じられますよね!
さて、茗荷と書くのはどんな野菜でしょうか?
正解は、「みょうが」でした!
みょうがに含まれるのは、香り成分だけでなく、カリウム・マンガン・食物繊維などの栄養素も含まれています。
カリウムには、体内の水分調整作用があり、むくみ予防に◎
マンガンは、たんぱく質、脂質・糖質を消化吸収する酵素を活性化し、消化をスムーズに◎
食物繊維は、腸内環境を整えて自律神経の働きをサポート◎
こういったことからも、旬の暑い時期にみょうがを食べることは、夏バテ対策にも役立つというわけです!
辛味や苦みなどのクセが気になるという人は、刻んで水に30秒ほどさらし、絞らずに水気を切るようにしてみてくださいね。
あまりさらし過ぎてしまうと、水溶性の成分が失われてしまうので、ご注意を。
また、α-ピネンは揮発しやすい性質なので、できるだけ直前に刻み、香り成分をたっぷりと吸い込むように意識してみては?
★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
5歳女の子のママ。食材記事の監修、食育サイトの栄養相談などで活躍中。
食べること、料理することが好きなワーカーホリックです。